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第12話
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球技大会の出場種目を決める午後のホームルームになった。
俺とキョウヘイはもちろんバスケに立候補した。俺の読み通り、バレー部で背の高い八木も立候補してきた。立候補者は全員で8人だった。俺がバスケに出られる確率は8分の6つまり4分の3か。と考えていると、バスケ部でバレーに立候補していた黒石が「八木はバスケに決まりでいいんじゃね?」と余計なことを言ったことから、クラスメートのほとんどが納得してしまい、八木はバスケに決まってしまった。
俺がバスケに出られる確率が4分の3から7分の5へと低くなってしまい少し焦ったが、このくらいは予想していたので、まだ平静を保っていられた。問題はこの流れで身長の高い順でバスケに出る人が決まってしまわないか?ということだったが、(立候補者の身長を見比べてみると俺は低い方に入ってしまうため)そこからはじゃんけんで決めることになり、運良く俺とキョウヘイはバスケに出られることになった。ちなみにカジワラとハタケも第一志望の卓球に出られることになった。
午後のホームルームも終わり、俺とキョウヘイはキョウヘイの家に向かった。
キョウヘイが、「放課後もカジワラが図書室のカウンター係をやるけどどうする?」と聞いてきたが、俺はきっぱりと、「すぐにキョウヘイの家に行こう。」と答えた。もう本を借りてしまったのでカウンター係のカジワラに話しかけるような話題がなかったからだ。今日借りた本を読んでから、今週中に図書室に借りた本を返しに行く時の方が話しかける理由もあっていいだろうと思ったからというのもあった。
キョウヘイの家に向かう間に、本を借りた時カジワラに言われたことをキョウヘイに伝えた。
「そうか。あんまり時間はないんだな。」
キョウヘイはそれ以上何も言ってこなかった。何も言えなかったのかもしれない。
この日はキョウヘイの家でシュート練習と中間試験の勉強をし終えて、うちまで帰ってきたら、借りた本を読んでいるうちに眠ってしまった。
火曜日から木曜日の3日間は特に変わったことはなかった。昼休みにカジワラに会うために図書室に行ったり、放課後はキョウヘイの家でシュート練習と中間試験の勉強をしたりとほとんど今まで通りの生活を送った。
シュートの成功率は7割6分までいった。9割を目指していたが、この調子だと球技大会までずっとゴールの正面からのシュート練習をして終わりそうだったので、金曜日からはゴールのボードから少し斜めの位置でシュート練習しようとキョウヘイと話し合って決めた。
月曜日に借りた本はなんとか木曜日の夜、寝る前に読み終えることが出来たので金曜日に返すことにした。
金曜日、キョウヘイと一緒に図書室に来たら、月曜日に図書室で会った三つ編みの女子が席に座って本を読んでいた。今思えばよせば良かったと思うのだが、俺は面白い本を紹介してくれたお礼をもう一度言おうと思い、三つ編みの女子に話しかけてしまった。
いきなり話しかけると驚かれるかもしれなかったので、彼女の座っている席の机をトントンと指で叩き、彼女が振り向いたら、「やぁ。」と小声で話しかけた。
三つ編みの女子は少し怪訝な表情をしていたが、俺が、「ほら、月曜日にこの本を紹介してもらった……。」と自分のことを説明すると、「あぁ。あの時の……。」と納得した様子だった。
「どうかしたんですか?」
「いや、紹介してくれたこの本が面白かったから、もう一度お礼を言おうと思って。サンキュー。」
「そうですか。それは良かったです。……あの、どの辺りが面白かったですか?」
「えーと、トリックが本格的な科学のトリックだったところかな。俺、あまり推理物の小説やドラマは見てないけど、そこが一番今まで見てきた推理物とは違ったかな。ただ文章だけだと理解するのが難しいトリックがあったね。」
「そうなんですよ!ガリレオは科学トリックがすごいんですよ!科学についてあまり詳しくない私には、20年以上前に書かれた小説だとは思えないくらい難しいんですけど、それが面白いんですよね!主人公の湯川教授のキャラも面白くて……すみません。いきなり興奮してしまって。あまり他の人と小説について話すことがないので、つい嬉しくて。」
「全然大丈夫だよ。むしろ俺もこの本について話ができてうれしいし。」
「ホントですか?」
三つ編みの女子が真剣な表情で聞き返してきたので、少し気圧されながら、「ホントだよ。」と答えると、彼女は、「良かったぁ。」と安堵していた。
「あの、もし良かったらなんですけど、もう少しお話しできませんか?」
おずおずとした様子で三つ編みの女子が尋ねてきた。
「いいよ。全然。でも図書室でこれ以上話すのは良くないから、図書室から出て話そう。」
「分かりました。それじゃあ、図書室から出ましょう!」
三つ編みの女子は待ちきれないといった様子で席を立った。
俺はそんな彼女を制して、「ちょっと待って。この本返却してからでいいかな?」と聞いた。
「もちろんです!それじゃあ、私は先に出て、図書室の外で待ってますね。」
「うん。分かった。」
俺はそう答えるとカジワラのいるカウンターに向かった。
「この本返却しま~す。」
「トツカくん、もう読んだんだ?意外と早かったね。」
カジワラはそんなことを言いながら本を受け取った。
「面白かったから、わりかし早く読めたよ。」
「それにしても一年生の女子と楽しそうに話していたけど、彼女が彼女候補?」
月曜日と同じく、こっちの胸にぐさりと来るようなことをカジワラは言ってきた。しかしこのくらいで動揺していたら、今後良くないと思い、「まぁ、そうかもね。どうする俺が彼女に本気になったら?」と強がって尋ねた。
カジワラは真剣な表情で、「その方がいいよ。愛人志望の私と付き合ってもいいことないよ。」と答えた。
俺は月曜日と同じく、それ以上何も言えずに図書室を後にした。
俺はカジワラに言われたことのショックから何も考えられない状態で図書室から出て、そのまま自分のクラスに戻ろうとした。
「あの!」
と声を掛けられたので振り向くと、本を抱えた三つ編みの女子が目に入った。
そうだった。彼女と本の話をすることになってたんだ。どうしよう?申し訳ないけど、今はそんな気分じゃないんだよな。
俺が何も言わずに黙っていると、三つ編みの女子が、「あの、大丈夫ですか?」と俺を心配してきた。そこで初めて今の自分が他人から心配されるような状態に見えるということに気が付いた。たいして親しくもない下級生に心配されたことの恥ずかしさから、「ああ、大丈夫だよ!それじゃあ、どこで話をしようか?」と平気なふりをしてしまった。
「そうですか?大丈夫ならいいんですけど。話をするならちょうどいい場所知ってます。」
「そうなんだ?じゃあそこに行こうか。案内してくれる?」
「はい。こっちです。」
俺が三つ編みの女子に付いて行こうとすると、後ろから、「おい!セイ!」とキョウヘイに呼び止められた。
「何だよ?キョウヘイ?」
「『何だよ?』じゃないだろ!カジワラはもういいのかよ?」
「ああ。今日はもういいよ。本も返したし、もうカジワラに話しかける口実がないからな。」
「そんなもんまた本を借りればできるだろ?……ん?そっちの女子は誰だ?」
「ああ、この子は……えーと?ごめん。まだ名前聞いてなかったね。名前何て言うの?俺は戸塚って言うんだけど。」
キョウヘイに聞かれるまで気にしていなかったが、まだ三つ編みの女子の名前を聞いていなかったことに気が付いた。俺が名前を尋ねると彼女も今、名前を言ってないことに気が付いた様子で、「すみません。まだ名前を言ってませんでしたね。私は花沢柚って言います。」と答えた。
「ハナザワさんって言うんだ?キョウヘイ、こちらハナザワさん。月曜日に俺が借りる本を迷っていた時に『東〇圭吾』の本を進めてくれたんだ。そしてこれからハナザワさんとその本について話そうってことになってるんだ。」
キョウヘイは何か言いたげだったが(キョウヘイが言いたいことは大体予想できたが)、「そうか。じゃあ俺は教室に戻ってるから。」と言って(俺に言いたいだろうことは何も言わずに)教室に戻って行った。
「ごめんね。ハナザワさん。それじゃ行こうか?」
「はい。こっちです。」
ハナザワさんに付いて行くとあまり人気のない特別教室に着いた。
「ここ?」
「はい。この教室ってあまり人が来ないので図書室が混んでいる時なんかはよくここで本を読んでいるんです。」
「へー。そうなんだ?それじゃあ、さっそくだけど、借りた本の話だと俺は『燃える』って話が好きだな。」
「『燃える』ですか?私も好きです、『燃える』!」
そこからはほとんどハナザワさんが話しているのを俺が聞いているだけだったが、かなり楽しい時間だった。やっぱり自分が面白いと思った気持ちを誰かと共有できるのはそれだけで楽しかった。特別教室に来て十数分後、昼休み終了を告げるチャイムが鳴った。
「昼休み終わっちゃったね。そろそろ教室に戻らないと。」
俺がそう言うと、ハナザワさんは名残惜しそうに「そう……ですね。もっと話したかったんですけどね。」と返答してきた。
「俺ももっと話したかったけど、昼休み終わっちゃったからさ。仕方ないよ。」
「そうですね。……あの!トツカ先輩!もし良かったらまた会ってお話できませんか?」
「全然いいよ。それじゃあ、また今度図書室で会ったら話そうか?」
「はい。ありがとうございます。」
ハナザワさんも納得できたみたいなので、俺たちはそれぞれの教室に戻って行った。
俺とキョウヘイはもちろんバスケに立候補した。俺の読み通り、バレー部で背の高い八木も立候補してきた。立候補者は全員で8人だった。俺がバスケに出られる確率は8分の6つまり4分の3か。と考えていると、バスケ部でバレーに立候補していた黒石が「八木はバスケに決まりでいいんじゃね?」と余計なことを言ったことから、クラスメートのほとんどが納得してしまい、八木はバスケに決まってしまった。
俺がバスケに出られる確率が4分の3から7分の5へと低くなってしまい少し焦ったが、このくらいは予想していたので、まだ平静を保っていられた。問題はこの流れで身長の高い順でバスケに出る人が決まってしまわないか?ということだったが、(立候補者の身長を見比べてみると俺は低い方に入ってしまうため)そこからはじゃんけんで決めることになり、運良く俺とキョウヘイはバスケに出られることになった。ちなみにカジワラとハタケも第一志望の卓球に出られることになった。
午後のホームルームも終わり、俺とキョウヘイはキョウヘイの家に向かった。
キョウヘイが、「放課後もカジワラが図書室のカウンター係をやるけどどうする?」と聞いてきたが、俺はきっぱりと、「すぐにキョウヘイの家に行こう。」と答えた。もう本を借りてしまったのでカウンター係のカジワラに話しかけるような話題がなかったからだ。今日借りた本を読んでから、今週中に図書室に借りた本を返しに行く時の方が話しかける理由もあっていいだろうと思ったからというのもあった。
キョウヘイの家に向かう間に、本を借りた時カジワラに言われたことをキョウヘイに伝えた。
「そうか。あんまり時間はないんだな。」
キョウヘイはそれ以上何も言ってこなかった。何も言えなかったのかもしれない。
この日はキョウヘイの家でシュート練習と中間試験の勉強をし終えて、うちまで帰ってきたら、借りた本を読んでいるうちに眠ってしまった。
火曜日から木曜日の3日間は特に変わったことはなかった。昼休みにカジワラに会うために図書室に行ったり、放課後はキョウヘイの家でシュート練習と中間試験の勉強をしたりとほとんど今まで通りの生活を送った。
シュートの成功率は7割6分までいった。9割を目指していたが、この調子だと球技大会までずっとゴールの正面からのシュート練習をして終わりそうだったので、金曜日からはゴールのボードから少し斜めの位置でシュート練習しようとキョウヘイと話し合って決めた。
月曜日に借りた本はなんとか木曜日の夜、寝る前に読み終えることが出来たので金曜日に返すことにした。
金曜日、キョウヘイと一緒に図書室に来たら、月曜日に図書室で会った三つ編みの女子が席に座って本を読んでいた。今思えばよせば良かったと思うのだが、俺は面白い本を紹介してくれたお礼をもう一度言おうと思い、三つ編みの女子に話しかけてしまった。
いきなり話しかけると驚かれるかもしれなかったので、彼女の座っている席の机をトントンと指で叩き、彼女が振り向いたら、「やぁ。」と小声で話しかけた。
三つ編みの女子は少し怪訝な表情をしていたが、俺が、「ほら、月曜日にこの本を紹介してもらった……。」と自分のことを説明すると、「あぁ。あの時の……。」と納得した様子だった。
「どうかしたんですか?」
「いや、紹介してくれたこの本が面白かったから、もう一度お礼を言おうと思って。サンキュー。」
「そうですか。それは良かったです。……あの、どの辺りが面白かったですか?」
「えーと、トリックが本格的な科学のトリックだったところかな。俺、あまり推理物の小説やドラマは見てないけど、そこが一番今まで見てきた推理物とは違ったかな。ただ文章だけだと理解するのが難しいトリックがあったね。」
「そうなんですよ!ガリレオは科学トリックがすごいんですよ!科学についてあまり詳しくない私には、20年以上前に書かれた小説だとは思えないくらい難しいんですけど、それが面白いんですよね!主人公の湯川教授のキャラも面白くて……すみません。いきなり興奮してしまって。あまり他の人と小説について話すことがないので、つい嬉しくて。」
「全然大丈夫だよ。むしろ俺もこの本について話ができてうれしいし。」
「ホントですか?」
三つ編みの女子が真剣な表情で聞き返してきたので、少し気圧されながら、「ホントだよ。」と答えると、彼女は、「良かったぁ。」と安堵していた。
「あの、もし良かったらなんですけど、もう少しお話しできませんか?」
おずおずとした様子で三つ編みの女子が尋ねてきた。
「いいよ。全然。でも図書室でこれ以上話すのは良くないから、図書室から出て話そう。」
「分かりました。それじゃあ、図書室から出ましょう!」
三つ編みの女子は待ちきれないといった様子で席を立った。
俺はそんな彼女を制して、「ちょっと待って。この本返却してからでいいかな?」と聞いた。
「もちろんです!それじゃあ、私は先に出て、図書室の外で待ってますね。」
「うん。分かった。」
俺はそう答えるとカジワラのいるカウンターに向かった。
「この本返却しま~す。」
「トツカくん、もう読んだんだ?意外と早かったね。」
カジワラはそんなことを言いながら本を受け取った。
「面白かったから、わりかし早く読めたよ。」
「それにしても一年生の女子と楽しそうに話していたけど、彼女が彼女候補?」
月曜日と同じく、こっちの胸にぐさりと来るようなことをカジワラは言ってきた。しかしこのくらいで動揺していたら、今後良くないと思い、「まぁ、そうかもね。どうする俺が彼女に本気になったら?」と強がって尋ねた。
カジワラは真剣な表情で、「その方がいいよ。愛人志望の私と付き合ってもいいことないよ。」と答えた。
俺は月曜日と同じく、それ以上何も言えずに図書室を後にした。
俺はカジワラに言われたことのショックから何も考えられない状態で図書室から出て、そのまま自分のクラスに戻ろうとした。
「あの!」
と声を掛けられたので振り向くと、本を抱えた三つ編みの女子が目に入った。
そうだった。彼女と本の話をすることになってたんだ。どうしよう?申し訳ないけど、今はそんな気分じゃないんだよな。
俺が何も言わずに黙っていると、三つ編みの女子が、「あの、大丈夫ですか?」と俺を心配してきた。そこで初めて今の自分が他人から心配されるような状態に見えるということに気が付いた。たいして親しくもない下級生に心配されたことの恥ずかしさから、「ああ、大丈夫だよ!それじゃあ、どこで話をしようか?」と平気なふりをしてしまった。
「そうですか?大丈夫ならいいんですけど。話をするならちょうどいい場所知ってます。」
「そうなんだ?じゃあそこに行こうか。案内してくれる?」
「はい。こっちです。」
俺が三つ編みの女子に付いて行こうとすると、後ろから、「おい!セイ!」とキョウヘイに呼び止められた。
「何だよ?キョウヘイ?」
「『何だよ?』じゃないだろ!カジワラはもういいのかよ?」
「ああ。今日はもういいよ。本も返したし、もうカジワラに話しかける口実がないからな。」
「そんなもんまた本を借りればできるだろ?……ん?そっちの女子は誰だ?」
「ああ、この子は……えーと?ごめん。まだ名前聞いてなかったね。名前何て言うの?俺は戸塚って言うんだけど。」
キョウヘイに聞かれるまで気にしていなかったが、まだ三つ編みの女子の名前を聞いていなかったことに気が付いた。俺が名前を尋ねると彼女も今、名前を言ってないことに気が付いた様子で、「すみません。まだ名前を言ってませんでしたね。私は花沢柚って言います。」と答えた。
「ハナザワさんって言うんだ?キョウヘイ、こちらハナザワさん。月曜日に俺が借りる本を迷っていた時に『東〇圭吾』の本を進めてくれたんだ。そしてこれからハナザワさんとその本について話そうってことになってるんだ。」
キョウヘイは何か言いたげだったが(キョウヘイが言いたいことは大体予想できたが)、「そうか。じゃあ俺は教室に戻ってるから。」と言って(俺に言いたいだろうことは何も言わずに)教室に戻って行った。
「ごめんね。ハナザワさん。それじゃ行こうか?」
「はい。こっちです。」
ハナザワさんに付いて行くとあまり人気のない特別教室に着いた。
「ここ?」
「はい。この教室ってあまり人が来ないので図書室が混んでいる時なんかはよくここで本を読んでいるんです。」
「へー。そうなんだ?それじゃあ、さっそくだけど、借りた本の話だと俺は『燃える』って話が好きだな。」
「『燃える』ですか?私も好きです、『燃える』!」
そこからはほとんどハナザワさんが話しているのを俺が聞いているだけだったが、かなり楽しい時間だった。やっぱり自分が面白いと思った気持ちを誰かと共有できるのはそれだけで楽しかった。特別教室に来て十数分後、昼休み終了を告げるチャイムが鳴った。
「昼休み終わっちゃったね。そろそろ教室に戻らないと。」
俺がそう言うと、ハナザワさんは名残惜しそうに「そう……ですね。もっと話したかったんですけどね。」と返答してきた。
「俺ももっと話したかったけど、昼休み終わっちゃったからさ。仕方ないよ。」
「そうですね。……あの!トツカ先輩!もし良かったらまた会ってお話できませんか?」
「全然いいよ。それじゃあ、また今度図書室で会ったら話そうか?」
「はい。ありがとうございます。」
ハナザワさんも納得できたみたいなので、俺たちはそれぞれの教室に戻って行った。
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