【R18】【拠点設営】で守る乙女達の尊厳 〜世界を救うのは聖剣じゃなくて、清潔なお風呂と愛し合う夜〜

のびすけ。

文字の大きさ
19 / 74
第3章 発情する武闘家、管理する委員長 ~古代遺跡で咲く背徳の華~

甘美な悪夢を切り裂く聖女 ~委員長・一ノ瀬清花、覚醒の刻~

しおりを挟む
地下10階層。
重厚な扉を開けた先に広がっていたのはドーム状の巨大な空間だった。

天井には無数の発光苔が星空のように輝き、中央には祭壇のような石舞台が鎮座している。
そして、その祭壇を守るように浮遊していたのは古代の魔導兵器――『エンシェント・ガーディアン』だった。
全身が幾何学模様の刻まれた黒曜石で構成され、一つだけの巨大な瞳が不気味な紅光を放っている。

「侵入者……排除スル……」

脳に直接響くような念話と共にガーディアンの周囲に無数の魔法陣が展開された。
同時に、部屋の隅から大量の配下(雑魚敵)――ストーンゴーレムやガーゴイルが湧き出してくる。

「総員、戦闘開始!昨日の『湯治』の成果見せてやれ!」僕の号令が響く。

「「「はーいッ!♡」」」

返事をしたのは肌艶が発光するほど良くなった三人の美女たちだ。

「行くよ!体が軽すぎて、飛べちゃいそう!」

日向莉央(ひなた りお)が地面を蹴る。

ドンッ!
爆発的な踏み込み。

昨日までの彼女とは次元が違う。 
サウナで「整い」、ミナトの精液で満たされた彼女の身体能力は限界を超えていた。 

「【ソニック・ラッシュ・改】!」 

残像すら残さぬ速度で敵陣に突っ込みすれ違いざまにゴーレムの首を刎ね飛ばしていく。 

「硬い岩も、豆腐みたいに切れるよっ!」

「私も負けてないアル!今の私は、汗ひとつかかない完全燃焼モードネ!」

王美鈴(ワン・メイリン)が踏み込む。 
以前なら汗を気にして動きが鈍った場面でも今は迷いがない。

自分の汗も、体温も、すべてが「武器」であり「魅力」だと肯定された彼女は強かった。

「【崩拳・岩砕】!」 

ドゴォォォォン! 

正拳突きの一撃で3体のガーゴイルがまとめて粉砕される。

「気持ちいいネ!力が溢れて止まらないアル!」

「二人とももっと暴れていいわよ!私の歌でサポートするから!」

後衛の星奈歌恋(ほしな かれん)がオペラグラスで敵の位置を把握しながらマイクを握る。

「『響け、愛の賛歌!ラブ・ラプソディ!』」 

彼女の歌声に乗せてピンク色の光の粒子が前衛の二人に降り注ぐ。 
それは単なる能力強化ではない。

愛する人(ミナト)への想いが乗った最強のバフだ。

「すごい……みんな、圧倒的だわ」

一ノ瀬清花(いちのせ さやか)は結界を展開しながらその光景に息を呑んでいた。 
雑魚敵の群れはものの数分で瓦礫の山へと変わった。 
残るは、
中央に浮遊するボスのみ。

「よし、一気に決めるぞ!」

僕たちは円陣を組みボスへと肉薄した。 
だが、その時だった。

『精神汚染……開始……』

ガーディアンの巨大な瞳が怪しく明滅し空間全体が赤紫色の霧に包まれた。

「な、なに……?」
「視界が……歪んで……」

物理的な攻撃ではない。 
それは心の一番脆い部分を抉り出し、都合の良い夢を見せて魂を腐らせる最悪の精神攻撃(マインド・ブラスト)だった。 
僕たちの意識は唐突に暗転した。

…… …………

気がつくと歌恋は真っ白な空間にいた。

「あれ? 私、何を……」
「歌恋。おかえり」

振り返るとそこにはエプロン姿のミナトがいた。 
場所は、あのログハウス風ヴィラのリビング。
でも、もっと豪華でもっと暖かい。

「相田くん……?」
「今日もお仕事お疲れ様。お風呂沸いてるよ。それともご飯にする?」

ミナトが優しく微笑む。 
歌恋のお腹は大きく膨らんでいた。

「あ……赤ちゃん……」
「僕たちの子だよ。もうすぐ生まれるね」

ミナトが愛おしそうにお腹を撫でる。 
そこには、泥も、ファンからの心ない言葉も、順位争いもない。 
あるのは絶対的な清潔と、愛する夫からの寵愛だけ。

「うふふ……幸せ……。ずっと、こうしていたかったの……♡」 

歌恋はとろけるような笑顔でその夢に身を委ねようとした。

……

「ほら、莉央。お座り」
「わんっ!♡」 

莉央は首輪をつけてミナトの足元に侍っていた。 
場所は広大なトレーニングジム兼ベッドルーム。

「いい子だ。今日も一番速かったね」

ミナトが頭を撫でてくれる。

「えへへ、相田くんのために走ったよ。ご褒美ちょーだい♡」
「ああ。たっぷりあげるよ」

ミナトがズボンを下ろす。 
そこには陸上の記録も、プレッシャーも、敗北の恐怖もない。 
ただ、ご主人様に愛され、種を注がれるだけの幸福なペットとしての生活。

「あはぁ……幸せぇ……もっと、もっと飼いならしてぇ……♡」

莉央は理性を手放し快楽の沼へと沈んでいく。

……

「美鈴、いい汗だね」
「相田くん……」

美鈴はサウナの中でミナトに抱かれていた。

「君の筋肉も、汗の匂いも、全部大好きだ」

ミナトが全身を舐め上げてくれる。

「んぁ……嬉しいアル……。もう戦わなくていいネ……?」
「ああ。君はただ、僕の腕の中で熱くなっていればいい」
「うん……相田くんのお嫁さんになるネ……♡」

美鈴もまた、コンプレックスから解放された甘い世界に囚われていた。

……

僕、ミナトもまた夢を見ていた。
ヒロイン全員が僕に傅きハーレムの王として君臨する夢。
あまりにも都合が良すぎる世界。 
けれど、心地よい。
このまま目覚めたくないとさえ思う。

……

だが。 
ただ一人、その甘い罠に抗っている少女がいた。

「……っ、いや……!」

清花は薄暗い教室の隅で震えていた。
トラウマの再現。 

西園寺先生たちが帰還した時のあの腐臭と絶望の光景。 
そして自分もまた失禁し、汚物にまみれて笑われる未来。

『こっちにおいで……楽になれるよ……』 

闇の中からミナトの手が伸びてくる。 
その手を取れば、きっと私は汚れたまま彼に優しく洗浄され、赤子のように世話をされる「被保護者」になれる。 
排泄の恥も、責任も、すべて彼に預けてしまえばいい。 

それはとても甘美な誘惑だった。

「……ちがう」 

清花は伸びてきた手を拒絶した。

「相田くんは……そんな目で私を見ない!」 

彼女の脳裏に浮かんだのは、マッサージルームでの彼の真剣な眼差し。 
スーパー銭湯で背中を流してくれた時の、温かく、けれど節度のある掌。 

彼は私たちをただの「肉便器」や「お人形」として扱ったりしない。 
一人の人間として、仲間として尊重してくれている。 

「私が欲しいのは……こんな逃避のための『愛』じゃない!」

清花が顔を上げる。

「私は自分の足で立ちたい。隣に並んで本当の体温を感じたいの!」

パリーンッ! 

彼女の意思が幻覚の世界に亀裂を入れた。

「【聖域結界(サンクチュアリ)・精神防壁(マインド・ブロック)】!!」 

彼女の叫びと共に青白い光が炸裂した。 
それは物理的な防御ではなく、魂を守るための不可視の障壁。 
彼女の「迷い」が消えたことでスキルが新たな段階へと進化したのだ。

「みんな!起きて!」

清花の声が夢に沈んでいた僕たちの脳内に直接響いた。

「はっ!?」

僕の意識が急速に浮上する。

「な、なに……?」
「私、いま……赤ちゃんを……」
「首輪……?」 

歌恋、美鈴、莉央もまた、夢から覚めて呆然としている。 
霧が晴れると、そこは再びボスの部屋だった。 
ガーディアンの赤い瞳が驚いたように揺らいでいるのがわかった。

「……清花?」 

僕が見ると、清花は杖を掲げ凛とした表情で立っていた。 
その背中は以前の頼りない委員長のものではなく、パーティを守る「聖女」のそれだった。

「もう、私は迷わない。……こんな偽物の幸せなんていらないわ!」

彼女の言葉に、他の三人はハッとした。 
そして、自分たちが見ていた夢の内容を思い出し――顔を真っ赤にした。

「み、見たわね……?」

歌恋の周りにドス黒いオーラが立ち上る。

「私の……あんな、デレデレな新妻妄想を……勝手に見やがってぇぇぇッ!」

「私もだよ!首輪つけてワンちゃんとか……恥ずかしすぎるぅッ!」 

莉央が顔を覆いながら絶叫する。

「私の汗だく交尾の夢まで……!よくも、乙女の純情を踏みにじったアルな!」

美鈴が拳をボキボキと鳴らす。

彼女たちは怒っていた。 
幸せな夢は嬉しかった。

正直、もう少し見ていたかった気もする。 
だが、それを他者(しかも魔物)に覗き見られ、利用されたことは乙女のプライドが許さなかった。 

「みんな、行くよ!あいつをボコボコにして記憶ごと消去する!」

歌恋が叫ぶ。

「賛成!死刑だ!」
「粉微塵にするネ!」

羞恥心は最強の攻撃力へと変換された。

「【絶対零度(アブソリュート)・ボイス】!」

歌恋の叫びが衝撃波となりガーディアンの動きを封じる。

「【ソニック・エンド・ストライク】!」

莉央が音速を超えボスの装甲を切り刻む。

「【覇王・崩天砲】!」

美鈴が跳躍し、渾身の気を込めた拳をボスの巨大な瞳に叩き込む。

「これで……終わりよッ!」 

最後は清花だった。

「【聖なる裁き(ホーリー・ジャッジメント)】!」

彼女の杖から放たれた極大の光魔法がガーディアンを飲み込んだ。

『ガ……ガガガ……』 

断末魔と共に古代兵器は光の中に消え、塵となって崩れ落ちた。

戦闘終了。 
静寂が戻った部屋にレベルアップのファンファーレだけが鳴り響いた。 

中央の祭壇にはキラキラと輝くアイテム――『星詠みの羅針盤』が浮かんでいた。

「やった……勝った……」 

清花がその場にへたり込む。

「清花!すごかったよ!」

僕は彼女に駆け寄り肩を抱いた。

「君の結界がなかったら全滅してた。……ありがとう、清花」
「ううん……。みんなが無事でよかった」 

彼女は弱々しく、しかし誇らしげに微笑んだ。

「ねえ、清花ちゃん」 

歌恋が近づいてくる。

「どうして清花ちゃんだけ幻覚からすぐに戻ってこれたの?トラウマ、なかったの?」
「……あったわよ。怖かった」

清花は眼鏡を直しながら少し自嘲気味に言った。

「でもね、気づいたの。夢の中の相田くんは私を甘やかすだけだった。……でも、本物の相田くんは違う」 

彼女は僕を見つめた。

「私の弱さも、汚いところも全部知ってて、それでも『仲間だ』って言って背中を流してくれる。……そんな『本物』を知ってたらあんな夢には惑わされないわ」
「……そっか」
「まだ、相田くんと『してない』からこそ冷静でいられたのかもしれないけど……」

彼女は小声で付け加えた。

「でも、次はわからないわ。……私だって本物を知りたいもの」

その言葉は誰に聞かせるでもなく、自分自身への宣言のようだった。

「よーし!羅針盤ゲットだ!」 

莉央が祭壇からアイテムを回収する。 
古びた真鍮製の羅針盤。

針は北ではなく、特定の方向――北の大陸への航路を指し示している。

「これで、ついに魔王城への道が開けたネ」
「ああ。次の舞台は『死の海』だ」

僕たちは羅針盤の指す方角、ダンジョンの出口を見据えた。 
今回の戦いで、パーティの結束は盤石なものとなった。 
互いの恥ずかしい妄想(願望)を知られ、共有し、それを乗り越えた仲間たち。 
もはや隠すものは何もない。

「ねえ、帰ったらさ……」

莉央がモジモジしながら言う。

「今日の夢の続き……現実で、してもいい?」
「あ、ズルい!私も新妻プレイしたい!」
「私だって……続き、したいアル」

ヒロインたちが僕に詰め寄ってくる。 
清花だけは、苦笑しながらもその輪に少し近づいていた。

「……準備はできてるわよ、相田くん」 

彼女の瞳がそう語っていた。

僕たちは光あふれる地上へと戻っていった。 
新たな冒険、そして新たな「夜の冒険」が待っていることを確信しながら。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!

処理中です...