捨てられた彼女は敏腕弁護士に甘く包囲される

あさの紅茶

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11.過去の傷

06

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背中を撫でてくれるその手が、だんだんとシャツの中に入ってくる。さわりさわりと慈しむような優しさに、下腹部がきゅんと疼いた。

ブラジャーのホックが外される。締めつけられていた胸元が緩んで、体の力が抜けるように解放された。穂高さんの指が、胸の敏感な部分に触れる。肌を撫でる感触さえビクビクと体を揺らしていたのに、ひときわ大きな刺激に声が漏れた。

「ひゃあんっ」

うそ、うそ、こんなの。だって胸を触られているだけなのに、どうしてこんなにも身体が痺れるの? 無意識に、膝を擦り合わせてしまう。しっとりと水気を帯びた下半身の感覚に、私自身が驚いている。

「あっ、まっ、待って」

「ん。どうして?」

耳たぶを甘噛されて、また吐息が漏れた。全身に電気が走るように、ゾクゾクとする感覚が私の思考を鈍らせる。

もっと触って欲しいのに、この先に進むと自分がおかしくなりそうで怖い。そういう行為は初めてじゃないのに、まるで初めての感覚。キスだけで息が上がりそう。

「わたし、へ、変になりそう」

「そんな莉子も見てみたい」

「やだ、恥ずかしい。だってこんなの、初めてっ……ああんっ」

「初めて? それは嬉しいな」

「嬉しい? どうして……んっ」

「俺は思ってる以上に、あいつに嫉妬してるみたいだ。莉子を俺のものにしたくてたまらないよ」

丁寧に服が剥ぎ取られていく。服越しに触れていた部分が、肌と肌に変わる。人肌の温かさが心地良い。薄暗いのに暗闇に目が慣れたのか、穂高さんがよく見えた。熱を孕んだ熱い眼差しに、身体全体がきゅんと疼く。

ほしい――

そう思ったのも初めてだった。私はこの人に愛されたい。たくさん愛してもらいたい。莉子がいい、莉子じゃなきゃ嫌だって思ってもらいたい。

人を好きになるって、愛するって、こういうことだったんだ――

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