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春
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うっすら目を開けると、春の光が窓から注いでいた。美月はベッドから起き上がり、カーテンを開ける。パジャマを脱ごうとボタンに手をかける。──あ。下腹が痛んで、顔をしかめた。
手洗いに行って確かめると、案の定、生理が始まってしまっていた。
たんたんと階段を降りていくと、玄関のところに誠司の後ろ頭が見えた。美月の視線を感じたのか、振り返る。
「おはよう」
「……おはよ。部活?」
「僕はもう三年だぞ。学校で勉強するんだ」
「ふうん」
そういえば、こいつは大学、どこに行くのだろう。
「髪、とけよ」
ボサボサだ。そう言われて、慌てて頭に手をやる。誠司はふっと笑い、カバンを担いで出て行った。
美月はくしゃりと髪をつかむ。なんだか変なのだ。春だからなのか──心がむずむずする。
朝食を食べて学校に向かう。はらはら舞う桜を見上げながら歩いていると、後ろから友人に声をかけられた。
「おはよー、美月」
「あ、おはよ」
「宿題やった?」
「全然。あー、来年受験なのにやる気になんない」
友人はんー、と伸びをして、美月に問う。
「そういやさ、誠司先輩って、やっぱ東大とか京大とか行くの?」
「……さあ、私、あいつのことなんか知らないから」
「ええ? っつか、美月って、誠司先輩と付き合ってんじゃないの?」
美月は目を見開いて友人を見た。
「な、そんな、わけ。きょうだいだよ?」
「血はつながってないじゃん。噂になってるよ。お姫様だっこしてたとか、雨の中抱き合ってたとか」
「──っ」
あいつが不用意なことするから!
「それに誠司先輩って、いっつも美月のこと見てるし」
「それは、見張ってるのよ。私が余計なこと言わないように」
「余計なことって?」
「と、とにかく、違うから! それより、早く行こう、遅刻する!」
美月がすたすた歩き出すと、友人が慌てて追いかけてきた。
その日の体育はついてないことにマラソンだった。いつもなら真ん中くらいの順位になれるのに、美月は最下位を走っていた。
ああ、おなか痛い。でもこんなことで見学なんかしたくない。意地っ張りなのだろうか、自分は。
体育の後、友人が心配げに覗き込んできた。
「大丈夫?美月、顔色悪いよ」
「うん、大丈夫……」
「保健室行く?」
支えられながら廊下を歩いて行くと、前から誠司が歩いてくるのに気づいてどきりとした。
「あ、誠司先輩」
友人が声をかけると、切れ長の瞳がこちらを向く。美月の顔色が悪いのを感じたのか、少し眉根が寄る。
「どうした?」
「な、なんでもないわよ」
美月が目線をそらすと、友人が余計なことを言う。
「美月具合悪いみたいで、誠司先輩、保健室に連れてってもらえませんか?」
「ちょ、なにいって」
美月を誠司に押し付けたうえ、ウインクなんかして、さっさと行ってしまう。
「なかなかいい友達だな」
「あんたに友達について言われたくないわ。ひとりもいないくせに」
「憎まれ口叩いてないでさっさと保健室に行くぞ」
「一人で行くわ。あんた、変なことするし」
「体調の悪い女を襲う趣味はない」
よく言う。誠司が美月の手を掴んだ。
「触んないで」
誠司は肩をすくめ、そのまま手を引いて歩く。当然のように視線が集まってきた。美月は目線を下げた。
(やだ、こんなやつと付き合ってると思われるなんて……)
誠司の手を振り払ってやりたいのに、それができない。大きな手に、広い背中。初めて会った時よりも、背が伸びたような気がする。
こいつに触られるのが怖かったのに、嫌だったのに。どうして今は、そう思わないんだろう。ほだされたから? こいつのしたこと全部、許してなんかいないのに。
誠司は美月を保健室に連れて行き、言う。
「おとなしく寝てろ。放課後に迎えに来てやる」
「いらない」
美月はそう言って布団を引き上げた。ため息が聞こえて、誠司が去っていく。ぎゅ、とシーツを掴み、枕に顔をうずめた。
誠司が迎えに来る前に帰ってやろうと思い、早退を申し出るため職員室に向かうと、なぜか誠司その人がいた。反射的に隠れてしまう。教師との会話が聞こえた。
「京大?お前なら東大目指せるだろう」
「魅力を感じないので」
京大?誠司は京都に行く気なのか。じゃあ、あの家を出る気で──?
「何してる、美月」
いつの間にか誠司がこちらを見下ろしていた。美月はふい、と顔をそらす。
「べ、別に、早退するから先生に言いに来たのよ」
「送って行ってやる。待ってろ」
「いいわよ」
誠司は構わずに美月の手を引こうとする。美月は咄嗟にそれを避けた。彼の、切れ長の瞳がこちらを見る。なぜか目をそらしてしまう。
「誤解されてるのよ」
「何が?」
「わ、私とあんたが、付き合ってるって」
「誤解か?」
「誤解よ!きょうだいなのに、変だよ。あんただって、困るでしょ、優等生なのに、変な噂たてられて」
誠司がこちらを見た。
「言ったはずだ。おまえ以外はどうでもいいと」
本気で、そんなことを言ってるのか。心がざわざわする。
「おまえは嫌なのか?」
「嫌に、決まってるじゃない」
美月は誠司を睨んだ。
「あんた、私に何したかわかってんの。全部許せって言うの」
怖かったのに、嫌だったのに、嫌いなのに。誠司はこちらを見据えたまま言う。
「許せなんて言ってない。許して欲しくもない」
こいつは謝らない。悪いなんて思ってない。そんな人間を、好きになんてなるわけない。
一言でいいのに。間違ってた、ごめん。ひどいことしてごめん。後悔してるって、言ってくれたら。それだけでいいのに。
「じゃあ、許さないわ。あんたなんか、大嫌い」
美月はそう言って誠司の横をすり抜けた。
あいつは人の痛みがわからない。悲しくて、涙が出た。なんで、私が泣かなきゃならない。
「……ふっ」
涙を拭いながら、桜並木を歩く。綺麗だけど、悲しい、寂しい。
桜は散ってしまう。散った桜を踏むたびに、切なくなる。悲しくてしかたない。こんなに、綺麗なのに。
家に帰って、制服のままベッドに寝転がる。スカートのホックをはずし、身体を丸めた。
コチコチ、と時計の針が鳴る。気になって眠れない。きい、とドアが開く音がした。母親は仕事だ。誠司?
美月は身体を硬くする。何かしてきたら、かみついてやる。
ふっと影が落ちて、ギシ、とベッドが鳴る。心臓が痛いくらいに鳴っていた。
怖い。
忘れてなんかない。こいつにされたこと、全部。
後ろからぎゅ、と抱きしめられて、息を詰めた。大きな手が髪をすいて、ゆっくり腹に落ちる。緩やかに撫でられた。
「……美月」
息が耳にかかって、ぞくりとする。
「生理不順か?」
「……しらない」
「今度、産婦人科に行け」
「いやよ」
「薬を飲めば楽になる」
「あんたのせいで、なったのかもしれない」
「ああ、そうかもな」
「反省しなさいよ」
「謝ったら、お前は僕を許すか?」
「許すわけ、ないじゃない」
美月は喉を引きつらせる。どうして。
「どうして、ひどいことばっかりしたの?」
許してなんていない。
「お前が好きだからだ」
「そんなこと、言い訳にならない」
「許さなくていい。お前が僕のことだけ考えるなら、それでいい」
こいつはひどい人間だ。美月は声をかすれさせた。
「そんなの、おかしいよ」
「なんで泣く」
「おなかが痛いからよ」
違う。かわいそうだと思ったのだ。後悔できない誠司は、かわいそうなやつなのだ。
美月は腹を撫でる誠司の手を掴んだ。
「京都、いくの?」
「ああ」
「向こうに住むの?」
「受かればな」
行かないで。そう言うかわりに、身体を回転させ、誠司に抱きついた。
長い腕が美月の身体を包む。
「寂しいのか?」
「馬鹿言わないで」
美月はそう言って、目を閉じた。
手洗いに行って確かめると、案の定、生理が始まってしまっていた。
たんたんと階段を降りていくと、玄関のところに誠司の後ろ頭が見えた。美月の視線を感じたのか、振り返る。
「おはよう」
「……おはよ。部活?」
「僕はもう三年だぞ。学校で勉強するんだ」
「ふうん」
そういえば、こいつは大学、どこに行くのだろう。
「髪、とけよ」
ボサボサだ。そう言われて、慌てて頭に手をやる。誠司はふっと笑い、カバンを担いで出て行った。
美月はくしゃりと髪をつかむ。なんだか変なのだ。春だからなのか──心がむずむずする。
朝食を食べて学校に向かう。はらはら舞う桜を見上げながら歩いていると、後ろから友人に声をかけられた。
「おはよー、美月」
「あ、おはよ」
「宿題やった?」
「全然。あー、来年受験なのにやる気になんない」
友人はんー、と伸びをして、美月に問う。
「そういやさ、誠司先輩って、やっぱ東大とか京大とか行くの?」
「……さあ、私、あいつのことなんか知らないから」
「ええ? っつか、美月って、誠司先輩と付き合ってんじゃないの?」
美月は目を見開いて友人を見た。
「な、そんな、わけ。きょうだいだよ?」
「血はつながってないじゃん。噂になってるよ。お姫様だっこしてたとか、雨の中抱き合ってたとか」
「──っ」
あいつが不用意なことするから!
「それに誠司先輩って、いっつも美月のこと見てるし」
「それは、見張ってるのよ。私が余計なこと言わないように」
「余計なことって?」
「と、とにかく、違うから! それより、早く行こう、遅刻する!」
美月がすたすた歩き出すと、友人が慌てて追いかけてきた。
その日の体育はついてないことにマラソンだった。いつもなら真ん中くらいの順位になれるのに、美月は最下位を走っていた。
ああ、おなか痛い。でもこんなことで見学なんかしたくない。意地っ張りなのだろうか、自分は。
体育の後、友人が心配げに覗き込んできた。
「大丈夫?美月、顔色悪いよ」
「うん、大丈夫……」
「保健室行く?」
支えられながら廊下を歩いて行くと、前から誠司が歩いてくるのに気づいてどきりとした。
「あ、誠司先輩」
友人が声をかけると、切れ長の瞳がこちらを向く。美月の顔色が悪いのを感じたのか、少し眉根が寄る。
「どうした?」
「な、なんでもないわよ」
美月が目線をそらすと、友人が余計なことを言う。
「美月具合悪いみたいで、誠司先輩、保健室に連れてってもらえませんか?」
「ちょ、なにいって」
美月を誠司に押し付けたうえ、ウインクなんかして、さっさと行ってしまう。
「なかなかいい友達だな」
「あんたに友達について言われたくないわ。ひとりもいないくせに」
「憎まれ口叩いてないでさっさと保健室に行くぞ」
「一人で行くわ。あんた、変なことするし」
「体調の悪い女を襲う趣味はない」
よく言う。誠司が美月の手を掴んだ。
「触んないで」
誠司は肩をすくめ、そのまま手を引いて歩く。当然のように視線が集まってきた。美月は目線を下げた。
(やだ、こんなやつと付き合ってると思われるなんて……)
誠司の手を振り払ってやりたいのに、それができない。大きな手に、広い背中。初めて会った時よりも、背が伸びたような気がする。
こいつに触られるのが怖かったのに、嫌だったのに。どうして今は、そう思わないんだろう。ほだされたから? こいつのしたこと全部、許してなんかいないのに。
誠司は美月を保健室に連れて行き、言う。
「おとなしく寝てろ。放課後に迎えに来てやる」
「いらない」
美月はそう言って布団を引き上げた。ため息が聞こえて、誠司が去っていく。ぎゅ、とシーツを掴み、枕に顔をうずめた。
誠司が迎えに来る前に帰ってやろうと思い、早退を申し出るため職員室に向かうと、なぜか誠司その人がいた。反射的に隠れてしまう。教師との会話が聞こえた。
「京大?お前なら東大目指せるだろう」
「魅力を感じないので」
京大?誠司は京都に行く気なのか。じゃあ、あの家を出る気で──?
「何してる、美月」
いつの間にか誠司がこちらを見下ろしていた。美月はふい、と顔をそらす。
「べ、別に、早退するから先生に言いに来たのよ」
「送って行ってやる。待ってろ」
「いいわよ」
誠司は構わずに美月の手を引こうとする。美月は咄嗟にそれを避けた。彼の、切れ長の瞳がこちらを見る。なぜか目をそらしてしまう。
「誤解されてるのよ」
「何が?」
「わ、私とあんたが、付き合ってるって」
「誤解か?」
「誤解よ!きょうだいなのに、変だよ。あんただって、困るでしょ、優等生なのに、変な噂たてられて」
誠司がこちらを見た。
「言ったはずだ。おまえ以外はどうでもいいと」
本気で、そんなことを言ってるのか。心がざわざわする。
「おまえは嫌なのか?」
「嫌に、決まってるじゃない」
美月は誠司を睨んだ。
「あんた、私に何したかわかってんの。全部許せって言うの」
怖かったのに、嫌だったのに、嫌いなのに。誠司はこちらを見据えたまま言う。
「許せなんて言ってない。許して欲しくもない」
こいつは謝らない。悪いなんて思ってない。そんな人間を、好きになんてなるわけない。
一言でいいのに。間違ってた、ごめん。ひどいことしてごめん。後悔してるって、言ってくれたら。それだけでいいのに。
「じゃあ、許さないわ。あんたなんか、大嫌い」
美月はそう言って誠司の横をすり抜けた。
あいつは人の痛みがわからない。悲しくて、涙が出た。なんで、私が泣かなきゃならない。
「……ふっ」
涙を拭いながら、桜並木を歩く。綺麗だけど、悲しい、寂しい。
桜は散ってしまう。散った桜を踏むたびに、切なくなる。悲しくてしかたない。こんなに、綺麗なのに。
家に帰って、制服のままベッドに寝転がる。スカートのホックをはずし、身体を丸めた。
コチコチ、と時計の針が鳴る。気になって眠れない。きい、とドアが開く音がした。母親は仕事だ。誠司?
美月は身体を硬くする。何かしてきたら、かみついてやる。
ふっと影が落ちて、ギシ、とベッドが鳴る。心臓が痛いくらいに鳴っていた。
怖い。
忘れてなんかない。こいつにされたこと、全部。
後ろからぎゅ、と抱きしめられて、息を詰めた。大きな手が髪をすいて、ゆっくり腹に落ちる。緩やかに撫でられた。
「……美月」
息が耳にかかって、ぞくりとする。
「生理不順か?」
「……しらない」
「今度、産婦人科に行け」
「いやよ」
「薬を飲めば楽になる」
「あんたのせいで、なったのかもしれない」
「ああ、そうかもな」
「反省しなさいよ」
「謝ったら、お前は僕を許すか?」
「許すわけ、ないじゃない」
美月は喉を引きつらせる。どうして。
「どうして、ひどいことばっかりしたの?」
許してなんていない。
「お前が好きだからだ」
「そんなこと、言い訳にならない」
「許さなくていい。お前が僕のことだけ考えるなら、それでいい」
こいつはひどい人間だ。美月は声をかすれさせた。
「そんなの、おかしいよ」
「なんで泣く」
「おなかが痛いからよ」
違う。かわいそうだと思ったのだ。後悔できない誠司は、かわいそうなやつなのだ。
美月は腹を撫でる誠司の手を掴んだ。
「京都、いくの?」
「ああ」
「向こうに住むの?」
「受かればな」
行かないで。そう言うかわりに、身体を回転させ、誠司に抱きついた。
長い腕が美月の身体を包む。
「寂しいのか?」
「馬鹿言わないで」
美月はそう言って、目を閉じた。
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