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第53話
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ナツキのズル休みについて何も言わないことを決めた日の次の日の土曜日、この日は夏期講習がないので朝9時ぐらいに起きた。
夏期講習がないと言っても、夏休みの課題は出ているので、遅めの朝ご飯を食べ終えてから課題に取り組み始めた。
2時間ほど課題に取り組んだところで、机に置いておいたスマホからラインのメッセージの着信音が鳴った。
キョウヘイからかな?それともナツキからかな?と予想してスマホの画面を見ると、カジワラからだった。
え!カジワラから?何だろう?
全く予想してない相手からのメッセージで驚いたが、予想していた相手からのメッセージよりも俺の気持ちは昂った。
俺は急いでカジワラからのメッセージを確認した。
「急にごめん。」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「昨日何かあった?」
と、3つのメッセージが来ていた。
カジワラから俺を心配するメッセージが来たことに俺はすごく感動してしまった。
なぜなら、放課後カジワラたちと別れてから誰かと会ってることを疑ったのは、カジワラではなくハタケだったので、カジワラはハタケよりも俺に興味がないと思っていたからだ。いや、愛人ではなく友だちという関係の時はもっと俺に興味があった気がしたから、俺に対する興味が薄れてきてるという方が正しいかもしれない。
すぐに返信しようと思ったが、前日に俺の様子がおかしかった理由をどこまで話した方がいいだろうか?と考えてしまった。
彼女であるナツキを心配してることを話すのは問題ないかもしれないが、相手は俺の愛人のカジワラだ。愛人に(形ばかりだが)彼女の話をするのは愛人へのデリカシーがないのではないだろうか?いや、そもそもカジワラは俺のことがそんなに好きでもないのだから大丈夫ではないのか?いやでも、う~ん?分からない。まあ、余計なことを話す必要はないか。
と考えて、
「特に何もないよ。」
「何でそう思ったんだ?」
とメッセージを返信した。
メッセージはすぐに既読になったので、どんな返事が来るかドキドキして待っていると、「セイ!」という声がいきなり後ろから聞こえて、俺は別な意味でもドキッとしてしまった。
後ろを振り向くと、母さんが立っていた。俺は、「何だよ!母さん?部屋に入る時はノックしてよ!」と声を荒らげてしまった。
すると母さんも少し怒り気味に、「したわよ!何度も!それでも返事がないから部屋に入って呼びかけたんじゃない!」と言ってきた。
「そうだったんだ……ごめん。」
「分かればいいのよ。それにしてもスマホの画面を見て悩んでたみたいだけど、何かあったの?」
「いや……別に何もないよ!それよりも何の用事?」
「あーそうそう。セイ、朝ご飯遅かったけど、そろそろお昼ごはん食べるか聞きに来たんだった。」
母さんの発言を聞いてスマホの画面を見ると、もう午後1時近くだった。
「そうなんだ。食べるよ!食べる!」
「そう。分かった。今から作るわね。」
そう言うと母さんは部屋から出て行った。
俺がホッとしてると、スマホの着信音が鳴った。カジワラからの返信だった。
「何かいつもより口数少なかったし、悩んでるみたいだったから。」
「私一応トツカくんの愛人だから、何か悩んでるなら相談に乗ろうかな?って思ってさ。」
最近素っ気ない態度を取られていたので、余計にカジワラの優しさが身に染みた。
やっぱり俺、カジワラのこと好きなんだなぁ。と感じていると、さらにメッセージが来た。
「それに、最近デートしてくれとか言ってこないから不思議に思ってたんだ。」
そういえば、最近はナツキとハナザワさんのことで手一杯でカジワラにデートを申し込むことなんて頭からすっぽり抜けてたな。でも、そのことを話すわけにもいかないしな。やっぱりここは……。
「ホントに何もないよ。」
「カジワラにデートを申し込まないのは、ナツキとデートできてないからだよ。」
とカジワラに返信を送った。
すぐにカジワラから、「それならいいけど。」と返事が来た。
俺は「心配してくれてありがとう。」と返信した。
俺は今のメッセージのやり取りでカジワラを好きなことを再確認したため、どうしてカジワラのことを好きになったのかを思い出せないことを悔しく思うと同時に、ナツキやハナザワさんはいつから、そしてどうして俺のことが好きなのかがすごく気になり始めた。
夏期講習がないと言っても、夏休みの課題は出ているので、遅めの朝ご飯を食べ終えてから課題に取り組み始めた。
2時間ほど課題に取り組んだところで、机に置いておいたスマホからラインのメッセージの着信音が鳴った。
キョウヘイからかな?それともナツキからかな?と予想してスマホの画面を見ると、カジワラからだった。
え!カジワラから?何だろう?
全く予想してない相手からのメッセージで驚いたが、予想していた相手からのメッセージよりも俺の気持ちは昂った。
俺は急いでカジワラからのメッセージを確認した。
「急にごめん。」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「昨日何かあった?」
と、3つのメッセージが来ていた。
カジワラから俺を心配するメッセージが来たことに俺はすごく感動してしまった。
なぜなら、放課後カジワラたちと別れてから誰かと会ってることを疑ったのは、カジワラではなくハタケだったので、カジワラはハタケよりも俺に興味がないと思っていたからだ。いや、愛人ではなく友だちという関係の時はもっと俺に興味があった気がしたから、俺に対する興味が薄れてきてるという方が正しいかもしれない。
すぐに返信しようと思ったが、前日に俺の様子がおかしかった理由をどこまで話した方がいいだろうか?と考えてしまった。
彼女であるナツキを心配してることを話すのは問題ないかもしれないが、相手は俺の愛人のカジワラだ。愛人に(形ばかりだが)彼女の話をするのは愛人へのデリカシーがないのではないだろうか?いや、そもそもカジワラは俺のことがそんなに好きでもないのだから大丈夫ではないのか?いやでも、う~ん?分からない。まあ、余計なことを話す必要はないか。
と考えて、
「特に何もないよ。」
「何でそう思ったんだ?」
とメッセージを返信した。
メッセージはすぐに既読になったので、どんな返事が来るかドキドキして待っていると、「セイ!」という声がいきなり後ろから聞こえて、俺は別な意味でもドキッとしてしまった。
後ろを振り向くと、母さんが立っていた。俺は、「何だよ!母さん?部屋に入る時はノックしてよ!」と声を荒らげてしまった。
すると母さんも少し怒り気味に、「したわよ!何度も!それでも返事がないから部屋に入って呼びかけたんじゃない!」と言ってきた。
「そうだったんだ……ごめん。」
「分かればいいのよ。それにしてもスマホの画面を見て悩んでたみたいだけど、何かあったの?」
「いや……別に何もないよ!それよりも何の用事?」
「あーそうそう。セイ、朝ご飯遅かったけど、そろそろお昼ごはん食べるか聞きに来たんだった。」
母さんの発言を聞いてスマホの画面を見ると、もう午後1時近くだった。
「そうなんだ。食べるよ!食べる!」
「そう。分かった。今から作るわね。」
そう言うと母さんは部屋から出て行った。
俺がホッとしてると、スマホの着信音が鳴った。カジワラからの返信だった。
「何かいつもより口数少なかったし、悩んでるみたいだったから。」
「私一応トツカくんの愛人だから、何か悩んでるなら相談に乗ろうかな?って思ってさ。」
最近素っ気ない態度を取られていたので、余計にカジワラの優しさが身に染みた。
やっぱり俺、カジワラのこと好きなんだなぁ。と感じていると、さらにメッセージが来た。
「それに、最近デートしてくれとか言ってこないから不思議に思ってたんだ。」
そういえば、最近はナツキとハナザワさんのことで手一杯でカジワラにデートを申し込むことなんて頭からすっぽり抜けてたな。でも、そのことを話すわけにもいかないしな。やっぱりここは……。
「ホントに何もないよ。」
「カジワラにデートを申し込まないのは、ナツキとデートできてないからだよ。」
とカジワラに返信を送った。
すぐにカジワラから、「それならいいけど。」と返事が来た。
俺は「心配してくれてありがとう。」と返信した。
俺は今のメッセージのやり取りでカジワラを好きなことを再確認したため、どうしてカジワラのことを好きになったのかを思い出せないことを悔しく思うと同時に、ナツキやハナザワさんはいつから、そしてどうして俺のことが好きなのかがすごく気になり始めた。
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