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第六章 愛を確かめ合う関係
6、二人きりのランチタイム
しおりを挟む翌日、洋装店でのランチタイムになると、少し離れたところで坂本が待っていた。
「江藤さま、角を曲がったところに車とぼっちゃまがいらっしゃいますので。」
「ご丁寧にありがとうございます。」
坂本に先導され、車について後部座席に入った。
「やあ!」
「先生は自由でいいですね。」
「あれ?会って直後に皮肉かな?お仕事頑張ってるね。」
「もう、先生ったら。。」
「今日は、辻がサンドイッチを用意してくれたよ。食べながら話をしよう。」
「私、サンドイッチ初めてです。」
「おお、それは嬉しいですね。パンの中に色々具を入れるんですよ。」
辻がたまごサンドを渡した。
「これは?」
「スクランブルエッグ、まあ卵焼きが入ってると思えばいいですよ。」
「そんな高価な物いただいていいんですか?」
「卵は滋養強壮にいいんです。あなたのように一生懸命働いている人は食べるべきだ。」
櫻は初めて口にしてみた。口の中に広がるパンと卵の美味しさが広がる。
「私、自分では和食しか作れませんけど、洋食も作れるようになりたいです。」
「僕が一人暮らしだったらぜひあなたにきてほしけど、実家暮らしだからね。今度、望月くんの家に月曜日に遊びに行こうか?」
「でも、お姑さんとかもいらっしゃいますよ?」
「僕は、望月のお母さんとも付き合いが長いから、遊びに行ったところで大丈夫でしょう。まあ女学生のあぐりくんを嫁に迎えたような人だから、万が一僕らの関係を疑っても口にはしないと思いますよ。」
「ゴホゴホ」
「あらあら、櫻くん、食べるペースが早すぎますよ。今日は付け合わせに紅茶を水筒に入れてきました。」
辻はコップに冷えた紅茶をいれた。
「先生、この紅茶も飲んだことないくらい美味しいです。」
「今飲んでますよ。ハハハハハハハハハ。」
二人で、楽しいランチを食べた。この人といると本当に楽しい。一緒にいたい。まだまだいっぱい話したい。
まだまだランチは続く。
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