4人の勇者とЯΔMЦDΛ

無鳴-ヴィオ-

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第2章

第5篇

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町から出るためには門を通らないといけない。
ギルドカードを提示すれば通れると聞いたので、向かうとしよう。
門に向けて歩いていると、人とぶつかり
「す…す[みません]」
最後小声になってしまったが、聞こえただろうか。
耳の長い…エルフ?
見とれていると女性は何かそわそわしだし
ユーリはお辞儀して、その場を去った。
あまり関わらない方が良いのかな。
お話の本ではエルフは高貴な種族と言われており
人間が深く関わる事のない存在と知られている。
ギルドカードが突然熱を帯びた。
取り出すと、依頼内容が変わり「緊急依頼発令」という文字が。
《南門より入伝、グレイヴ・ベアラーが出現。
           B級以上の冒険者及び騎士に要請を乞う》
まさに、南門に立っているわけだが直ぐ離れた方が良いだろう…か。
直ぐ目の前に少し大きい魔物が…いて。
「そこから離れろ!」
という声が聞こえた気がしたが、ユーリは無我夢中で唱えた。
「弧月封刃(ディライト・グレイル)」
すると魔物は無残に散る。
それを見ていた者達は唖然としている。
しかしユーリの唱えたそれは、誰も聞いた事がなく
ステータスには投影転換炉術Lv5という文字が追加されていた。
魔石が落ち、討伐者:ユーリ、魔石所有者:ユーリとなり
ギルドが再び熱を帯びて
《グレイヴ・ベアラー討伐完了。獲得称号:勇者》
と表示されており、ユーリは何か疑問を感じた。
B級冒険者や騎士は駆けつけているが、既に討伐完了とされていて
見送られながらもユーリはギルドへと向かった。

グレイヴ・ベアラーの魔石をギルドへ提示すると
大金貨10枚、小銀貨2枚を獲得。
基本、売買の取引は小銀貨で行われ小銀貨100枚で大銀貨1枚と交換
大銀貨100枚で小金貨1枚と交換という風になっている。
また大金貨1000枚で蒼銀(ミスリル)貨1枚と交換と言われた。
グレイヴ・ベアラーはA級魔獣と称されるため、大金貨10枚
それプラス、現在の階級報酬として小銀貨2枚。
緊急依頼の場合、A級なら小金貨1枚、B級なら大銀貨10枚、C級なら小銀貨50枚
そしてD級以下は新人含め小銀貨2枚という仕組み。
これでもし素材も落ちていたらもっと出たと言われた。
それでも大金貨10枚は大金。再びギルドカードを提示して大金貨10枚は預けた。
それと同時にレベルが15へと上がっていた。
登録した初日に一気に上がってしまい、視線が怖い…。
また自動昇級により新人からC級に上がってしまった。
まだ冒険すらしていないのに、これからどうなるやら。
帰宅して落ち着こう。

家に帰り、自室に戻りステータスを確認する。
獲得称号:大型魔獣殺し、勇者、異世界転生者。
多分、勇者の影響だろうなと納得するステータスが表示された。
HP1030(+800) MP1400(+500) 力80(+65) 魔力2000(+800)
体力200(+150) 隠蔽LvMAX 投影転換炉術Lv5 光珠Lv8 神眼LvMAX
上がり過ぎだよな…。
あと気になるのは[異世界転生者]付与スキル、隠蔽LvMAX
[勇者]付与スキル、神眼LvMAX
これも異常だな…。
これから、どう過ごせば良いんだろう。
まだ12歳の僕が、こんなにステータス高くて。
幸いな事に鑑定眼や神眼を持つ者以外相手のステータスは見れない。
現状鑑定眼を持つのは旅商人で、神眼も神様以外無いだろうという事だった。
食べ物が匂ってきたので、そろそろ食事の時間か。
椅子から立ち上がりドアノブに手を掛けた時、ユーリはその場で倒れた。
『…い…らい…!』どこか遠い記憶。
『私の可愛い息子…ユウト…』
数々の記憶が流れ込んでくる。綺麗な女性に息子と呼ばれている少年。
恐らくその女性は、少年の母親なのだろう。
そして黒い何かと戦っているような風景。
4人の少女と共闘してそれを倒す感じで…。
そして少年が発した言葉に凄く懐かしく、そして切なく辛い。
少女達は泣いていた。そこで途切れて、ユーリは目を覚ました。
布団の中、近くには母メリナと父ユージーンの姿があった。
ユーリは全てではないけど忘れていた記憶を取り戻したのだった。
あの女性の息子としての悠都(ユウト)と、少女達と共闘していた頃を。
突然とポップした吹き出し《獲得称号、ЯΔMЦDΛ》
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