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◆アズールの思い出~アズールside~◆
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ずっと、子供の頃に一緒に遊んだシャルロットのことを慕っていた。
バカだと思われるだろうが、俺はあの頃のシャルロットに縛られていた。どうしてももう一度会いたかった。あの天真爛漫なシャルロットの屈託のない心からの笑顔が恋しかったのだ。
成人をし何度も見合いの話が出たが、まったくといっていいほど興味が湧かなかった。両親は恋愛結婚のため、俺にそれほど強く見合いを勧めてはこないのは助かった。
それから数年後、シャルロットの婚約者にと白羽の矢が立ったとき、少しばかり心が動いた。俺はまだ、昔のシャルロットを夢見ていたからだ。もしかしたらあのキラキラとしたシャルロットに会えるんじゃないか、そう思ったらいてもたってもいられず、婚約者の話を受けることにした。
水面下で勝手に話が進んでいき、滞りなくシャルロットの婚約者として周知されたある日、俺はシャルロットに呼ばれた。
俺は期待を持っていた。
だがシャルロットの心は俺にはなく、ジャンクに向いていた。
「あなたに対して愛はありません」
そうきっぱり断言されたものだから、俺も心を無にする。やはりもう、昔のシャルロットはいないのだ。俺は悟ったんだ。
「私もです」
バカだと思われるだろうが、俺はあの頃のシャルロットに縛られていた。どうしてももう一度会いたかった。あの天真爛漫なシャルロットの屈託のない心からの笑顔が恋しかったのだ。
成人をし何度も見合いの話が出たが、まったくといっていいほど興味が湧かなかった。両親は恋愛結婚のため、俺にそれほど強く見合いを勧めてはこないのは助かった。
それから数年後、シャルロットの婚約者にと白羽の矢が立ったとき、少しばかり心が動いた。俺はまだ、昔のシャルロットを夢見ていたからだ。もしかしたらあのキラキラとしたシャルロットに会えるんじゃないか、そう思ったらいてもたってもいられず、婚約者の話を受けることにした。
水面下で勝手に話が進んでいき、滞りなくシャルロットの婚約者として周知されたある日、俺はシャルロットに呼ばれた。
俺は期待を持っていた。
だがシャルロットの心は俺にはなく、ジャンクに向いていた。
「あなたに対して愛はありません」
そうきっぱり断言されたものだから、俺も心を無にする。やはりもう、昔のシャルロットはいないのだ。俺は悟ったんだ。
「私もです」
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