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第六章 愛を確かめ合う関係
1、望月の帰還
しおりを挟む「たっだいまー!」
玄関に望月の声が響いたのは月曜の朝だった。
朝食がすみ、弟子らは各々の部屋で化粧をしていた。
櫻は今日は家庭教師なので、リビングの掃除をしていた。
「ご主人様、おかえりなさいませ。」
「あれ?櫻くんはいく準備じゃないっけ?」
「月曜日は淳之介くんの家庭教師を午後にするので、午前中は掃除などの家事をしてるんです。旅行からお帰りなさいませ。」
「早く辻くんに会わせたいけど、今日は家に帰って爆睡するだろうね。あ、そうだ。アグリと話がしたいんだけど、どこにいる?」
「書斎でお化粧なさってます。」
「りょうかーい」
そう言って、望月は書斎に向かった。
トントン
「アグリ、はいるよー」
中の人物の了解など得ずに入り込んでくるのはヨウスケの常套だ。
「あなた、中の人の了解得てからにしてくださいな。」
「でも、もう準備できてるじゃない。早く話したくてさ。」
「え」
「天使のことだよ。」
「はい、、、。実は3ヶ月なんです。」
「すごいね、本当に当たってたんだね。わーい、嬉しいよ!」
ヨウスケはあぐりを抱きしめてぐるりと回った。
「ちょっと、ヨウスケさん、危ないです。」
「失敬、失敬。嬉しくてね。」
「淳之介ができた時なんて、一人で東京にいたくせに。。。」
「あの時だって喜んだよ。でも、僕だって18だったんだ。まだ子供が子供できたってよくわからなくてさ。今は、親としてじゃなくて僕の遺伝子が継がれることが嬉しいんだよ。」
「今、お店が忙しいのに、こんなことになって大丈夫なんでしょうか。」
「弟子たちだって、あんなに育ってるじゃないか。拡大しない限りやっていけるよ。」
「無責任ぽく、当たり前のことを言うんですね。」
「アグリ、本当に心配しないで。僕は赤ん坊を育てるのを手伝うよ。」
「本当?」
「お父さんらしいことさせてよね。僕だって、楽しみに生きるよ。」
アグリは泣いてしまった。
「嬉し涙でいいんだよね?」
望月は今度は優しく、アグリを抱きしめた。
アグリの心の中で、この小さな命が皆に望まれてくることに嬉しさを感じながら。
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