セカンドコンタクト

アカネラヤ

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セカンドコンタクト5

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 朝起きたらなんともなかったのに。
 ヤクトと通話するまで昼寝してたら、なんでかでっかい獣耳と長い尻尾が付いてて。
 何度引っ張っても痛いだけで取れなくて。
 そしたらヤクトとの約束の時間になってて……。
 せっかくのヤクトとの二人きりの時間なのに。
 悔しくて。
 情けなくて。
 一人で泣きそうになってたら。

 ……アイツ、関東からこっち来るって言ってて。
 何時間かかると思てんねんとか。
 今の時間考えろやとか。
 明日どないすんねんとか。
 色々ツッコミたかったけど。
 けど。
 
 それ以上に。
 ……駆け付けてくれる事が、すごく嬉しくて。

 嬉しくてまた泣きそうになって。
 こっちに着くまでのヤクトの気遣いも嬉しくて。
 やっぱ俺。
 ヤクトのこと好きやねんなって、改めて思ったりした。
 男に好きとか。キモい感情だけど……アイツは本当に気遣いの男で。
 男が惚れる男というやつだ。
 声も低音でカッコよくて。

 そんな相手と、まさか連絡先交換ができるなんて思わなくて。
 不謹慎だけど、俺は浮き足立っていた。

 好きな相手と出逢える!!……って。

 でも、今の俺の俺には耳と尻尾が付いてて。
 不安で顔全体が涙でグショグショで。
 勢いでタックルしちゃって。
 出逢いは最悪だったんだろうなって思ってた。
 思ってた……のに。
 ──あんな事態に発展するなんて誰が思う!?
 初めて出逢ったヤクトは、思った位以上に背が高くて黒の短髪が似合う醤油顔のイケメンだった。
 すっごくカッコよくて。
 そんなヤクトの本名は弥汲佑哉という名前で二十七歳で。つまりは俺より年下で。
 サラリーマンスーツを着たヤクトはさぞかし似合うんだろうなぁと密かに妄想したりして……。
 でも俺。
 俺、そんな好きな相手の前で痴態晒して。……その、イッちゃって。
 恥ずかしくて。
 絶対嫌われたって思ったのに。
 ヤクトの目はランランとしてて、ちょっと怖くて。
 でも。
 でも。
 アイツにされる事が全部気持ちよくて。
 声が抑えられない自分がいて。
 ヤクト……佑哉になら、捧げてもイイって思ってる俺がいて。
 だから、佑哉に「もっかいシて」って俺は直談判した。

 そっからの記憶は気持ちよすぎてほとんどない。
 お互い本当の名前を呼ぶようにしてから、さらに腰にクるものがあって。
 名前呼ばれるたびにゾクゾクして。
 いろんなトコを弄られて舐められて。
 アホみたいに声が出て。
 佑哉にされる一挙一動が本当に愛しくて気持ちよくて。
 そんな俺たちが……文字通り、繋がって。
 時間をかけて慣らしてくれた佑哉のおかげで俺のソコはそこまで痛みはなく。キモチイイの方が断然優っていた。
 
 気持ちよくて。
 気持ちよすぎて。
 ──幸せすぎて。
 このまま時が止まればいいのにって。
 俺のナカにいる佑哉はビクビクと脈打って熱くて大きくて。
 それを感じれる俺は心底幸せ者やなって思ってて。
 俺、ホンマに佑哉のこと好きなんやなって再度自覚しかけてたら。
 またアイツが暴走して。無茶苦茶に身体を打ち付けてきた。
 でもその行為すらも、今の俺には快楽でしかなくて。
 打ち付けられるたびにナカの佑哉を奥で感じる事が出来て、すっごく嬉しくて。
 すっごく気持ちよくて。
 何度もイッて、何度も痙攣を繰り返して。
 それでも離してくれない不器用な佑哉が愛しくて。
 愛しくて。
 大好きで。
 だから佑哉からの告白は本当に嬉しくて。
 嬉しくて。
 嬉しかったのに。
 アイツの不器用さと鈍感っぷりも変わらずだったから、ちょっとだけオイタをしてやったけど……。
 でも両想いだったのは本当だったからすっごく嬉しかった。
 嬉しかったから「両想いの状態でもっかいシたい」って言った俺も悪いんだけど。
 悪いんだけど……!!
 悪いんやけど!!!!

 限度っちゅうもんがあるやろ!?

「あん!あぁァァん!もぅやや、ゆ、やぁ!もう出ぇへん!せーし出ぇへんからぁ!!も、堪忍やあァァ…ッッあァん!!」
「太栄さんならイケますよ」
 何がやねん!!
 正常位で何度もイカされて奥をトントンされるだけで、俺の身体は面白いように跳ね上がる。
「ひやぁん!佑哉、ソコあかん!トントンすんな…てェェッ…ひん!あぅ!んンン!はあぁぁ…っん…」
「太栄さん可愛い。可愛くてすっごくエロい」
 あ。
 佑哉に褒められとる、俺……。
 ──嬉しい……。
「ほんまに?俺、佑哉の好きな俺になれとるん?」
「もぅ……、だから。そういうセリフを上目遣いで言うのは反則ですって、言ってるで…しょっ!」
 ズン…ッ!
「はぁァァァ…ンンッ!?」
 下からの質量と圧力が急にズンッとデカくなって。
「あっ!あは、あぅん!」
 佑哉のが、俺のナカでおっきくなってる。
「おっき、佑哉のおっきぃよぉぉ…」
 その真実が。俺を蕩けさせるには充分すぎて。
「太栄さん……ッ!」
 佑哉が俺で気持ちよくなってくれてるんやって。
 その事象が俺をゾクゾクさせる。
「あ…ん、なぁ、佑哉、俺んナカ気持ちええか…??」
 あっ!…また、佑哉のおっきくなったァ……。
「んふふ、佑哉の…おっきくなったナァ……、こんの正直もんめッ……あはァアん!!」
 可愛いなぁ佑哉。
 可愛くて愛おしい。
 俺の佑哉。
 もっともっと、俺で感じて?
 俺からもっと、抜け出せなくなって?

「あっ、あん、アァァぁぁァァ…ッ!佑哉のちんこキモチええよぉ!俺、俺またイッてまうゥゥ!!俺ばっかイクんややぁ……ッ!」
「~~ッッッ!!…ったくもう、こっちは我慢してるってのに、人の気も知らないんだから…ッッ!!」
「はぁウゥ!!ややぁ佑哉、一緒に、一緒にィィ……やん!あっはぁ、アァァ、俺もあかん、佑哉、出てまう、俺またイッちゃああァァァァ~~……ッッ!!」
「俺も、…イク……ッッ!!」
 ドクン!と熱くてドロッとしたナニカが体内に流れる。

 ああ。……コレが佑哉の精液なんやなって。
 ドクドクしてる。
 あっつい精液。あっつい佑哉。

「あっ!ごめんなさい!俺、中出しするつもりなかったのに……ッあとでちゃんと掻き出しますから!」
「ん?ええよ?別に。やって、俺んナカに佑哉がおるんやろ?その感覚が嬉しゅうてな」
「いやでも腹壊すって……」
「え、そうなん?」
「らしい……っすよ??」
 
 ホントはずっと残しておきたいんだけどなぁ。
 佑哉の温もりが愛おしい。
 
 そんなコトを思いながら。
 
 俺たちはいそいそと風呂場へと向かうことにした。
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