エリート外科医の蕩ける治療

あさの紅茶

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12.デートしたいと思った side杏子

01

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お昼時、お弁当を買いに来た心和ここなちゃんがカウンターをバンッと叩いて「杏子さん!」と身を乗り出した。

「どうしたの、心和ちゃん」

「女子会を! 女子会がしたいです!」

何かと鬱憤が溜まっていそうな心和ちゃんの迫力に押され、いつものメンバーで早々に女子会が実行された。

仕事終わりに、ちょっとおしゃれな創作居酒屋の個室で桜子さんと千里ちゃん、心和ちゃんとビールで乾杯する。

「聞いてください~」

「聞く聞く。どうしたの?」

心和ちゃんがビールを一気飲みして、ガンっとテーブルに置いた。空きっ腹にアルコールはよくないから、私は料理を小皿に取り分ける。

このお店は豆腐をわさびと塩でいただくのか、美味しそうだな……じゃなかった。心和ちゃんの話を聞かなければ。

「この前マッチングアプリで知り合った人と初めて会ったんです」

「マッチングアプリとは、さすが心和ちゃん若いわね」

「それでね、すっごくかっこよくて優しくてタイプだったんですよ」

「えっ、いいじゃない。マッチングアプリってちゃんといい人いるんだね」

「よくないんですよ! その人、ランチした後すぐにホテル行こうって」

「まさかの体目当てだったの?」

「そうなんですよ、桜子さん! あんなイケメンが体目当てとか、危ない危ない、流されるところだった」

心和ちゃんは自分の体をぎゅっと抱きしめながらしかめっ面をした。

「あら、でもイケメンなら流されても仕方なくない?」

「桜子さん、騙されないで。自分を大切にしてください」

「そうですよ、出会ってすぐホテルとか、ドン引きですよ。ねえ、杏子さん」

「えっ、あ、うん、ソウダネ」

へらっと笑ってみたものの、自分に覚えがありすぎてビクッと肩が揺れた。だって、私と一真さんって出会ってその日にホテル行っちゃったし。
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