大杉緑とは俺様だ(完結)

有住葉月

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第4章 結婚して変わったこと

11、落ち着かない土曜日

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俺の名前は大杉緑だ。

土曜日、俺は呼ばれていなかったから、家でのんびりと過ごすことにした。

「サチ、どこか出かけるのか?」
「あら、あなた行かないの?」
「どこに?」
「最近、活動ばっかりしてたから。」
「今日は家にいるよ。」
「私は、女学校時代の友達とアフタヌーンティーに行くわ。」
「それはなんだ?」
「知らないの?」
「ああ」
「ホテルのラウンジで英国式のおやつと紅茶をいただくのよ。」
「そういうやつか。」
「ていうことで、私は出かけてくるわ。お昼、好きにして。」

サチはめかし込んで出かけてしまった。

俺は家の中でソワソワした。
今更、佐藤愛に会いたいとも思わなかった。

昼をどうにかしろと言われたが、冷蔵庫には何も入ってなかった。
菓子箱を見ると煎餅が入っていた。

俺は、コーヒーを入れると、煎餅を齧った。

何もしないという休日。

でも、この空の下では伊藤たちが論議をしている。

悔しかった。自分の身分が。

俺だって、参加したかった。でも、迷惑がかかる。

ということで、俺は窓際に座りながら、空を見ていた。
よく考えると空を見るなんて、久しぶりだった。

でも、寂しいもんだな、と思った。

色々と行ってみたいところはある。
でも、行きたくなかった。

俺は寝室に移動して、横になった。
そうすると眠気が襲ってきて、昼寝をしてしまった。

よく考えると、ここ最近、ちゃんと休んだことはなかった。

でもその昼寝もなんだか俺だけサボってる気がして気分は良くなかった。
俺はなんと虚しい土曜日を過ごしたのだった。
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