大杉緑とは俺様だ（完結）

第3章 新しい女性関係を構築する

10、声をかけた俺

俺の名前は大杉緑。

さあ、今日は話すことが多いから、前置きはこの辺りにしておく。

吉田と話してから、翌日、佐藤愛に話しかけてみた。
「なあ、佐藤さん。」
「はい、緑さん、どうしましたか？」

そう、この事務所は親父と俺がいるから、親父は所長、俺は緑と呼ばれている。

「今日さ、ランチに行かないか？」
「それだったら、所長と』
「いや、同世代と気軽に食べに行きたいんだ。」
「あ、はい。でも、私あまりお金を持ってきてなくて。」
「いや、奢るよ。って言っても昼飯屋とかだけど。」
「ありがとうございます。」

改めて話して顔を見てみると、整った顔をしていた。
なぜ、気が付かなかったのか。
俺は他の女たちに夢中だったからだ。

昼飯屋につ行くと、2人で定食を頼んだ。
「緑さん、美味しいです。」
「あ、こんなところで申し訳ない。」
「いえ、私、だいたい握り飯のことが多いですから。」
「佐藤さんは実家だっけ？」
「いいえ、実家は千葉です。タイピストの勉強をして採用していただきました。」
「じゃあ、下宿？アパート？」
「下宿です。」
「じゃあさ、今度日にちを決めて夜飲みに行こうよ。」
「ああ、婚約者様にバレたら怖いのでやめておきます。」
「え、知ってるの？」
「はい。サチさんのお父様も事務所に来てましたし。」

こうやって周りから攻めてくるんだな。

「特に酒を飲みに行くのも2人きりじゃなくて、俺の友達も呼ぶから行こうぜ。」
「そうですか？」
「2人っきりなら親父も何か言いそうだけど、そうじゃなければ。」

というと、佐藤愛と約束することができた。
今までの女よりガードが硬いなと思ったが、俺はますますやる気になった。
残された時間を打破する。
俺は戦う男として生きていた。

ということで、今日はこの辺りでさらばである。