8 / 60
第8話
しおりを挟む
次の日の昼休み、昨日と同じ場所でキョウヘイと話をしていた。
「セイ、カジワラのお前への態度は昨日と変わらないか?」
「ああ、全く変わらない。昨日と同じで、おとといの俺の告白がなかったんじゃないかというぐらいいつもと変わらない。でも昨日ラインで来たメッセージを見ると、全く気にしてないわけじゃなくて全く気にしてないふりをしてくれているみたいだけどな。」
「そうか。少しは気にしているのが良いのか悪いのか、恋愛経験のない俺たちには分からないけどな。」
「恋愛経験もだけど、相手が愛人志望だということも余計に理解を難しくさせてる気がする。」
キョウヘイは俺の言葉に頷きながら、「まったくだな。」と相槌を入れた。
その後、キョウヘイは何かを思い出したような表情をして、「そういえば、今朝、ナツキがやってきて、『セイの様子がおかしいんだけど何か知らない?』って聞いてきたぞ。」と教えてくれた。
俺はそれを聞いて、ナツキの野郎、俺には「これ以上聞かない!」と言ったくせして、裏でそんなことしてたのか~!と少しナツキに対して怒りが湧いてきた。
「それで?キョウヘイは何て答えたんだ?」
「『そうか~?俺は特におかしいとは思わないけど。』って答えたら、『絶対おかしいよ!いつも一緒にいるのに気が付かないの?』って怒られた。」
「それで終わり?」
「いや、その後、『ごめん。気が付かなかった。』って答えると、『こっちこそごめん。強く言い過ぎた。でもホントに何も聞いてない?』って聞いてきたから、『ホントに何も聞いてないよ。』って答えたら、『分かった。ありがとう。』って言って帰って行った。昨日ナツキと何かあったのか?」
「いや、特には何も。ただ昨日帰りが遅くて、おとといから様子がおかしいから何かあったのか?って聞かれただけ。」
「十分あったじゃないか!それで何て答えたんだ?」
「『中間試験でいい点取りたいって思っているだけだ。』って答えたよ。それでも納得してなかったけど、『今は誰にも話すつもりはない。』って言ったら、渋々納得した様子だったんだ。まさか裏でキョウヘイに問い質すとは思わなかったよ。明日以降も来るかもしれないからその時はよろしくな。」
「分かってるよ。任せとけって。ところで話は変わるんだけど、俺たちが始めた特訓は無駄になるかもしれない。」
「え!どういうことだよ?キョウヘイ!」
「もしかしたらそうなるかもしれないって話なんだけど。そもそもまだ俺たち球技大会でバスケに出られるって決まってなかったなぁと思ってさ。」
「言われてみればそうだったな。来週だっけ?球技大会で出る種目決めるの?」
「そうそう。それでうちのクラスの男子は全員で17人いるだろ?バスケが5人、バレーが6人、卓球がシングルスとダブルスで合わせて3人必要だから全部で14人。残り3人をそれぞれに補欠として1人ずつ割り振っても、バスケに出場できるのは6人ってことになる。つまり俺たちはこの6人に絶対入らなきゃいけない!」
「6人か……。厳しいかもなぁ。でも、確かうちのクラス、バスケ部が3人いたよな?この3人は外れるとしても……まだ14分の6だから約分すると7分の3か。そう言えば、バレー部で背の高い八木がいたな。背が高いってだけでバスケに選ばれる可能性は高そうだよなぁ。」
「確かにな。まあ、俺たちに出来ることは1つだな!」
「1つ?何だよ、それは?」
「球技大会の出る種目を決める時にバスケに立候補するってことだよ!」
「それは……当たり前すぎて何も言えねぇよ。」
放課後、いつも通り4人で集まって漫画の話をすると思っていたカジワラとハタケに対して俺は、「ごめん。中間試験の勉強するから今日から放課後は集まって話はできない。」と宣言した。
「トツカくん、本気だったんだ?冗談だと思ってた。」
ハタケが申し訳なさそうに告げてきた。
カジワラは「ふーん。そうなんだ。」とたいして気にも留めてない感じだった。
「レーちゃん、イチノミヤくん、どうしようか?3人で話す?」
「ごめん。ハタケ。俺もセイと一緒に試験勉強するから放課後に集まって話すことはできない。」
「そっか。どうする?レーちゃん?」
「それならミーちゃん、私たちも試験勉強しようよ。早く始めて悪いことなんてないんだしさ。」
「それもそうだね。じゃあ図書室に行こうか?」
「うん。そうだね。」
カジワラとハタケは図書室へ向かう準備を始めた。俺とキョウヘイはキョウヘイの家に向かうため昇降口へと向かった。下駄箱から靴を取り出している時に俺は気になっていることをキョウヘイに尋ねた。
「なあ、やっぱり急に中間試験の勉強をするから放課後集まれないっていうのはカジワラもおかしいと思うかな?カジワラを理由つけて避けているって感じるかな?」
「ナツキのことがあったからか?でも、カジワラには一応中間試験が気になってる的なことを言ってあったし、変には思わないんじゃないかな?それに避けているって思われたくなければ、放課後以外で積極的に話せばいいんだしさ。」
「そう……だよな。分かった。そうする。」
俺はキョウヘイの意見を聞いて少し安心した。靴を履き替えた俺とキョウヘイは校門まで行き、キョウヘイの迎えに来ていたカミオカさんの運転する車に乗り込み、キョウヘイの家へと向かった。
5時前にはキョウヘイの家に着いたので、8時までに俺が家に帰るということを見積もっても2時間半はシュート練習と試験勉強ができそうだった。
「それじゃあ、さっそくシュート練習から始めようか!」
キョウヘイに促されて、まずは30分間のシュート練習を始めた。昨日と同じくゴールの正面からのシュート練習をした。昨日練習したから少しは上達しているかというとそういうこともなくシュートの成功率は3割から4割と言ったぐらいだった。
30分経つと2分間休憩をとって、今度は中間試験の勉強をした。これも昨日と同じく暗記するところから始めた。現代文の漢字の出題範囲は大体覚えられたような気がした。
30分間暗記し終えるとまたシュート練習、それを30分間すると、また試験範囲の暗記、そしてまたシュート練習と繰り返し行った。3回目のシュート練習が終わったころにはもうクタクタでその場に座り込んでしまった。
「セイお疲れ!今日は187本中75本入ってたぞ!疲れているのは分かってるけど家に送るから車まで歩いてくれ。」
キョウヘイが俺に手を伸ばしながらそう言ってきた。俺はキョウヘイの手を取り、立ち上がった。そして車まで歩き、昨日と同じくサンドイッチの包みと水筒を使用人の方から受け取り車に乗り込んだ。受け取ったサンドイッチは俺の家に向かうまでに平らげた。
俺の家に着くとキョウヘイとカミオカさんにお礼を言って車を降りた。玄関のドアを開けると母さんが来て夕飯を食べるか聞いてきたが、疲れていたのでお風呂に入って寝ると答えた。荷物を置くのと着替えを取りに行くため自室へ行くと、ラインのメッセージの着信音が鳴った。
嫌な予感がしたがメッセージを確認するとナツキからで、「窓開けて!」とあった。俺が「ヤダ。」と返信するとすぐに「いいから開けて!」と返信があった。
仕方なく渋々窓を開けると、隣の家の窓からナツキが見ていて、「今日も遅かったね。すごく疲れてるみたいだし何してたの?」と聞いてきた。
昨日「これ以上聞かない。」と言ったわりには、もうそれを破ったことの怒りに加えて、昼休みにキョウヘイから聞いたことの怒りも加わり、俺は強い口調で「中間試験の勉強してただけだよ!これ以上聞かないんじゃなかったのか?」と怒鳴りつけた。
「それは……そう言ったけど……。」
「それにキョウヘイに聞いたぞ!『俺の様子がおかしいから何か知らない?』ってキョウヘイに聞いたらしいな!何でそこまでするんだよ?ほっといてくれよ!」
「だって……心配だったから……。」
「だから心配されるようなことはしてないって!もうこの話は終わり!それじゃ!」
「ちょっとセイ!」
ナツキは何か言いたかったみたいだが、俺は窓とカーテンを閉めて話を終わらせた。
その後、ナツキからラインのメッセージが来ていたが俺は無視した。
「セイ、カジワラのお前への態度は昨日と変わらないか?」
「ああ、全く変わらない。昨日と同じで、おとといの俺の告白がなかったんじゃないかというぐらいいつもと変わらない。でも昨日ラインで来たメッセージを見ると、全く気にしてないわけじゃなくて全く気にしてないふりをしてくれているみたいだけどな。」
「そうか。少しは気にしているのが良いのか悪いのか、恋愛経験のない俺たちには分からないけどな。」
「恋愛経験もだけど、相手が愛人志望だということも余計に理解を難しくさせてる気がする。」
キョウヘイは俺の言葉に頷きながら、「まったくだな。」と相槌を入れた。
その後、キョウヘイは何かを思い出したような表情をして、「そういえば、今朝、ナツキがやってきて、『セイの様子がおかしいんだけど何か知らない?』って聞いてきたぞ。」と教えてくれた。
俺はそれを聞いて、ナツキの野郎、俺には「これ以上聞かない!」と言ったくせして、裏でそんなことしてたのか~!と少しナツキに対して怒りが湧いてきた。
「それで?キョウヘイは何て答えたんだ?」
「『そうか~?俺は特におかしいとは思わないけど。』って答えたら、『絶対おかしいよ!いつも一緒にいるのに気が付かないの?』って怒られた。」
「それで終わり?」
「いや、その後、『ごめん。気が付かなかった。』って答えると、『こっちこそごめん。強く言い過ぎた。でもホントに何も聞いてない?』って聞いてきたから、『ホントに何も聞いてないよ。』って答えたら、『分かった。ありがとう。』って言って帰って行った。昨日ナツキと何かあったのか?」
「いや、特には何も。ただ昨日帰りが遅くて、おとといから様子がおかしいから何かあったのか?って聞かれただけ。」
「十分あったじゃないか!それで何て答えたんだ?」
「『中間試験でいい点取りたいって思っているだけだ。』って答えたよ。それでも納得してなかったけど、『今は誰にも話すつもりはない。』って言ったら、渋々納得した様子だったんだ。まさか裏でキョウヘイに問い質すとは思わなかったよ。明日以降も来るかもしれないからその時はよろしくな。」
「分かってるよ。任せとけって。ところで話は変わるんだけど、俺たちが始めた特訓は無駄になるかもしれない。」
「え!どういうことだよ?キョウヘイ!」
「もしかしたらそうなるかもしれないって話なんだけど。そもそもまだ俺たち球技大会でバスケに出られるって決まってなかったなぁと思ってさ。」
「言われてみればそうだったな。来週だっけ?球技大会で出る種目決めるの?」
「そうそう。それでうちのクラスの男子は全員で17人いるだろ?バスケが5人、バレーが6人、卓球がシングルスとダブルスで合わせて3人必要だから全部で14人。残り3人をそれぞれに補欠として1人ずつ割り振っても、バスケに出場できるのは6人ってことになる。つまり俺たちはこの6人に絶対入らなきゃいけない!」
「6人か……。厳しいかもなぁ。でも、確かうちのクラス、バスケ部が3人いたよな?この3人は外れるとしても……まだ14分の6だから約分すると7分の3か。そう言えば、バレー部で背の高い八木がいたな。背が高いってだけでバスケに選ばれる可能性は高そうだよなぁ。」
「確かにな。まあ、俺たちに出来ることは1つだな!」
「1つ?何だよ、それは?」
「球技大会の出る種目を決める時にバスケに立候補するってことだよ!」
「それは……当たり前すぎて何も言えねぇよ。」
放課後、いつも通り4人で集まって漫画の話をすると思っていたカジワラとハタケに対して俺は、「ごめん。中間試験の勉強するから今日から放課後は集まって話はできない。」と宣言した。
「トツカくん、本気だったんだ?冗談だと思ってた。」
ハタケが申し訳なさそうに告げてきた。
カジワラは「ふーん。そうなんだ。」とたいして気にも留めてない感じだった。
「レーちゃん、イチノミヤくん、どうしようか?3人で話す?」
「ごめん。ハタケ。俺もセイと一緒に試験勉強するから放課後に集まって話すことはできない。」
「そっか。どうする?レーちゃん?」
「それならミーちゃん、私たちも試験勉強しようよ。早く始めて悪いことなんてないんだしさ。」
「それもそうだね。じゃあ図書室に行こうか?」
「うん。そうだね。」
カジワラとハタケは図書室へ向かう準備を始めた。俺とキョウヘイはキョウヘイの家に向かうため昇降口へと向かった。下駄箱から靴を取り出している時に俺は気になっていることをキョウヘイに尋ねた。
「なあ、やっぱり急に中間試験の勉強をするから放課後集まれないっていうのはカジワラもおかしいと思うかな?カジワラを理由つけて避けているって感じるかな?」
「ナツキのことがあったからか?でも、カジワラには一応中間試験が気になってる的なことを言ってあったし、変には思わないんじゃないかな?それに避けているって思われたくなければ、放課後以外で積極的に話せばいいんだしさ。」
「そう……だよな。分かった。そうする。」
俺はキョウヘイの意見を聞いて少し安心した。靴を履き替えた俺とキョウヘイは校門まで行き、キョウヘイの迎えに来ていたカミオカさんの運転する車に乗り込み、キョウヘイの家へと向かった。
5時前にはキョウヘイの家に着いたので、8時までに俺が家に帰るということを見積もっても2時間半はシュート練習と試験勉強ができそうだった。
「それじゃあ、さっそくシュート練習から始めようか!」
キョウヘイに促されて、まずは30分間のシュート練習を始めた。昨日と同じくゴールの正面からのシュート練習をした。昨日練習したから少しは上達しているかというとそういうこともなくシュートの成功率は3割から4割と言ったぐらいだった。
30分経つと2分間休憩をとって、今度は中間試験の勉強をした。これも昨日と同じく暗記するところから始めた。現代文の漢字の出題範囲は大体覚えられたような気がした。
30分間暗記し終えるとまたシュート練習、それを30分間すると、また試験範囲の暗記、そしてまたシュート練習と繰り返し行った。3回目のシュート練習が終わったころにはもうクタクタでその場に座り込んでしまった。
「セイお疲れ!今日は187本中75本入ってたぞ!疲れているのは分かってるけど家に送るから車まで歩いてくれ。」
キョウヘイが俺に手を伸ばしながらそう言ってきた。俺はキョウヘイの手を取り、立ち上がった。そして車まで歩き、昨日と同じくサンドイッチの包みと水筒を使用人の方から受け取り車に乗り込んだ。受け取ったサンドイッチは俺の家に向かうまでに平らげた。
俺の家に着くとキョウヘイとカミオカさんにお礼を言って車を降りた。玄関のドアを開けると母さんが来て夕飯を食べるか聞いてきたが、疲れていたのでお風呂に入って寝ると答えた。荷物を置くのと着替えを取りに行くため自室へ行くと、ラインのメッセージの着信音が鳴った。
嫌な予感がしたがメッセージを確認するとナツキからで、「窓開けて!」とあった。俺が「ヤダ。」と返信するとすぐに「いいから開けて!」と返信があった。
仕方なく渋々窓を開けると、隣の家の窓からナツキが見ていて、「今日も遅かったね。すごく疲れてるみたいだし何してたの?」と聞いてきた。
昨日「これ以上聞かない。」と言ったわりには、もうそれを破ったことの怒りに加えて、昼休みにキョウヘイから聞いたことの怒りも加わり、俺は強い口調で「中間試験の勉強してただけだよ!これ以上聞かないんじゃなかったのか?」と怒鳴りつけた。
「それは……そう言ったけど……。」
「それにキョウヘイに聞いたぞ!『俺の様子がおかしいから何か知らない?』ってキョウヘイに聞いたらしいな!何でそこまでするんだよ?ほっといてくれよ!」
「だって……心配だったから……。」
「だから心配されるようなことはしてないって!もうこの話は終わり!それじゃ!」
「ちょっとセイ!」
ナツキは何か言いたかったみたいだが、俺は窓とカーテンを閉めて話を終わらせた。
その後、ナツキからラインのメッセージが来ていたが俺は無視した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~
浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。
本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。
※2024.8.5 番外編を2話追加しました!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる