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知らされた事実
しおりを挟む幼馴染のあいつが死んだ。
それは突然で、驚きはしたけど、今考えてみればありえることではあったのかもしれない。
きっとあいつだって、俺がいなかったらそうしていた。俺だって、同じ立場だったらそうしていただろう。耐えられる自信がない。
だから、耐え抜いたあいつは凄いやつなんだ。頑張った、って褒めてやるべきなんだ。
そう、自分に何度も言い聞かせてるんだけど。
あいつがいないという事実が、虚無感が、どうしても今でも受け止めきれない。
ごめんな。
謝罪の言葉を欲しがる君じゃないけれど、ちゃんと言うことが出来ただろうか。
さよなら……
君がそう言うなら、俺もちゃんと言うよ。
笑顔で、自分の声で、君にありがとうってさ。
☆☆☆☆☆
「……自、殺?……雫が?」
彼女の訃報を聞いたのは、中学最後のじめじめとした季節の頃だった。
ある日の夜、家に電話がかかってきて、母さんがそれに出た。
テスト期間を控えてた俺は2階で勉強中。
しかし、静まり返った家の中、変な時間に鳴り響いた家の電話に俺は胸騒ぎを覚えて。
勉強の手を休め、階段の上から母さんの様子を伺い見る。
もしもしと答えた数秒後に、母さんは驚いた声をあげた。その場でしゃがみ込んで、力を失った手から受話器が逃れるように滑り落ちる。
俺はその数年前と同じ光景に、眉に皺を寄せた。
母さんのその反応は知り合いが亡くなった時。誰かはわからないけれど、親しい人だったのだろう。
そんな風に客観的に見ていた。あの時は。あいつの事だなんて思いもしなかった。
だからその後、父さんが母さんに話を聞いて俺に言いに来るまで、誰が亡くなったのか、自分の知っている人かと一人考えあぐねていた。
……だから、父さんからあいつが死んだと聞かされた時、考えてもいなかったその事実に、
頭が、視界が、、、
真っ白になったんだ。
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