【R18】【拠点設営】で守る乙女達の尊厳 〜世界を救うのは聖剣じゃなくて、清潔なお風呂と愛し合う夜〜

のびすけ。

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第2章 拡張する【拠点】、開発される処女たち

野性が建てたジムと、乙女たちの休戦協定 ~昨日の夜、何回したの?~

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朝。 
目覚めは今までで一番重く、そして心地よい疲労感と共にあった。

「んぅ……相田くん……♡」

隣で眠る日向莉央(ひなた りお)が無防備な寝顔で僕の腕に頬擦りをしてくる。
昨夜の獣のような交わりの痕跡――首筋のキスマークや、二の腕に残る僕の手の跡――が朝の光の中で生々しく浮かび上がっていた。

「おはよう、莉央」
「あ……おはよ……へへ、相田くんの匂い……♡」

彼女は猫のように目を細め幸せそうに微笑んだ。
その表情からは昨日までの「焦り」や「嫉妬」は消え失せ、完全に満たされた雌の余裕だけが漂っていた。

その時だ。

ピロリンッ♪ 

軽快なシステム音が脳内に響いた。

《条件達成を確認》
《対象者:日向莉央より、測定不能な『野性的本能』および『生存欲求』の供給を確認しました》
《規定値を超過。拠点レベルアップ(Lv.4)を開始します》

「きたか……!」
「え?きゃっ!」

ズズズズズズズッ……!!!

二日連続の地鳴り。
だが、今回はヴィラそのものの変形というよりは敷地の外側へ向けての拡張振動だった。

「なになに!?地震!?」

莉央が飛び起きシーツで胸を隠しながら周囲を見回す。

「いや、拠点の進化だ。莉央、君のエネルギーがここを広げたんだよ」
「私の……エネルギー?」

莉央が自分の手を見つめる。
振動が収まると、僕はベッドから起き上がり窓の外を見た。

「……すごいな」

そこには、昨日まではただの森だった場所に立派な渡り廊下で繋がれた「別館」が出現していた。

そして庭の一角には石造りの立派なバーベキュースペースまで出来ている。

「行ってみよう」
「うん!あ、ちょっと待って!シャワー浴びて着替えるから!」

莉央は慌ててバスルームへと駆け込んだ。
昨夜の激闘で、彼女の体も髪も汗と愛液でベタベタだったからだ。

「相田くんも一緒に入る?♡」
「いや、僕は先に着替えて様子を見てくるよ」
「ちぇっ、残念。背中流してあげようと思ったのにぃ」

彼女は悪戯っぽく舌を出し、軽い足取りで消えていった。
その背中は昨日よりも一回り大きく、頼もしく見えた。

身支度を整えリビングに出る。
そこには既に星奈歌恋(ほしな かれん)、王美鈴(ワン・メイリン)、一ノ瀬清花(いちのせ さやか)の三人が集まり窓の外を呆然と眺めていた。

「あ、相田くん!おはよう!」

歌恋が真っ先に気づき駆け寄ってくる。

「おはよう、歌恋。みんなも」
「相田くん、あれ……新しい建物ができてるアル」

美鈴が指差した先にはガラス張りで近代的なデザインの建物が見えた。

「ああ。行ってみよう」

渡り廊下を抜け、新設された「別館」のドアを開ける。

プシュッ。

涼しい空気が流れ出てくる。

「うわぁ……!」

全員が息を呑んだ。
そこは、最新鋭の機器がずらりと並ぶ「トレーニングジム」だった。
ランニングマシン、エアロバイク、ベンチプレス、ダンベルセット……。

床には衝撃吸収マットが敷かれ壁一面にはフォームを確認するための巨大な鏡が張られている。

「すごい……天華学園のジムより設備がいいかもしれないわ」

清花が眼鏡を押し上げながら驚嘆の声を上げる。

「これなら、雨の日でも思いっきり体が動かせるネ!」

美鈴が嬉しそうにサンドバッグを叩いてみせた。
ドスッ、という重い音が響く。

だが、驚くべきは設備だけではなかった。 
壁際の棚には、まるでスポーツショップのように様々なグッズが陳列されていたのだ。

僕はその一つを手に取ってみた。

『ハイポーション・スポーツ(レモン風味)』
説明書きにはこうある。
【体力と魔力を即座に回復し、疲労物質を除去する。爽やかな飲み口で水分補給にも最適】

「これ……ただのスポーツドリンクじゃない。ポーションだ」

隣には『マナ・エナジージェル(マスカット味)』。
【一瞬で満腹感を与え、カロリーと栄養を補給する携行食。戦闘中のスタミナ切れを防ぐ】

さらにハンガーにかけられたウェア類。

『ミスリル繊維のコンプレッションインナー』
【薄手だが鋼鉄並みの防御力を誇り、通気性と伸縮性に優れる。筋肉の動きをサポートし身体能力を向上させる】

他にも夜目が効く『暗視オペラグラス』酸性雨すら弾く『全天候型レインウェア』汚れを分解する『自浄作用付きスポーツ下着』など異世界サバイバルに特化した超高性能アイテムが山のように積まれていた。

「……これなら、冒険も少しうまくいくな」

僕は思わず呟いた。
これまでの冒険では、食料事情や装備のメンテナンス、そして何より「疲労回復」が課題だった。

だが、このジムにあるアイテムを使えば戦力は大幅に底上げされる。
特に、莉央のようなスタミナ消費の激しいアタッカーにとってはまさに神器の山だ。

「これ、全部使っていいの?」
「ああ。むしろここにあるものは冒険のために最適化されているみたいだ」
「やったぁ!このインナー、すごく動きやすそう!」

美鈴がウェアを手に取り目を輝かせている。

その時。

「お待たせー!うっわ、すごっ!なにここ!」

シャワーを浴びてさっぱりした莉央がタオルを首に巻いて入ってきた。
彼女はジムを見渡すと我が意を得たりとばかりに仁王立ちした。

「私の欲しかったものが全部ある!さすが相田くん!」

莉央は駆け寄ってくるとみんなが見ている前で僕の腕に抱きついた。

「ありがとう、相田くん♡これ、私のために作ってくれたんだよね?」
「いや、拠点が勝手に……まあ、君の頑張りのおかげだよ」
「えへへ、頑張った甲斐があったなぁ♡」

莉央の意味深な言葉。
その瞬間、場の空気がピリッと凍りついた。

歌恋だ。
彼女は笑顔のまま、しかし氷点下の瞳で莉央を見つめていた。

「……莉央。昨日は随分と『頑張った』みたいだね?」
「うん!すっごく頑張ったよ。ねー、相田くん?」

莉央は悪びれもせずむしろ挑発するように僕の腕を胸に押し付ける。
歌恋の視線が莉央の首筋に残るキスマークを射抜く。

「……そう。よかったね」

歌恋の声には明らかに嫉妬と、そして奇妙な連帯感が混じっていた。
昨日、自分も経験したからこそわかる。 
あの熱狂。
あの充足感。 
それを莉央も知ってしまったのだ。

「ちょっと、二人で話そうか。莉央」

歌恋がニコリと微笑む。

「うん、いいよ。カレン」

莉央も不敵な笑みで返す。
二人は火花を散らしながらジムの隅にある給水コーナーへと歩いていった。

「……なんか、空気が重いネ」

美鈴が冷や汗を流す。

「私たちは、見ないふりをしておきましょう……」

清花が賢明な判断を下し棚の栄養ビスケットの成分表を読み込み始めた。

給水コーナーにて。
二人はポーション・スポーツで乾杯すると小声で話し始めた。

「……で?何回したの?」

歌恋がいきなり切り込む。

「えへへ、覚えてないなぁ。でも相田くん、最後の方は空っぽになってたよ♡」

莉央が勝ち誇ったように言う。

「ふーん。私は三回、中に出してもらったけど?」
「私は二回だけど……一回の量がすごかったもん!ドピュッて!お腹の中がタプタプになるくらい!」 「量なんてどうでもいいのよ。大事なのは愛の深さだもん。相田くん、私の時は『愛してる』って何度も言ってくれたわ」
「私の時だって言ってくれたし!『最高だ』って!」低レベルな、しかし本人たちにとっては至高のマウント合戦。
「……まあ、いいわ。莉央もあっち側に来たってことね」

歌恋が溜息交じりに認める。

「あっち側?」
「相田くんの女、ってこと」

その言葉に莉央は頬を赤らめ嬉しそうに頷いた。

「うん。……すごかったね、相田くん」
「ええ。優しくて、でも強引で……」
「そうそう!スイッチ入った時の相田くん、ヤバいよね!獣みたいで!」
「わかる!普段はあんなに穏やかなのに、ベッドの上だとオス全開なんだもん♡」

共通の話題(ミナトの絶倫ぶり)で二人の間の空気が一気に和む。
ライバル意識はある。

けれどそれ以上に「秘密を共有する同志」としての絆が芽生えていた。

「ねえ、莉央。これからは協力しましょう」
「協力?」
「そう。相田くんを守るため、そして……この場所を守るために」

歌恋が視線をジム全体に向ける。

「この快適な生活は相田くんがいなきゃ成り立たない。そして相田くんを支える(エネルギーをあげる)のは私たちの一番の役割よ」
「うん、任せて!体力勝負なら負けないから!」

「私は精神的なケア(と、テクニック)で支えるわ」
「えー、私もテクニック磨くもん!今度、どんなことしたか教えてよ」

「ふふ、いいわよ。その代わり莉央がやった体位も教えなさいよね」
「交渉成立!」

二人は顔を見合わせて笑い合った。
その笑顔は最強のタッグ結成の証だった。

表向きはアイドルとアスリート。
裏では、一人の男を共有し、支え合い、時に競い合って愛を注ぐ最強の愛人同盟。

二人が戻ってくるとその表情は晴れやかだった。

「相田くん!これからの冒険プランだけど!」

莉央が積極的に提案を始める。

「歌恋が全体を見て、私が切り込む。で、美鈴がガード。完璧じゃない?」
「ええ、そうね。莉央の新しい装備があればもっと前線に出られるわ」

歌恋も同意する。
さっきまでの険悪なムードが嘘のように息がぴったりだ。

(……何があったんだ?)

僕は首を傾げたが二人が仲良くしてくれるならそれに越したことはない。

一方、その様子を遠巻きに見ていた美鈴と清花。

「……完全に、蚊帳の外ネ」

美鈴が寂しそうに呟く。
二人の会話、距離感、そして纏っている空気。

すべてがミナトを中心とした「内側の輪」で完結している

 「でも……この環境は、すごいわ」

清花がシャワールームの方を見る。
個室シャワーはグレードアップし、ミストサウナ機能までついているらしい。
生理用品や下着類も清潔で機能的なものが揃っている。

「ここから出ていくなんて、もう考えられない」
「そうネ……。野宿に戻るなんて死んでも嫌アル」

二人は顔を見合わせた。 
この楽園(エデン)に留まるための条件。 
それは明文化こそされていないが、明らかだった。 
拠点のエネルギー源となること。 

つまりミナトに愛され、心身ともに彼に捧げること。 
歌恋と莉央は、すでにその対価を払い、特等席を手に入れた。

(私は……ただ守ってもらうだけでいいの?)

美鈴の中で焦りが芽生え始めていた。
武闘家としてのプライド。仲
間としての責任感。 

そして何より、一人の女性として――ミナトに向けられる熱っぽい視線の輪に入りたいという欲求。 (相田くんは私の汗臭い体なんて……嫌いかもしれないケド)

美鈴は自分の腕の匂いをこっそり嗅いだ。 
ジムで少し動いただけなのにもう汗ばんでいる。 
この「野性的なジム」は、莉央のために作られたものだ。 
私のための場所じゃない。

(私だって……相田くんの役に立ちたい。綺麗って言われたい)

「よし、みんな!装備を整えたら出発だ!」

ミナトの号令がかかる。

「はーい♡」
「了解っす♡」

歌恋と莉央が、競うように元気よく返事をする。
その語尾についたハートマークが美鈴と清花の胸をチクリと刺した。

僕たちはさらに強化された装備と、少し複雑になった人間関係を抱えて次なる冒険へと踏み出した。
目指すは古代遺跡のダンジョン。 

そこで待ち受ける試練が美鈴の運命を大きく変えることになることも知らずに。
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