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第六章 愛を確かめ合う関係

3、辻との逢瀬

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車の車内に入ると、二人は並んで座った。
「先生、まず、なんて言うかちゃんと言ってないでしょ?」
「え?もう、言ってなかった?ただいま。」
「そうじゃないです。もっとちゃんとしたこと伝えてないでしょ?」
「勘のいい僕でもわからないなあ。」
「寂しくさせて御免なさいでしょ?」
「ああ、ごめんごめん。でも、僕は寂しくなかったよ。君の気持ちがわかったからね。」
「どうして私と一緒にいないのに、私の気持ちがわかったんですか?」
「僕はね、君といるとキチガイに度が増してしまうようでね。それで、心の中の櫻くんと話してみたら話せたから楽しかったよ。」
「もう。。。。。先生、本当の私はここにいるんですからね。」
「でもね、心の中の櫻くんはとても楽しかったよ。」
「もう!」
怒った拍子に、櫻は辻に抱きついた。
「もう、離しませんからね。」

二人の体温を感じる温度。夏だから、薄着なのもあるかもしれない。
脇の下から、辻の手が櫻の体を触った
「ヒャ」
「可愛いですね。やっぱり実物は最高に可愛い。」

そして、唇を奪う辻。
櫻はどうにかなってしまいそうだった。
「先生、私、クラクラしてしまいそう。。。」
「僕は、楽しいですよ。」

辻の手が櫻の膨らみを触るたび、クラクラする。
「ずっと会えなかったんです。しばらくはこうしていましょう。」

そういうと、しばらく唇を重ねていた。
二人の離れていた二週間を忘れさせるようなそう言う時間だった。



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