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10.なんとも悔しい
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「こたびの凶事……、オロフ陛下におかれましては、衷心よりお見舞いを申し上げたく急ぎ参上いたしました」
わたしが深々とあたまを下げると、オロフ陛下は顎をしゃくった。
「ヴェーラ。そなたは余の遣わせた近衛騎士団を、追い返したそうだな?」
「はい……」
「聞いたか、シモン!?」
老王がシワだらけの顔を、嗜虐に歪めた。
意に染まなかった黒狼の騎士団長を、まだ嬲ろうというのだ。
「豪気な我が側妃は、自分より余を護れと近衛を返してきおったのだ。お前などとは肝の据わりようが違うではないか」
「……恐れ入りましてございます」
と、平伏しているシモンが、抑揚のないしわがれ声で応えた。
「どうだシモン? 無能なお前などよりヴェーラを黒狼の長にした方が、よほどマシな働きをするのではないか!?」
「……ご叡慮にひれ伏すばかりにございます」
シモンの声から感情は窺えない。
いつもそうだ。この陰険な猟犬は、なにを考えているのか決して悟らせない。
ただジッと、王に歯向かう者がいないかと、ほそい目の奥を光らせている。
わたしはスカートをひろげ、オロフ陛下にふかく頭をさげた。
「……陛下のお悲しみ、いかばかりのものかと思えば、賜りました離宮で安穏と過ごすこともできない、肝のちいさき妾にございます」
「おう、おう……、愛いことを申す」
「陛下のお悲しみを一身に受け止め、ともに悲しまれるシモン閣下のごとき強さは、とうてい妾にはございませぬ」
「……ふむ」
オロフ陛下はあご髭に手をやり、押し黙ってわたしを睨んだ。
――立ち入り過ぎたか?
と、背筋に冷たいものが走った。
けれど、ここで取り成さないと、シモンの怨みを買うかもしれない。
黒狼騎士団に目をつけられたら、アーヴィド王子を匿い通すのにやっかいだ。
この場は穏便に済ませたい。
しずかにオロフ陛下の言葉を待った。
「……余の悲しみを解するのは、ふたりの妃だけであるか」
――いえいえ、逆です。シモンも解ってるって話をしていましたのよ?
とは、もちろん言えない。
けれど、オロフ陛下の怒りは、いくぶん収まったように見える。
シモンに目くばせした。
かるく頭をさげたシモンが、陛下の居室から退出していく。
やはり感情は窺えない。
首を刎ねられてもおかしくないところに、わたしが助け船を出した形だし、なにか疑われたことはないと思うのだけど……。
陰鬱な顔付きもあって、とにかく薄気味悪い男なのだ。
近付き過ぎるのは危険だ。
あらためてオロフ陛下に向き合うと、
――老いた……。
と、驚いた。
直接会うのは三ヶ月ぶりくらいだろうか。
もっとも、鷲のように鋭い眼光や、放たれる威圧感に衰えは感じられない。
だけど、身体がひと回りちいさくなったような印象を受ける。
――さすがのオロフ陛下も、王太子殿下を失われたことには、堪えられたか……?
かといって、いまアーヴィド王子の無実を訴えても、収まりかかった怒りを再燃させるだけだろう。
ご自身の判断の誤りを、素直に認められるようなオロフ陛下ではない。
「ヴェーラよ、歳はいくつになった?」
「18になりましてございます」
「おうおう、もうそんなになるか」
オロフ陛下は、舐めるような視線でわたしの全身を見まわした。
傲慢にして貪欲。ほしいものはすべて手に入れてきた、暴虐の王だ。
――閨に召される日は近い……。
姉と労苦を分かち合う覚悟は、もう充分にできている。
ただ、王宮に戻されるのならその前に、離宮に匿うアーヴィド王子を安全な場所に移さなくてはいけない……。
――もう意識は戻られているだろうか……。
ふとよぎる、半裸のアーヴィド王子のお姿を、すぐさま頭のなかから追い払った。
対面している暴虐の王に、なにを嗅ぎ取らせるか分かったものではない。
シモンが退出したあとで良かったと、ヒヤリとした。
わたしも国王の居室を退出し、
「邪魔をするのは本意ではありません」
と、宰相ステンボック公爵だけに見送られて、王宮をあとにする。
「国王陛下も王妃陛下も、落ち着きを取り戻されたご様子。恩に着ますぞ、ヴェーラ陛下」
声を潜めたステンボック公爵は、禿げ上がったあたまを何度もペコペコと下げた。
他国で宰相といえば栄誉ある地位なのだろうけど、国王の権力が絶大なギレンシュテット王国では憐れなものだ。
気苦労を労ってから、夜の闇のなかに馬車を出発させた。
Ψ
狩り小屋では、イサクが服を脱ぎ、上半身裸で汗を拭っていた。
逞しい褐色の割れた腹筋に、ランプの小さな灯りが陰影をつけて揺らめく。
「な……、なにしてるの?」
聞けば、フレイヤに看病を代わってもらい、アーヴィド王子が倒れていた辺りの探索に出てくれていたらしい。
「……傷ついた馬が倒れていましたので、目立たないところに埋めて弔いました」
「それは……、助かったわ」
「いえ……、当然のことです」
汗だらけになっていた理由は分かった。
だけど、昼間とは逆に、今度はわたしがイサクの身体にドキッとさせられているのが、なんとも悔しい。
――イサクのくせに……。
と、目を逸らしてしまいながら、部屋で休むようにと命じた。
入口の石畳を開け、梯子を伝って隠し部屋に降りる。
荒い呼吸で横たわるアーヴィド王子の隣では、フレイヤのマロンブロンドの髪がロウソクの灯りに照らされていた。
チリッと、胸の奥が焦げた。
地下の密室に薄明かりで浮き上がる、華奢でお人形のように美しいフレイヤと、傷付き横たわるアーヴィド王子。
まるで巨匠の描いた絵画みたいに、お似合いだった。
――乳姉弟、……幼馴染なんだもの。そりゃ、お似合いで当たり前……よね……。
わたしの侍女だとはいえ、フレイヤは王国古参の由緒正しき侯爵家のご令嬢。それも王子に乳母を出すほどの家柄。
蛮族の族長の娘でしかないわたしとは、持って生まれた気品というものが異なる。
王子の看病が自然と絵になるほどに……。
「ヴェーラ陛下。王宮はいかがでしたか?」
と、心配そうにわたしを見上げる顔も、見惚れるほどに可愛らしかった。
状況をかいつまんで共有し、フレイヤにも部屋で休むよう命じた。
「……しかし、アーヴィド殿下の看病は……」
「わたしが代わるわ。ほら、わたしが狩り小屋にこもってるのはいつものことでしょ? 朝になってフレイヤの姿が見えないと、メイドたちに怪しまれるわ」
梯子を登り、隠し部屋から出たフレイヤが、蓋のような扉を静かに閉めた。
きっとフレイヤは、アーヴィド王子を乳姉弟として大切に想っているだけで、それ以上の感情は持っていない。
わたしに忠実に仕えてくれる、大切な侍女だ。信頼もしている。
アーヴィド王子を匿うという、わたしの危うい決断にも協力してくれたのだ。
なのに、言いくるめて追い出すようなことをした自分が、すこしイヤになった。
せまい地下室。
ソファがわりに置いた粗末なベッドには、アーヴィド王子が横たわる。
わたしは、ベッドよりせまい板敷の床に置いた、ちいさな椅子に腰をおろす。
一時的に身を隠せれば用をなす、あくまでも緊急避難のための隠し部屋。ベッドがふたつは入らない広さ。
天井も低く、立ち上がるとわたしでギリギリ、アーヴィド王子もイサクも頭を打つ高さしかない。
山につながる脱出用のほそい道は掘ってあるけれど、穴ぐらのように窮屈な密室に、
アーヴィド王子とふたりきり。
意識は戻らず、容態は予断を許さない。傷のせいと思われる高熱も出ていた。
水を絞った布巾で、汗を拭き取る。
父王からあらぬ疑いをかけられ、尊敬していた兄王太子はすでにこの世になく、みずからも深手を負わされた。
苦悶の表情は、世界のすべてに絶望する悪夢を見続けているかのようだ。
だけど、死なないでほしい。
目覚めてほしい。
わたしを生かしたあの優しい笑顔を、また見せてほしい……。
アーヴィド王子が目覚めないままで迎えた翌朝。
前触れもなく王宮から訪れた急ぎの使者は、黒狼騎士団長のシモンだった――。
わたしが深々とあたまを下げると、オロフ陛下は顎をしゃくった。
「ヴェーラ。そなたは余の遣わせた近衛騎士団を、追い返したそうだな?」
「はい……」
「聞いたか、シモン!?」
老王がシワだらけの顔を、嗜虐に歪めた。
意に染まなかった黒狼の騎士団長を、まだ嬲ろうというのだ。
「豪気な我が側妃は、自分より余を護れと近衛を返してきおったのだ。お前などとは肝の据わりようが違うではないか」
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と、平伏しているシモンが、抑揚のないしわがれ声で応えた。
「どうだシモン? 無能なお前などよりヴェーラを黒狼の長にした方が、よほどマシな働きをするのではないか!?」
「……ご叡慮にひれ伏すばかりにございます」
シモンの声から感情は窺えない。
いつもそうだ。この陰険な猟犬は、なにを考えているのか決して悟らせない。
ただジッと、王に歯向かう者がいないかと、ほそい目の奥を光らせている。
わたしはスカートをひろげ、オロフ陛下にふかく頭をさげた。
「……陛下のお悲しみ、いかばかりのものかと思えば、賜りました離宮で安穏と過ごすこともできない、肝のちいさき妾にございます」
「おう、おう……、愛いことを申す」
「陛下のお悲しみを一身に受け止め、ともに悲しまれるシモン閣下のごとき強さは、とうてい妾にはございませぬ」
「……ふむ」
オロフ陛下はあご髭に手をやり、押し黙ってわたしを睨んだ。
――立ち入り過ぎたか?
と、背筋に冷たいものが走った。
けれど、ここで取り成さないと、シモンの怨みを買うかもしれない。
黒狼騎士団に目をつけられたら、アーヴィド王子を匿い通すのにやっかいだ。
この場は穏便に済ませたい。
しずかにオロフ陛下の言葉を待った。
「……余の悲しみを解するのは、ふたりの妃だけであるか」
――いえいえ、逆です。シモンも解ってるって話をしていましたのよ?
とは、もちろん言えない。
けれど、オロフ陛下の怒りは、いくぶん収まったように見える。
シモンに目くばせした。
かるく頭をさげたシモンが、陛下の居室から退出していく。
やはり感情は窺えない。
首を刎ねられてもおかしくないところに、わたしが助け船を出した形だし、なにか疑われたことはないと思うのだけど……。
陰鬱な顔付きもあって、とにかく薄気味悪い男なのだ。
近付き過ぎるのは危険だ。
あらためてオロフ陛下に向き合うと、
――老いた……。
と、驚いた。
直接会うのは三ヶ月ぶりくらいだろうか。
もっとも、鷲のように鋭い眼光や、放たれる威圧感に衰えは感じられない。
だけど、身体がひと回りちいさくなったような印象を受ける。
――さすがのオロフ陛下も、王太子殿下を失われたことには、堪えられたか……?
かといって、いまアーヴィド王子の無実を訴えても、収まりかかった怒りを再燃させるだけだろう。
ご自身の判断の誤りを、素直に認められるようなオロフ陛下ではない。
「ヴェーラよ、歳はいくつになった?」
「18になりましてございます」
「おうおう、もうそんなになるか」
オロフ陛下は、舐めるような視線でわたしの全身を見まわした。
傲慢にして貪欲。ほしいものはすべて手に入れてきた、暴虐の王だ。
――閨に召される日は近い……。
姉と労苦を分かち合う覚悟は、もう充分にできている。
ただ、王宮に戻されるのならその前に、離宮に匿うアーヴィド王子を安全な場所に移さなくてはいけない……。
――もう意識は戻られているだろうか……。
ふとよぎる、半裸のアーヴィド王子のお姿を、すぐさま頭のなかから追い払った。
対面している暴虐の王に、なにを嗅ぎ取らせるか分かったものではない。
シモンが退出したあとで良かったと、ヒヤリとした。
わたしも国王の居室を退出し、
「邪魔をするのは本意ではありません」
と、宰相ステンボック公爵だけに見送られて、王宮をあとにする。
「国王陛下も王妃陛下も、落ち着きを取り戻されたご様子。恩に着ますぞ、ヴェーラ陛下」
声を潜めたステンボック公爵は、禿げ上がったあたまを何度もペコペコと下げた。
他国で宰相といえば栄誉ある地位なのだろうけど、国王の権力が絶大なギレンシュテット王国では憐れなものだ。
気苦労を労ってから、夜の闇のなかに馬車を出発させた。
Ψ
狩り小屋では、イサクが服を脱ぎ、上半身裸で汗を拭っていた。
逞しい褐色の割れた腹筋に、ランプの小さな灯りが陰影をつけて揺らめく。
「な……、なにしてるの?」
聞けば、フレイヤに看病を代わってもらい、アーヴィド王子が倒れていた辺りの探索に出てくれていたらしい。
「……傷ついた馬が倒れていましたので、目立たないところに埋めて弔いました」
「それは……、助かったわ」
「いえ……、当然のことです」
汗だらけになっていた理由は分かった。
だけど、昼間とは逆に、今度はわたしがイサクの身体にドキッとさせられているのが、なんとも悔しい。
――イサクのくせに……。
と、目を逸らしてしまいながら、部屋で休むようにと命じた。
入口の石畳を開け、梯子を伝って隠し部屋に降りる。
荒い呼吸で横たわるアーヴィド王子の隣では、フレイヤのマロンブロンドの髪がロウソクの灯りに照らされていた。
チリッと、胸の奥が焦げた。
地下の密室に薄明かりで浮き上がる、華奢でお人形のように美しいフレイヤと、傷付き横たわるアーヴィド王子。
まるで巨匠の描いた絵画みたいに、お似合いだった。
――乳姉弟、……幼馴染なんだもの。そりゃ、お似合いで当たり前……よね……。
わたしの侍女だとはいえ、フレイヤは王国古参の由緒正しき侯爵家のご令嬢。それも王子に乳母を出すほどの家柄。
蛮族の族長の娘でしかないわたしとは、持って生まれた気品というものが異なる。
王子の看病が自然と絵になるほどに……。
「ヴェーラ陛下。王宮はいかがでしたか?」
と、心配そうにわたしを見上げる顔も、見惚れるほどに可愛らしかった。
状況をかいつまんで共有し、フレイヤにも部屋で休むよう命じた。
「……しかし、アーヴィド殿下の看病は……」
「わたしが代わるわ。ほら、わたしが狩り小屋にこもってるのはいつものことでしょ? 朝になってフレイヤの姿が見えないと、メイドたちに怪しまれるわ」
梯子を登り、隠し部屋から出たフレイヤが、蓋のような扉を静かに閉めた。
きっとフレイヤは、アーヴィド王子を乳姉弟として大切に想っているだけで、それ以上の感情は持っていない。
わたしに忠実に仕えてくれる、大切な侍女だ。信頼もしている。
アーヴィド王子を匿うという、わたしの危うい決断にも協力してくれたのだ。
なのに、言いくるめて追い出すようなことをした自分が、すこしイヤになった。
せまい地下室。
ソファがわりに置いた粗末なベッドには、アーヴィド王子が横たわる。
わたしは、ベッドよりせまい板敷の床に置いた、ちいさな椅子に腰をおろす。
一時的に身を隠せれば用をなす、あくまでも緊急避難のための隠し部屋。ベッドがふたつは入らない広さ。
天井も低く、立ち上がるとわたしでギリギリ、アーヴィド王子もイサクも頭を打つ高さしかない。
山につながる脱出用のほそい道は掘ってあるけれど、穴ぐらのように窮屈な密室に、
アーヴィド王子とふたりきり。
意識は戻らず、容態は予断を許さない。傷のせいと思われる高熱も出ていた。
水を絞った布巾で、汗を拭き取る。
父王からあらぬ疑いをかけられ、尊敬していた兄王太子はすでにこの世になく、みずからも深手を負わされた。
苦悶の表情は、世界のすべてに絶望する悪夢を見続けているかのようだ。
だけど、死なないでほしい。
目覚めてほしい。
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