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崩壊
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朝食を食べ終えたレイチェルは、オルゴールとバアルの帽子を手に、トランクを持って階下に降りていった。
「レイチェル!」
ミシェルが階段を降りてきて、レイチェルに駆け寄った。
「本当にもう行くの?」
「ええ、一晩、お世話になりました」
頭を下げたら、金髪がさらりと揺れた。
「駅まで送ろうか?」
「いいえ、大丈夫」
彼はじっとレイチェルを見て、
「なんだか、マリアは不思議だね」
「え?」
「うまく言えないけど……違うところから来た、って感じだ」
レイチェルはどきりとした。ミシェルが続ける。
「ストレンジャー、って言うんだよね、そういうの」
「ストレンジャー?」
「うん。通り過ぎて行く人。もう会えない人」
ミシェルの瞳は寂しそうだった。
「ねえ……もしかしたらレイチェルは、もう亡くなってるの? だから君は、ここに来たの?」
レイチェルは目を伏せて、ふ、と笑う。レイチェル・キーズは、あらゆる意味で、きっと七年前に死んだのだ。
「あなたが、この家を継いでくれて良かった」
そう言って、手を差し出す。
「握手して、また会えるように」
「うん」
ミシェルは頷いて、レイチェルの手を握りしめた。昔とはもう違うのだ。きっと彼がこの手で、キーズ家の屋敷を守ってくれるだろう。レイチェルは手を離し、笑顔をつくる。
「ばいばい、シェル」
彼はハッとしてこちらを向いた。レイチェルは昔、ミシェルのことをそう呼んでいたのだ。
レイチェル、と呼ぶ声に立ち止まらずに、キーズ家を出た。正門を出て、占いの館へと向かう。
昼でも薄暗い路地に入ると、猫がごみを漁っていた。金色の瞳の、黒猫だ。レイチェルと目が合うと、さっ、と逃げて行く。レイチェルは扉の前に立ち、ノックをした。
「もー、こんな早くからだれー?」
声がして、扉が開く。グレモリーが眠たげに目をこすりながら、こちらを見た。髪の毛はまるで鳥の巣。今日も昨夜と同じく、布切れ同然の服を着ている。瞳を見開いて、ぱちぱちと瞬きした。
「あら、昨日のお嬢さん」
「おはよう、グレモリー。見料を払いに来たんだけど」
「あー、昨日のね。律儀よねー、人間は」
グレモリーはレイチェルを中に入れ、昨日と同じように椅子を勧めた。向かいに座り、肘をつく。
「それで、なに持ってきたの?」
レイチェルは、オルゴールをグレモリーの前に置いた。グレモリーはしげしげとそれを見て、
「ん、これは……オルゴール?」
「ええ。両親の形見なの」
「へえ~。確かに『大事なもの』ね。いいわよ、まいど」
グレモリーはそう言って、オルゴールを手に取った。ねじを巻いて、曲が流れ出すと、
「いい曲ね~」
うっとり聞き入っている。
「それで……お願いがあるんだけど」
レイチェルが口を開くと、こちらに注意を向けた。
「ん? なに」
「もう一度、バビロンの様子を見て欲しいの」
「え? なんで」
「こっちとあっちじゃ、時間の進み方が違うでしょう?」
「まあ、いいけど。これ気に入ったし」
グレモリーはそう言ってオルゴールを撫で、懐から紙を取り出した。ペンをくるくる回し、ペン先をペロッ、と舐めた。
『Babylon』と書きつけた紙を破り、水盆に撒く。しばらくすると、ぼんやりとした映像が浮かび上がる。
「!」
「うわ」
レイチェルのみならず、グレモリーまで息を飲んだ。火災でも起きているのか、街のあちこちで煙があがっていた。
悪魔たちは混乱した様子で、街が荒れ果てているのがわかる。中でもひときわ変貌してしまったのは、バビロンのシンボルタワーであるバベルの塔だった。
天までそびえ立っていた塔は崩れ落ち、まるで隕石のごとく、瓦礫を街へ落下させている。燃え広がる炎が、悪魔たちの背中を焼いていた。地獄とは、こういう光景のことをいうのだろう。
「うへえ、こりゃあ大変だ」
「どうしてこんなことに?」
「さあ~私に聞かれても」
レイチェルは映し出される映像の中、バアルとバラムの姿を探した。しかし、悪魔たちの姿は小さくて、肉眼では区別できない。やがて、水盆が揺らめき、映像が消えた。
レイチェルは呆然と、凪いでいく水盆を見つめていた。グレモリーは気の毒そうにこちらに姿勢をやる。鳥の巣頭をかいて、
「あー、なんていうか……きっと彼氏は無事ですよ、うん」
「行かなきゃ」
「はい?」
立ち上がったレイチェルを、グレモリーが慌てて引き止める。
「っちょ、行くってどこに」
「バビロンに」
レイチェルは、バアルに召喚されたことや、つい先日ロンドンに帰って来たばかりだということを話した。グレモリーは困ったように首を振る。
「いや、無理だって。バベルの塔、壊れちゃってんだし」
「ここと繋がってるのは、バベルの塔しかないの?」
「多分ね。ほら、バベルの塔っていろんな店が入ってるでしょ。私、あそこの『ビターズ』って服屋の鏡を抜けて来たの」
ビターズって──確か、布切れみたいな服を売っていた店だ。
「え!? 天辺まで行くんじゃなくて、服屋から!?」
「うん。バベルの塔自体が異世界への転移装置だから」
「つまり、『ビターズ』が残ってれば、バビロンに行けるってことですか」
「いやいや、残ってないでしょ~あんな崩れ方したんだよ?」
「でも、試してみる価値はありますよね?」
グレモリーは嫌そうな顔をした。
「えー……」
「私、ロンドン塔に行ってみます。昨日から、光の柱が出てるらしくて。あそこが、バベルの塔と繋がってるのかもしれない」
「そうかなあ」
冴えない返事をするグレモリーに、レイチェルは頭をさげた。
「色々ありがとうございました」
グレモリーはぽりぽり?茲をかいて、少し照れたような顔をする。
「お礼言われるの久しぶりかも」
レイチェルは彼女に手を差し出した。グレモリーははにかんで、レイチェルの手を取る。
「握手すんのも久しぶり」
握った手は冷たかったけれど、レイチェルの心はじんわりと暖かくなった。
「レイチェル!」
ミシェルが階段を降りてきて、レイチェルに駆け寄った。
「本当にもう行くの?」
「ええ、一晩、お世話になりました」
頭を下げたら、金髪がさらりと揺れた。
「駅まで送ろうか?」
「いいえ、大丈夫」
彼はじっとレイチェルを見て、
「なんだか、マリアは不思議だね」
「え?」
「うまく言えないけど……違うところから来た、って感じだ」
レイチェルはどきりとした。ミシェルが続ける。
「ストレンジャー、って言うんだよね、そういうの」
「ストレンジャー?」
「うん。通り過ぎて行く人。もう会えない人」
ミシェルの瞳は寂しそうだった。
「ねえ……もしかしたらレイチェルは、もう亡くなってるの? だから君は、ここに来たの?」
レイチェルは目を伏せて、ふ、と笑う。レイチェル・キーズは、あらゆる意味で、きっと七年前に死んだのだ。
「あなたが、この家を継いでくれて良かった」
そう言って、手を差し出す。
「握手して、また会えるように」
「うん」
ミシェルは頷いて、レイチェルの手を握りしめた。昔とはもう違うのだ。きっと彼がこの手で、キーズ家の屋敷を守ってくれるだろう。レイチェルは手を離し、笑顔をつくる。
「ばいばい、シェル」
彼はハッとしてこちらを向いた。レイチェルは昔、ミシェルのことをそう呼んでいたのだ。
レイチェル、と呼ぶ声に立ち止まらずに、キーズ家を出た。正門を出て、占いの館へと向かう。
昼でも薄暗い路地に入ると、猫がごみを漁っていた。金色の瞳の、黒猫だ。レイチェルと目が合うと、さっ、と逃げて行く。レイチェルは扉の前に立ち、ノックをした。
「もー、こんな早くからだれー?」
声がして、扉が開く。グレモリーが眠たげに目をこすりながら、こちらを見た。髪の毛はまるで鳥の巣。今日も昨夜と同じく、布切れ同然の服を着ている。瞳を見開いて、ぱちぱちと瞬きした。
「あら、昨日のお嬢さん」
「おはよう、グレモリー。見料を払いに来たんだけど」
「あー、昨日のね。律儀よねー、人間は」
グレモリーはレイチェルを中に入れ、昨日と同じように椅子を勧めた。向かいに座り、肘をつく。
「それで、なに持ってきたの?」
レイチェルは、オルゴールをグレモリーの前に置いた。グレモリーはしげしげとそれを見て、
「ん、これは……オルゴール?」
「ええ。両親の形見なの」
「へえ~。確かに『大事なもの』ね。いいわよ、まいど」
グレモリーはそう言って、オルゴールを手に取った。ねじを巻いて、曲が流れ出すと、
「いい曲ね~」
うっとり聞き入っている。
「それで……お願いがあるんだけど」
レイチェルが口を開くと、こちらに注意を向けた。
「ん? なに」
「もう一度、バビロンの様子を見て欲しいの」
「え? なんで」
「こっちとあっちじゃ、時間の進み方が違うでしょう?」
「まあ、いいけど。これ気に入ったし」
グレモリーはそう言ってオルゴールを撫で、懐から紙を取り出した。ペンをくるくる回し、ペン先をペロッ、と舐めた。
『Babylon』と書きつけた紙を破り、水盆に撒く。しばらくすると、ぼんやりとした映像が浮かび上がる。
「!」
「うわ」
レイチェルのみならず、グレモリーまで息を飲んだ。火災でも起きているのか、街のあちこちで煙があがっていた。
悪魔たちは混乱した様子で、街が荒れ果てているのがわかる。中でもひときわ変貌してしまったのは、バビロンのシンボルタワーであるバベルの塔だった。
天までそびえ立っていた塔は崩れ落ち、まるで隕石のごとく、瓦礫を街へ落下させている。燃え広がる炎が、悪魔たちの背中を焼いていた。地獄とは、こういう光景のことをいうのだろう。
「うへえ、こりゃあ大変だ」
「どうしてこんなことに?」
「さあ~私に聞かれても」
レイチェルは映し出される映像の中、バアルとバラムの姿を探した。しかし、悪魔たちの姿は小さくて、肉眼では区別できない。やがて、水盆が揺らめき、映像が消えた。
レイチェルは呆然と、凪いでいく水盆を見つめていた。グレモリーは気の毒そうにこちらに姿勢をやる。鳥の巣頭をかいて、
「あー、なんていうか……きっと彼氏は無事ですよ、うん」
「行かなきゃ」
「はい?」
立ち上がったレイチェルを、グレモリーが慌てて引き止める。
「っちょ、行くってどこに」
「バビロンに」
レイチェルは、バアルに召喚されたことや、つい先日ロンドンに帰って来たばかりだということを話した。グレモリーは困ったように首を振る。
「いや、無理だって。バベルの塔、壊れちゃってんだし」
「ここと繋がってるのは、バベルの塔しかないの?」
「多分ね。ほら、バベルの塔っていろんな店が入ってるでしょ。私、あそこの『ビターズ』って服屋の鏡を抜けて来たの」
ビターズって──確か、布切れみたいな服を売っていた店だ。
「え!? 天辺まで行くんじゃなくて、服屋から!?」
「うん。バベルの塔自体が異世界への転移装置だから」
「つまり、『ビターズ』が残ってれば、バビロンに行けるってことですか」
「いやいや、残ってないでしょ~あんな崩れ方したんだよ?」
「でも、試してみる価値はありますよね?」
グレモリーは嫌そうな顔をした。
「えー……」
「私、ロンドン塔に行ってみます。昨日から、光の柱が出てるらしくて。あそこが、バベルの塔と繋がってるのかもしれない」
「そうかなあ」
冴えない返事をするグレモリーに、レイチェルは頭をさげた。
「色々ありがとうございました」
グレモリーはぽりぽり?茲をかいて、少し照れたような顔をする。
「お礼言われるの久しぶりかも」
レイチェルは彼女に手を差し出した。グレモリーははにかんで、レイチェルの手を取る。
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