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(40)結婚式
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今日は待ちに待った
かり姉(かりねえ)とゴリさんの結婚式
朝のランニングを終えてシャワーを出ると、メールが2通届いていた
1通目 礼央さん
「今、香利奈さんのヘアセット終わったよ。
また夜の食事会で会うけど。
でもその時になってから言う約束だから、おめでとうだけ言ってそのまま送り出した。」
2通目 かり姉
「絶対遅刻しないでよ!
あと、歩夢が紹介してくれる人、楽しみにしてる♩
この日に連れてくるなんて、よっぽど真剣な人ってことだよね?
お父さんにもそれとなく言っておいたから。」
ふ~
それぞれ返信して、着替えを始める
まずは父親を迎えに駅まで行って、そのあとはチャペルで挙式だ
自分じゃなくて姉の結婚だけど
それでもやっぱり緊張するな
「お父さん!ここ、ここ!」
駅の待ち合わせ場所に、父は迷わないで来れたようだ
「歩夢、おはよう。
悪いな、ここまで来てもらって。」
久しぶりに着るスーツに慣れないのか、フラフラと歩く
「おはよう。
お父さんスーツ久しぶりだもんね。
なんか着心地悪そう 笑。
大丈夫?」
「バカにするなよ 笑。
時間が経てば体に馴染むさ。
ほら、早くタクシー拾おう。」
タクシーを捕まえ、2人で乗り込む
行き先を告げると、父はこう言った
「お姉ちゃんもめでたいけど…。」
「え?」
「歩夢も今日は大事な人を紹介してくれるんだって?」
「あ、かり姉から聞いたんだ。
うん…まあ。
でも、もしかしたら。
お父さんは反対するっていうか、驚いちゃうかもしれないけど…。
でも、家族にどんな反応されても、僕はその人と別れたりしないから。」
父はちょっと戸惑って
「反対?
まさか家庭のある人じゃないだろうな。」
「違うよ!
それだけは絶っ対に無い。」
「なんだ、それで歩夢が選んだ人だったら、どんな人でもお父さんは歓迎だし嬉しいよ。」
「うん…。
まぁ、とにかく。
夜の食事会の時に会わせるから。
その時にはよろしくお願いします。」
会場に着くと、集まった親族同士で挨拶をする
ゴリさんのご両親もすごく良い人
かり姉、良かったなぁ…
式が始まった
カチコチのゴリさんと目が合い、僕は胸元で小さく親指を立てた
緊張がほぐれたのか、それを見てフッと笑う
その時、音楽が鳴った
いよいよ新婦の入場
♩~
父と共にゆっくり歩いて来る、かり姉
この日の為にとずっと伸ばしていた髪の毛は、礼央さんによって綺麗な編み込みヘアーに
ドレスは、小さい頃母親によく読んでもらっていた人魚姫をイメージして、タイトなマーメイドドレス
我が姉ながら、とても綺麗だった
近いの言葉を交わして、指輪を交換して…
「おめでとー!」
温かな拍手に会場が包まれた
こうして、かり姉とゴリさんは夫婦になった
「皆さん、今日は集まっていただいてありがとうございます。
えー…
俺達は今日から夫婦になりました。
これからは力を合わせて、共に人生を歩んでいきます。
今後ともこの2人を宜しくお願いします!」
レストランに集まった人達にゴリさんが挨拶をする
「それでは皆さん、美味しいものをたくさん食べていって下さーい。」
大きな拍手が湧き起こる
ここのレストランはバイキング形式なので、皆お皿を持って立ち上がる
かり姉とゴリさんは、あっという間に友人に囲まれた
そろそろ礼央さん来るかな…?
僕は外を気にしながら飲み物を注ぐ
とその時、店の入り口に礼央さんの姿が見えた
僕はテーブルに飲み物を置くと、入り口へ駆け寄る
「礼央さん!
来てくださってありがとうございます。」
「あ、歩夢。
ごめん 汗。
店閉めるのが思ってたより遅くなっちゃって。
もう始まってる?」
「全然です。
今ゴリさんが挨拶して、これからご飯食べましょーってなったところです。」
コートをフロントの人に預け、2人で話していると
「あ、礼央さん?!」
かり姉がこっちに気がついた
こっちに向かってくる
「えー、なんでここに?!
歩夢が呼んでくれたの?
今朝はヘアセットありがとうございました。
もう、ドレスにピッタリ♩
私の思い描いていた理想のヘアスタイルで、最高の式になりました!
次お店に伺った時に、写真持っていきますね。」
「いえいえ。
ヘアセット、気に入ってもらえたみたいで良かったです。
改めて、この度はおめでとうございます。」
「もー歩夢ってば、礼央さん呼ぶなら言ってよ!
席、足りるかなぁ?」
座席の心配をするかり姉
僕は深呼吸をして…
「席は足りるよ。
だって、連れて行く人がいるって伝えたでしょ?」
…
話が飲み込めない、かり姉
「え、待って。
歩夢が言ってた、紹介したい人って…。」
「うん。
そう。
礼央さんの事。」
…
「えぇぇー?!
え、ちょ、え?
歩夢と礼央さんが?!」
パニックになってる
やっぱりすぐに受け入れてもらうのは無理か…
礼央さんも、予想通りといった感じで下を向く
しかし次の瞬間…
ギューっ!
僕は、かり姉に抱きしめられた
「ちょっとー!
良かったじゃーん!
礼央さんみたいな素敵な人と!
歩夢すごい!
姉ちゃんは、嬉しい嬉しい嬉しいよー!!!」
えっ
これは思ってもみなかった反応
礼央さんもびっくりしてる
「かり姉…。
驚かないの?」
「そりゃ驚いたけど、そういう意味じゃなくて!
だって別に男性同士だって、何もおかしくないじゃない!
尊敬したり、楽しかったり。
それでお互い好きなんでしょ?
素敵!
もう自分の結婚より、こっちの方が嬉しいかも 笑。
礼央さん、これからも弟を宜しくお願いします。」
ペコリと頭を下げる
礼央さんも嬉しそうに
「こちらこそです。
受け入れてくださって、ありがとうございます。」
…と、そんなやり取りを、人混みの中、少し後ろで父が眺めていた
かり姉(かりねえ)とゴリさんの結婚式
朝のランニングを終えてシャワーを出ると、メールが2通届いていた
1通目 礼央さん
「今、香利奈さんのヘアセット終わったよ。
また夜の食事会で会うけど。
でもその時になってから言う約束だから、おめでとうだけ言ってそのまま送り出した。」
2通目 かり姉
「絶対遅刻しないでよ!
あと、歩夢が紹介してくれる人、楽しみにしてる♩
この日に連れてくるなんて、よっぽど真剣な人ってことだよね?
お父さんにもそれとなく言っておいたから。」
ふ~
それぞれ返信して、着替えを始める
まずは父親を迎えに駅まで行って、そのあとはチャペルで挙式だ
自分じゃなくて姉の結婚だけど
それでもやっぱり緊張するな
「お父さん!ここ、ここ!」
駅の待ち合わせ場所に、父は迷わないで来れたようだ
「歩夢、おはよう。
悪いな、ここまで来てもらって。」
久しぶりに着るスーツに慣れないのか、フラフラと歩く
「おはよう。
お父さんスーツ久しぶりだもんね。
なんか着心地悪そう 笑。
大丈夫?」
「バカにするなよ 笑。
時間が経てば体に馴染むさ。
ほら、早くタクシー拾おう。」
タクシーを捕まえ、2人で乗り込む
行き先を告げると、父はこう言った
「お姉ちゃんもめでたいけど…。」
「え?」
「歩夢も今日は大事な人を紹介してくれるんだって?」
「あ、かり姉から聞いたんだ。
うん…まあ。
でも、もしかしたら。
お父さんは反対するっていうか、驚いちゃうかもしれないけど…。
でも、家族にどんな反応されても、僕はその人と別れたりしないから。」
父はちょっと戸惑って
「反対?
まさか家庭のある人じゃないだろうな。」
「違うよ!
それだけは絶っ対に無い。」
「なんだ、それで歩夢が選んだ人だったら、どんな人でもお父さんは歓迎だし嬉しいよ。」
「うん…。
まぁ、とにかく。
夜の食事会の時に会わせるから。
その時にはよろしくお願いします。」
会場に着くと、集まった親族同士で挨拶をする
ゴリさんのご両親もすごく良い人
かり姉、良かったなぁ…
式が始まった
カチコチのゴリさんと目が合い、僕は胸元で小さく親指を立てた
緊張がほぐれたのか、それを見てフッと笑う
その時、音楽が鳴った
いよいよ新婦の入場
♩~
父と共にゆっくり歩いて来る、かり姉
この日の為にとずっと伸ばしていた髪の毛は、礼央さんによって綺麗な編み込みヘアーに
ドレスは、小さい頃母親によく読んでもらっていた人魚姫をイメージして、タイトなマーメイドドレス
我が姉ながら、とても綺麗だった
近いの言葉を交わして、指輪を交換して…
「おめでとー!」
温かな拍手に会場が包まれた
こうして、かり姉とゴリさんは夫婦になった
「皆さん、今日は集まっていただいてありがとうございます。
えー…
俺達は今日から夫婦になりました。
これからは力を合わせて、共に人生を歩んでいきます。
今後ともこの2人を宜しくお願いします!」
レストランに集まった人達にゴリさんが挨拶をする
「それでは皆さん、美味しいものをたくさん食べていって下さーい。」
大きな拍手が湧き起こる
ここのレストランはバイキング形式なので、皆お皿を持って立ち上がる
かり姉とゴリさんは、あっという間に友人に囲まれた
そろそろ礼央さん来るかな…?
僕は外を気にしながら飲み物を注ぐ
とその時、店の入り口に礼央さんの姿が見えた
僕はテーブルに飲み物を置くと、入り口へ駆け寄る
「礼央さん!
来てくださってありがとうございます。」
「あ、歩夢。
ごめん 汗。
店閉めるのが思ってたより遅くなっちゃって。
もう始まってる?」
「全然です。
今ゴリさんが挨拶して、これからご飯食べましょーってなったところです。」
コートをフロントの人に預け、2人で話していると
「あ、礼央さん?!」
かり姉がこっちに気がついた
こっちに向かってくる
「えー、なんでここに?!
歩夢が呼んでくれたの?
今朝はヘアセットありがとうございました。
もう、ドレスにピッタリ♩
私の思い描いていた理想のヘアスタイルで、最高の式になりました!
次お店に伺った時に、写真持っていきますね。」
「いえいえ。
ヘアセット、気に入ってもらえたみたいで良かったです。
改めて、この度はおめでとうございます。」
「もー歩夢ってば、礼央さん呼ぶなら言ってよ!
席、足りるかなぁ?」
座席の心配をするかり姉
僕は深呼吸をして…
「席は足りるよ。
だって、連れて行く人がいるって伝えたでしょ?」
…
話が飲み込めない、かり姉
「え、待って。
歩夢が言ってた、紹介したい人って…。」
「うん。
そう。
礼央さんの事。」
…
「えぇぇー?!
え、ちょ、え?
歩夢と礼央さんが?!」
パニックになってる
やっぱりすぐに受け入れてもらうのは無理か…
礼央さんも、予想通りといった感じで下を向く
しかし次の瞬間…
ギューっ!
僕は、かり姉に抱きしめられた
「ちょっとー!
良かったじゃーん!
礼央さんみたいな素敵な人と!
歩夢すごい!
姉ちゃんは、嬉しい嬉しい嬉しいよー!!!」
えっ
これは思ってもみなかった反応
礼央さんもびっくりしてる
「かり姉…。
驚かないの?」
「そりゃ驚いたけど、そういう意味じゃなくて!
だって別に男性同士だって、何もおかしくないじゃない!
尊敬したり、楽しかったり。
それでお互い好きなんでしょ?
素敵!
もう自分の結婚より、こっちの方が嬉しいかも 笑。
礼央さん、これからも弟を宜しくお願いします。」
ペコリと頭を下げる
礼央さんも嬉しそうに
「こちらこそです。
受け入れてくださって、ありがとうございます。」
…と、そんなやり取りを、人混みの中、少し後ろで父が眺めていた
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