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11 初ダンジョン、戦利品
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翌朝、俺の目に飛び込んで来たのはふわふわの頭だった。コハクがベットにしがみつくように眠っている。そばにいてくれたのか……本当に心配させてしまって不甲斐ない気持ちでいっぱいだ。
「んん……れいおきた?」
「おはようコハク、そばに居てくれてありがとう、体痛くなっちゃっただろ?」
「うんん、大丈夫、レイおはよう……よかったあ……」
「ごめんな、心配かけて」
膝の上に抱っこする、ああ、今更ながら本当に危なかった。……あれ、俺着替えたっけ、それになんか綺麗なんだけど……
風呂に入った記憶も着替えた記憶もない……まさか、この歳でお世話されてしまったのか?
寝かせてもらっていたギルドの2階からぷるぷる震えながら階段を降りた。
「おお、起きたか」
「ベルグさん……あの、なんか俺綺麗に……」
「ああ、服はお前が眠ったあと勝手に朝ここを出た時の物に変わって、風呂はコハクが絶対だめって言うもんだから、水魔法と炎魔法、風魔法を駆使して3人がかりで何とかな」
「コハク、そんなこと言ってたのか?」
「レイに綺麗になって欲しかったけど、でもだって……なんか、やだって思って……」
いや、ありがとうコハク。俺の小さな尊厳はコハクに寄って守られた……!
トン
「ん?……うわっ!」
足になにか触ったな~と思い下をみると、昨日いたメンバーが床で雑魚寝してる……
「泊まるって言うんだけどな、部屋も多くないんで数部屋をめぐってジャンケンして、そこに寝てるのは敗者たちだな」
敗者は文字通り地に伏せる……じゃなくてだな。
「んおっ……」
あ、誰か起きたか?と思ったのもつかの間、寝返りを打ち仰向けになろうとしたマッチョの手の甲が、ドゴッ……という鈍い音を立てて他のマッチョにジャストヒットした。
図らずも殴られてしまったマッチョの顔が険しくなり、背後、つまり床側に握った拳を打ち付ける……!そしてそれがまた他のマッチョに当たり……全員冒険者ゆえの反射神経とパワーでもれなく反撃を繰り返し、最悪のピタゴラスイッチが一巡する頃にみんな目を覚ました。
「いってええええ……」
「うぐ……」
「敵はどこに……」
全員どこかしら押さえながらも俺の無事をあらためて喜んでくれ、俺はやっと帰ってきたことを実感した。昨日からの緊張がほぐれていくのを感じる…あ、
「そうだ、鑑定を頼みたいものがあって、俺昨日帰ってきて……どこやったか知らないか」
「ああ、これだな、荷物はそのままにしてあるぞ」
「ありがとう、これ2つ頼めるか?」
「確かに精密な鑑定機にかけた方が良さそうだな、少し待っとけ」
裏ボス報酬って言うくらいだからお役立ちなものがいいな、こんなにボロボロになったのは初めてだし相当強かったんだろう。期待を胸に鑑定が終わるのを待つ。
ガタッ……
奥から物音が聞こえ、ベルグさんがやけにゆっくりとこちらに出てきた。
「どうでした?」
「あ、ああ……まずこっちのバッグからいこうか」
要約すると容量無制限、時間停止機能つき、持ち主が設定でき、様々な形状に変化できる、さらには中身の重さを感じない、一般的に流通しているマジックバッグの最上位互換みたいなものらしい。
時間停止は便利だな、食材を腐らせることなく保存できるし、あったかいものも冷たいものもそのまま持ち運べるなんてピクニックが捗りそうだ。
しかし、その次に鑑定された小瓶はマジックバッグに踊った心を吹っ飛ばすような衝撃を俺にもたらした。
「んん……れいおきた?」
「おはようコハク、そばに居てくれてありがとう、体痛くなっちゃっただろ?」
「うんん、大丈夫、レイおはよう……よかったあ……」
「ごめんな、心配かけて」
膝の上に抱っこする、ああ、今更ながら本当に危なかった。……あれ、俺着替えたっけ、それになんか綺麗なんだけど……
風呂に入った記憶も着替えた記憶もない……まさか、この歳でお世話されてしまったのか?
寝かせてもらっていたギルドの2階からぷるぷる震えながら階段を降りた。
「おお、起きたか」
「ベルグさん……あの、なんか俺綺麗に……」
「ああ、服はお前が眠ったあと勝手に朝ここを出た時の物に変わって、風呂はコハクが絶対だめって言うもんだから、水魔法と炎魔法、風魔法を駆使して3人がかりで何とかな」
「コハク、そんなこと言ってたのか?」
「レイに綺麗になって欲しかったけど、でもだって……なんか、やだって思って……」
いや、ありがとうコハク。俺の小さな尊厳はコハクに寄って守られた……!
トン
「ん?……うわっ!」
足になにか触ったな~と思い下をみると、昨日いたメンバーが床で雑魚寝してる……
「泊まるって言うんだけどな、部屋も多くないんで数部屋をめぐってジャンケンして、そこに寝てるのは敗者たちだな」
敗者は文字通り地に伏せる……じゃなくてだな。
「んおっ……」
あ、誰か起きたか?と思ったのもつかの間、寝返りを打ち仰向けになろうとしたマッチョの手の甲が、ドゴッ……という鈍い音を立てて他のマッチョにジャストヒットした。
図らずも殴られてしまったマッチョの顔が険しくなり、背後、つまり床側に握った拳を打ち付ける……!そしてそれがまた他のマッチョに当たり……全員冒険者ゆえの反射神経とパワーでもれなく反撃を繰り返し、最悪のピタゴラスイッチが一巡する頃にみんな目を覚ました。
「いってええええ……」
「うぐ……」
「敵はどこに……」
全員どこかしら押さえながらも俺の無事をあらためて喜んでくれ、俺はやっと帰ってきたことを実感した。昨日からの緊張がほぐれていくのを感じる…あ、
「そうだ、鑑定を頼みたいものがあって、俺昨日帰ってきて……どこやったか知らないか」
「ああ、これだな、荷物はそのままにしてあるぞ」
「ありがとう、これ2つ頼めるか?」
「確かに精密な鑑定機にかけた方が良さそうだな、少し待っとけ」
裏ボス報酬って言うくらいだからお役立ちなものがいいな、こんなにボロボロになったのは初めてだし相当強かったんだろう。期待を胸に鑑定が終わるのを待つ。
ガタッ……
奥から物音が聞こえ、ベルグさんがやけにゆっくりとこちらに出てきた。
「どうでした?」
「あ、ああ……まずこっちのバッグからいこうか」
要約すると容量無制限、時間停止機能つき、持ち主が設定でき、様々な形状に変化できる、さらには中身の重さを感じない、一般的に流通しているマジックバッグの最上位互換みたいなものらしい。
時間停止は便利だな、食材を腐らせることなく保存できるし、あったかいものも冷たいものもそのまま持ち運べるなんてピクニックが捗りそうだ。
しかし、その次に鑑定された小瓶はマジックバッグに踊った心を吹っ飛ばすような衝撃を俺にもたらした。
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