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起死回生の神との最後の会話
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平穏な生活を送っていること、だいたい三ヶ月。
家の中でボケーっとしていると、起死回生の神様からの念話が俺に届いた。
『よう、シズヤ。だいぶ強くなったな。下級神と同等、いやそれ以上かもな。』
「起死回生の神様!お久しぶりです!」
『おう、久しぶりだな。まったく、お前全然進歩してねぇな。』
「な、何がですか?」
『嫁さんとのこと。』
「え!あ、いや。俺じゃぁ、側に立つのは甚だしいと言いますか、役者不足と言いますか…」
『はぁ、強くなってもお前はお前のままか。』
『………シズヤ。この念話はこれで最後になる。』
起死回生の神様が突然そんなことを言った。
俺は訳が分からず、ただどういうことなのか聞くことしかできなかった。
「ど、どういうことですか?!」
『あぁ。スキルの名前がわからないのがあったろ?その条件の期限が切れそうになっている。』
「何でですか?!」
『言ったろ?強くなったなって。お前は十分すぎるほど強くなった、だからもう俺のサポートが不必要になった。そういうことだ。』
「嫌ですよ!俺はあなたにたくさん救われた!あなたに恩返しできてない!」
『シズヤ……』
『我が儘いってんじゃねぇよタコ!』
「た、タコ?!」
唐突の起死回生の神様の暴言に、俺は驚くしかなかった。
『お前は俺を越えた。弟子が師を越えたんだ。これ以上の誉れはない。』
続けて起死回生の神様が言う。
『それに、俺もお前からいろんなもん貰った。神気だけでなく、面白いものを見せてもらったり、色んな危機にもあった。面白いことばっかりだ。』
「神様…」
『別れが惜しいのは分かる。だが、どんな人間でも神でも別れは平等に与えられたものだ。』
『俺はお前を神界から見ているぜ。いつもは無理だが、たまにはみててやるさ。』
「神様…」
『あ、安心しろ。夜の営みは見ないでおいてやるさ。』
「神様?」
『ん?お前、見られて興奮するタイプか?』
「神様!?」
起死回生の神様が色々と暴走し始め、咄嗟に止めさせて貰う。
変な誤解は招きたくはない。
周りには誰もいないけど。
『ハハハ!冗談だ!そうカッカすんなって!』
「なんか調子狂います…」
『ハッハッハ!それでいいんだよ!戦いも相手の調子を崩し、自分のリズムに持っていく。これは戦いの常識だ。』
『別れる前に一つ教えといてやる。』
「はい。」
『悪戯の神がいただろ。』
「はい。今でも鮮明に覚えてます。」
『ソイツの運命を狂わした神が近々この世界に顕現しようとしている。』
!?つまり、この世界のいる人間の運命を狂わそうとしている?!
そんなことはさせるものか!
この村には大切な人がいる!守りたい人達がいるんだ!
だから、俺は
『ソイツの神名は『悪意の神』だ。』
『シズヤ』
「はい」
『決心したか。』
「はい!」
『ならば、遂げてみせろ!お前が心に決めたその決心を!』
「はい!」
『あとは任せたぞ。』
起死回生の神様は、神界へと去っていったのだろう。
置き土産ならぬ置きゼリフに
『お前達の子供、楽しみにしているぞ』
と、残して。
《スキル<■■■■>の条件が変更されました。以後、加護神『起死回生の神』からの加護を除外します。加えて、神からのコンタクト確率を規定値へ下降します。》
何というスキルなのかはわからないが、ソレに何かあったようだ。
「本当に、調子が狂うわ。」
起死回生の神様、一応、ソレも頑張ってみます。
家の中でボケーっとしていると、起死回生の神様からの念話が俺に届いた。
『よう、シズヤ。だいぶ強くなったな。下級神と同等、いやそれ以上かもな。』
「起死回生の神様!お久しぶりです!」
『おう、久しぶりだな。まったく、お前全然進歩してねぇな。』
「な、何がですか?」
『嫁さんとのこと。』
「え!あ、いや。俺じゃぁ、側に立つのは甚だしいと言いますか、役者不足と言いますか…」
『はぁ、強くなってもお前はお前のままか。』
『………シズヤ。この念話はこれで最後になる。』
起死回生の神様が突然そんなことを言った。
俺は訳が分からず、ただどういうことなのか聞くことしかできなかった。
「ど、どういうことですか?!」
『あぁ。スキルの名前がわからないのがあったろ?その条件の期限が切れそうになっている。』
「何でですか?!」
『言ったろ?強くなったなって。お前は十分すぎるほど強くなった、だからもう俺のサポートが不必要になった。そういうことだ。』
「嫌ですよ!俺はあなたにたくさん救われた!あなたに恩返しできてない!」
『シズヤ……』
『我が儘いってんじゃねぇよタコ!』
「た、タコ?!」
唐突の起死回生の神様の暴言に、俺は驚くしかなかった。
『お前は俺を越えた。弟子が師を越えたんだ。これ以上の誉れはない。』
続けて起死回生の神様が言う。
『それに、俺もお前からいろんなもん貰った。神気だけでなく、面白いものを見せてもらったり、色んな危機にもあった。面白いことばっかりだ。』
「神様…」
『別れが惜しいのは分かる。だが、どんな人間でも神でも別れは平等に与えられたものだ。』
『俺はお前を神界から見ているぜ。いつもは無理だが、たまにはみててやるさ。』
「神様…」
『あ、安心しろ。夜の営みは見ないでおいてやるさ。』
「神様?」
『ん?お前、見られて興奮するタイプか?』
「神様!?」
起死回生の神様が色々と暴走し始め、咄嗟に止めさせて貰う。
変な誤解は招きたくはない。
周りには誰もいないけど。
『ハハハ!冗談だ!そうカッカすんなって!』
「なんか調子狂います…」
『ハッハッハ!それでいいんだよ!戦いも相手の調子を崩し、自分のリズムに持っていく。これは戦いの常識だ。』
『別れる前に一つ教えといてやる。』
「はい。」
『悪戯の神がいただろ。』
「はい。今でも鮮明に覚えてます。」
『ソイツの運命を狂わした神が近々この世界に顕現しようとしている。』
!?つまり、この世界のいる人間の運命を狂わそうとしている?!
そんなことはさせるものか!
この村には大切な人がいる!守りたい人達がいるんだ!
だから、俺は
『ソイツの神名は『悪意の神』だ。』
『シズヤ』
「はい」
『決心したか。』
「はい!」
『ならば、遂げてみせろ!お前が心に決めたその決心を!』
「はい!」
『あとは任せたぞ。』
起死回生の神様は、神界へと去っていったのだろう。
置き土産ならぬ置きゼリフに
『お前達の子供、楽しみにしているぞ』
と、残して。
《スキル<■■■■>の条件が変更されました。以後、加護神『起死回生の神』からの加護を除外します。加えて、神からのコンタクト確率を規定値へ下降します。》
何というスキルなのかはわからないが、ソレに何かあったようだ。
「本当に、調子が狂うわ。」
起死回生の神様、一応、ソレも頑張ってみます。
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