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第一章 代筆屋と客じゃない客
第九片 魔女と気の利かない孫
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――カラン
そこら中に緑のツタが茂っている店の中に、涼しげな鐘の音が小さく響く。茶色のショートブーツが一歩踏み入れば、建物の中なのにざらっと砂がこすれる音がした。
「いらっしゃいカレン。今日は何用だい?」
店の奥には揺り椅子に座る白髪の老婦人がいた。近隣からは「魔女」と呼ばれるほど腕のいい薬師だが、そのあだ名とは裏腹に肩から掛けたショールは赤いチェックでかわいらしい雰囲気を感じさせる。
「リタさん、こんにちは!今日はりんごのパイを持ってきたの」
玄関に傘を置き、バスケットを軽く持ち上げて見せながら私はニコリと笑った。この人は私が代筆屋の主人としてではなく、自然体で話せる数少ない相手だ。
「じゃあお茶を淹れるよ。ちょっと待ってておくれ」
リタさんはすっと立ち上がると、キッチンで湯を沸かし始めた。カレンはその間、バスケットをテーブルの上に置き、店の中をぐるっと見回す。
店の三方には木製の棚がいくつも備え付けてあり、そこにはずらりと液体や薬草の入った瓶、なにかの粉が入った壺が並んでいる。緑の蔦は這っているが、埃や汚れは見当たらず、空気は澄んでいるように感じた。
「ここは落ち着くわ。まるで妖精が住んでいる国みたい」
大きく息を吸った私は、両腕を上げて伸びをする。窓から入る光がキラキラ輝く粒のように見える。舞うように揺れるそれは、神秘的に思えた。
「ふふふ。カレンは意外に夢見がちだね。悪い男に騙されないか心配だよ」
キッチンから笑いながら出てきたリタさんは、テーブルの上に皿とフォークを置いた。私はそれを慣れた手つきでそこに並べ、バスケットに入れて持ってきたパイを取り分ける。
「騙されるって、大丈夫よ。ゼンがいるから」
「あれは立派な番犬だね。間違ってもカレンに変な虫はつけさせないだろう」
「ふふっ。でもそろそろ、私のことより自分のことを考えてほしいけれど」
「そういや昨日、そっちに帰る前にここに来たよ。虫よけを作るんだと言ってマダラ蟹の粉を買っていった」
マダラ蟹の粉とは、強い毒性を持つ蟹の甲羅を削り、他の毒物の粉と混ぜ合わせた特殊なものだ。暗殺に使われることもあり、一部の者にしか入手できない劇物でもある。
(一体、何を作るつもり……?)
ゼンは時々、リタさんの仕事も手伝っているため毒物の知識を自然と身に着けていた。代筆屋に置いてある蚊よけやシロアリよけなどの防虫剤は、ゼンが作っている。
しかし今回はマダラ蟹の粉とは、ずいぶんと穏やかでない買い物だった。
なんだか頭痛がしてきた。
額を手で押さえていると、リタさんが店の扉の方に目をやり、それにつられて私も扉の方を見る。
「誰か来たのかな」
窓ガラスに人影がうつっていた。
――カラン
扉が開く音がして、背の高い男が入ってくる。私は驚きで目を見開くと、相手も同じように驚いた表情をした。
「カレン、なんでここに?」
黒い隊服を着たロイだった。今日は肩に大きなかばんも下げている。
「あなたこそ。……知り合い?」
私は立ち上がり、ロイとリタさんを見比べた。リタさんは苦笑いを浮かべると、ポットを取りにキッチンへ向かう。
「知り合いも何もうちの孫だよ、ソレは」
「ソレっていうなよ、ばあさん」
ロイは店の中に入ってきて、丸テーブルを挟みカレンの斜め前に座る。床に置いた大きなかばんは、ドサッと重そうな音を立てた。
「お、これうまそう。食べていい?」
ロイはりんごのパイを見ると、返事を聞かずにその手を伸ばした。私は自分の皿をロイの前に出すと、もう1つ皿を取りにキッチンへと向かった。
リタさんに孫がいることは聞いていたけれど、まさかこんな風に会うなんて。
紅茶を淹れて戻ってくると、すでにパイを頬張っているロイがいた。もくもくと夢中で食べている。
その姿がかわいく思えてくすっと小さく笑うと、顔を上げたロイと目が合った。
「甘いもの好きなの?」
「ああ、普段はあまり食えないからな。巡回中もついケーキ屋の行列が気になるくらいには好きだ」
「ふふっ、ゼンと一緒ね」
「ゼンって、あれか」
無心でパイを咀嚼するロイを見て、私はふと昨日のことを思い出した。ゼンがロイに小刀を突き付けたことを。
「昨日はごめんなさい。ゼンが失礼なことをして」
「かまわない。俺も無理やり引きずって帰って悪かった」
自分の分のパイを皿によそった私は、リタさんが席に着くのを待って一緒に食べ始めた。リタさんの店には、私が王都に来た二年前からよく顔を出しているが、こうしてロイと会ったのは初めてだった。
リタさんからはよく「顔だけはいいが、気の利かない孫がいる」と聞いていた。息子夫婦は王都にいるそうで、孫は仕事でこの街に来ているとだけ知っていた。まさかそれがロイだったとは。
「で、おまえ今日は何しに来たんだい?またソアロに様子をうかがってこいとでも言われたんだろう」
「父さんはまだ何も言ってきてないよ、今月は。今日は仕事で来たんだ」
そういうとロイはフォークを置き、床に置いてあったかばんの中身を漁った。小瓶を三本取り出すと、テーブルの上に並べて見せる。
「これ、なんだかわかる?ばあさん」
ゼンが並べた小瓶には、青い液体と透明の液体、そして茶色い砂のようなものが入っていた。私もそれをじぃっと見つめ、リタの意見を待った。
「この青いのは髪につけるコロンだね。ほら、ミントのにおいがする。毒物じゃないよ」
リタさんは瓶を手に取ると、あっさりとコルクを抜き取りそれを嗅ぐ。私の顔に差し出されたそれからは、ミントのスッとする香りがした。中年の男性がよく使うものだという。
「こっちの透明のはここで開けるのは危険だね。無色透明の液体は毒物も多々あるから後で。この茶色いのは……」
茶色い砂のようなものが入った瓶を軽く振ったリタさんは、自分が半分ほど飲んだ紅茶のカップにそれをわずかに入れた。かき混ぜてにおいを嗅ぎ、舌でそれを確かめると、すぐにカップを持ってキッチンへと消えていった。
「これはしびれ薬だね。ティースプーン1杯分を紅茶に溶かして飲めば、二~三時間は体が動かなくなるだろう」
「リタさん大丈夫なんですか!?」
私は慌ててキッチンを覗き込む。リタさんはぴんぴんしていて、水で口をすすぐと、別のカップに紅茶を淹れて戻ってきた。
そして、ずずっと紅茶をすすり、舌の上でそれを転がすようにして飲み込んだ。
「粉に触れるだけなら何もない。飲むと十分程度でしびれが全身に回るだろう。しびれ薬としては一般的なものだよ」
ロイはこんなリタさんの様子に慣れっこなのだろう。平然と祖母の顔を見つめていて、「さすが魔女」と頷いている。
「この透明の液体は、調べておくからまた明日ここに来な」
そういうとリタさんは小瓶を持って、戸棚にそれを隠すように収納した。ある程度、それが何かを予測しているのだろう。私の前から遠ざけたということは、おそらく危険なものなのだと解釈した。
「この二つがわかれば十分。ありがとうばあさん」
ロイはすでにパイを食べ終わり、二つの瓶をかばんに仕舞うと優雅に紅茶を飲み始めた。
「ところでおまえは何でカレンを知ってるんだ?まさか代筆屋に依頼でもしたのかい?」
リタさんは代筆屋の建物を所有している商会長と懇意にしている薬師で、私があそこで代筆屋ができるよう計らってくれた恩人でもある。二年前、家の事情で逃げるようにしてこの街にやってきた私たちの後見なのだ。
「そのまさかですよ、リタさん。代筆屋にお仕事でやってきました」
「いや、仕事じゃない。上司の頼みで、仕方なくだ」
「なんだいそりゃ。とにかく、カレンのことはよろしく頼むよ。私の孫みたいなもんなんだから」
「「孫にそれ言う?」」
ロイと私の声がハモる。白々しくすました顔で紅茶を飲んでいるリタさんは、パイを食べて「おいしいねぇ」と目を細めた。
それからしばらくの間は穏やかなティータイムが続いたが、どうやらリタさんとロイは口げんかが絶えないらしく、口達者な祖母に言い負かされる孫という図が私の目の前で何度も繰り広げられた。
「あの、私はそろそろ。午後から予約が入っているので」
そういって立ち上がった私は、バスケットを持って帰ろうとする。リタさんは残念そうな顔をするも、「またおいで」と笑顔で手を振ってくれた。
「俺も行く。ついでだから店まで送る」
なぜかロイまで立ち上がり、詰め所とは逆方向の代筆屋まで送ってくれると言い出した。断ろうとする私を置いて、先に扉の前まで出て行ってしまう。
職業柄なのか、有無を言わせない頑固さがあるようだ。
「じゃあな、ばあさん。また明日来るわ」
「ああ、そうしておくれ。カレンをよろしくね」
「あ……また来ます。さようならリタさん」
さっさと出て行ってしまったロイの後に続き、私はリタさんに小さく手を振って店を後にする。すでに雨は上がっていて、私はこの日、玄関に傘を忘れて帰ってしまった。
そこら中に緑のツタが茂っている店の中に、涼しげな鐘の音が小さく響く。茶色のショートブーツが一歩踏み入れば、建物の中なのにざらっと砂がこすれる音がした。
「いらっしゃいカレン。今日は何用だい?」
店の奥には揺り椅子に座る白髪の老婦人がいた。近隣からは「魔女」と呼ばれるほど腕のいい薬師だが、そのあだ名とは裏腹に肩から掛けたショールは赤いチェックでかわいらしい雰囲気を感じさせる。
「リタさん、こんにちは!今日はりんごのパイを持ってきたの」
玄関に傘を置き、バスケットを軽く持ち上げて見せながら私はニコリと笑った。この人は私が代筆屋の主人としてではなく、自然体で話せる数少ない相手だ。
「じゃあお茶を淹れるよ。ちょっと待ってておくれ」
リタさんはすっと立ち上がると、キッチンで湯を沸かし始めた。カレンはその間、バスケットをテーブルの上に置き、店の中をぐるっと見回す。
店の三方には木製の棚がいくつも備え付けてあり、そこにはずらりと液体や薬草の入った瓶、なにかの粉が入った壺が並んでいる。緑の蔦は這っているが、埃や汚れは見当たらず、空気は澄んでいるように感じた。
「ここは落ち着くわ。まるで妖精が住んでいる国みたい」
大きく息を吸った私は、両腕を上げて伸びをする。窓から入る光がキラキラ輝く粒のように見える。舞うように揺れるそれは、神秘的に思えた。
「ふふふ。カレンは意外に夢見がちだね。悪い男に騙されないか心配だよ」
キッチンから笑いながら出てきたリタさんは、テーブルの上に皿とフォークを置いた。私はそれを慣れた手つきでそこに並べ、バスケットに入れて持ってきたパイを取り分ける。
「騙されるって、大丈夫よ。ゼンがいるから」
「あれは立派な番犬だね。間違ってもカレンに変な虫はつけさせないだろう」
「ふふっ。でもそろそろ、私のことより自分のことを考えてほしいけれど」
「そういや昨日、そっちに帰る前にここに来たよ。虫よけを作るんだと言ってマダラ蟹の粉を買っていった」
マダラ蟹の粉とは、強い毒性を持つ蟹の甲羅を削り、他の毒物の粉と混ぜ合わせた特殊なものだ。暗殺に使われることもあり、一部の者にしか入手できない劇物でもある。
(一体、何を作るつもり……?)
ゼンは時々、リタさんの仕事も手伝っているため毒物の知識を自然と身に着けていた。代筆屋に置いてある蚊よけやシロアリよけなどの防虫剤は、ゼンが作っている。
しかし今回はマダラ蟹の粉とは、ずいぶんと穏やかでない買い物だった。
なんだか頭痛がしてきた。
額を手で押さえていると、リタさんが店の扉の方に目をやり、それにつられて私も扉の方を見る。
「誰か来たのかな」
窓ガラスに人影がうつっていた。
――カラン
扉が開く音がして、背の高い男が入ってくる。私は驚きで目を見開くと、相手も同じように驚いた表情をした。
「カレン、なんでここに?」
黒い隊服を着たロイだった。今日は肩に大きなかばんも下げている。
「あなたこそ。……知り合い?」
私は立ち上がり、ロイとリタさんを見比べた。リタさんは苦笑いを浮かべると、ポットを取りにキッチンへ向かう。
「知り合いも何もうちの孫だよ、ソレは」
「ソレっていうなよ、ばあさん」
ロイは店の中に入ってきて、丸テーブルを挟みカレンの斜め前に座る。床に置いた大きなかばんは、ドサッと重そうな音を立てた。
「お、これうまそう。食べていい?」
ロイはりんごのパイを見ると、返事を聞かずにその手を伸ばした。私は自分の皿をロイの前に出すと、もう1つ皿を取りにキッチンへと向かった。
リタさんに孫がいることは聞いていたけれど、まさかこんな風に会うなんて。
紅茶を淹れて戻ってくると、すでにパイを頬張っているロイがいた。もくもくと夢中で食べている。
その姿がかわいく思えてくすっと小さく笑うと、顔を上げたロイと目が合った。
「甘いもの好きなの?」
「ああ、普段はあまり食えないからな。巡回中もついケーキ屋の行列が気になるくらいには好きだ」
「ふふっ、ゼンと一緒ね」
「ゼンって、あれか」
無心でパイを咀嚼するロイを見て、私はふと昨日のことを思い出した。ゼンがロイに小刀を突き付けたことを。
「昨日はごめんなさい。ゼンが失礼なことをして」
「かまわない。俺も無理やり引きずって帰って悪かった」
自分の分のパイを皿によそった私は、リタさんが席に着くのを待って一緒に食べ始めた。リタさんの店には、私が王都に来た二年前からよく顔を出しているが、こうしてロイと会ったのは初めてだった。
リタさんからはよく「顔だけはいいが、気の利かない孫がいる」と聞いていた。息子夫婦は王都にいるそうで、孫は仕事でこの街に来ているとだけ知っていた。まさかそれがロイだったとは。
「で、おまえ今日は何しに来たんだい?またソアロに様子をうかがってこいとでも言われたんだろう」
「父さんはまだ何も言ってきてないよ、今月は。今日は仕事で来たんだ」
そういうとロイはフォークを置き、床に置いてあったかばんの中身を漁った。小瓶を三本取り出すと、テーブルの上に並べて見せる。
「これ、なんだかわかる?ばあさん」
ゼンが並べた小瓶には、青い液体と透明の液体、そして茶色い砂のようなものが入っていた。私もそれをじぃっと見つめ、リタの意見を待った。
「この青いのは髪につけるコロンだね。ほら、ミントのにおいがする。毒物じゃないよ」
リタさんは瓶を手に取ると、あっさりとコルクを抜き取りそれを嗅ぐ。私の顔に差し出されたそれからは、ミントのスッとする香りがした。中年の男性がよく使うものだという。
「こっちの透明のはここで開けるのは危険だね。無色透明の液体は毒物も多々あるから後で。この茶色いのは……」
茶色い砂のようなものが入った瓶を軽く振ったリタさんは、自分が半分ほど飲んだ紅茶のカップにそれをわずかに入れた。かき混ぜてにおいを嗅ぎ、舌でそれを確かめると、すぐにカップを持ってキッチンへと消えていった。
「これはしびれ薬だね。ティースプーン1杯分を紅茶に溶かして飲めば、二~三時間は体が動かなくなるだろう」
「リタさん大丈夫なんですか!?」
私は慌ててキッチンを覗き込む。リタさんはぴんぴんしていて、水で口をすすぐと、別のカップに紅茶を淹れて戻ってきた。
そして、ずずっと紅茶をすすり、舌の上でそれを転がすようにして飲み込んだ。
「粉に触れるだけなら何もない。飲むと十分程度でしびれが全身に回るだろう。しびれ薬としては一般的なものだよ」
ロイはこんなリタさんの様子に慣れっこなのだろう。平然と祖母の顔を見つめていて、「さすが魔女」と頷いている。
「この透明の液体は、調べておくからまた明日ここに来な」
そういうとリタさんは小瓶を持って、戸棚にそれを隠すように収納した。ある程度、それが何かを予測しているのだろう。私の前から遠ざけたということは、おそらく危険なものなのだと解釈した。
「この二つがわかれば十分。ありがとうばあさん」
ロイはすでにパイを食べ終わり、二つの瓶をかばんに仕舞うと優雅に紅茶を飲み始めた。
「ところでおまえは何でカレンを知ってるんだ?まさか代筆屋に依頼でもしたのかい?」
リタさんは代筆屋の建物を所有している商会長と懇意にしている薬師で、私があそこで代筆屋ができるよう計らってくれた恩人でもある。二年前、家の事情で逃げるようにしてこの街にやってきた私たちの後見なのだ。
「そのまさかですよ、リタさん。代筆屋にお仕事でやってきました」
「いや、仕事じゃない。上司の頼みで、仕方なくだ」
「なんだいそりゃ。とにかく、カレンのことはよろしく頼むよ。私の孫みたいなもんなんだから」
「「孫にそれ言う?」」
ロイと私の声がハモる。白々しくすました顔で紅茶を飲んでいるリタさんは、パイを食べて「おいしいねぇ」と目を細めた。
それからしばらくの間は穏やかなティータイムが続いたが、どうやらリタさんとロイは口げんかが絶えないらしく、口達者な祖母に言い負かされる孫という図が私の目の前で何度も繰り広げられた。
「あの、私はそろそろ。午後から予約が入っているので」
そういって立ち上がった私は、バスケットを持って帰ろうとする。リタさんは残念そうな顔をするも、「またおいで」と笑顔で手を振ってくれた。
「俺も行く。ついでだから店まで送る」
なぜかロイまで立ち上がり、詰め所とは逆方向の代筆屋まで送ってくれると言い出した。断ろうとする私を置いて、先に扉の前まで出て行ってしまう。
職業柄なのか、有無を言わせない頑固さがあるようだ。
「じゃあな、ばあさん。また明日来るわ」
「ああ、そうしておくれ。カレンをよろしくね」
「あ……また来ます。さようならリタさん」
さっさと出て行ってしまったロイの後に続き、私はリタさんに小さく手を振って店を後にする。すでに雨は上がっていて、私はこの日、玄関に傘を忘れて帰ってしまった。
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