エリート外科医の蕩ける治療

あさの紅茶

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12.デートしたいと思った side杏子

07

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「心和ちゃん、佐々木先生で妄想してるよね」

「はっ、やだっ! 桜子さんは高級レストランでディナーからの夜景クルーズってイメージです」

「私はそういうのは飽きてるから、もっと私の知らない世界を見せてくれるのがいいわ」

「ちょ、桜子さん、そういうの飽きてるって、さらっと」

「違うわよ。恋人じゃなくて、家族でね。だからそういうイメージ払拭したいの、私は!」

「桜子さん、気をつけないと騙されますよ。回転寿司とか焼肉食べ放題に連れて行ってもらうだけで簡単に落ちそうですもん」

「……ありえる」

うんうん、と全員考えが一致して頷く。

「と、とにかく、杏子さん」

「え? あ、はいっ」

「デートに決まりはないんですよ。好きなところに行ったらいいと思います」

「桜子さん、上手くまとめた感」

「でもほんと、それですよね~」

それぞれ想いを抱えながら、まだ見ぬ未来に夢を馳せる。私も一真さんとデートがしたい。そんな気持ちが膨れ上がって、そわそわと妄想が膨らんだ。

「杏子さんはどこに行きたいんですか?」

「私はねぇ、今行きたいところあるんだー」

「じゃあ悩むことなくデート成立じゃないですか」

「どこ行きたいんです?」

私はカバンをごそごそして、奥の方から一枚のチラシを引っ張り出す。そしてジャジャーンとお披露目した。

「ここでーす」

「あー、杏子さんっぽい」

「間違いない」

「清島先生の反応が気になります」

やんややんや盛り上がりながら、夜が更けていく。女子会は終わりを知らないかのように、おしゃべりが止まらない。その後、店員さんから「お時間です」と声をかけられるまで、どうでもいい話で盛り上がった。

帰る頃には、鬱憤が溜まっていた心和ちゃんもスッキリした顔をしていて、千里ちゃんも桜子さんも頬が赤い。

「やっぱり合コンより女子会じゃない?」

満場一致の見解。
あははと明るい笑い声が夜空に響いた。
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