アブソリュートレギオン

IXさき

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1-2 もう1つの世界

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 驚きと困惑で反射的に放り投げられたその石は、カキンと鳴って砂利をひと跳ねした。
「な、なんなんだ?」
 恐る恐る持ち上げ、再び穴を覗き込んだ。
 見慣れた景色が無くなっていたわけではない。が、しかしそこに、1人の女がいた。その女の周囲に先程見た光の粒子が舞っている。
 強い風が吹いて、その女の豊かな髪が踊った。

 目が、合う。

 女がこちらへ妖しく微笑むと同時に、無造作に空気を漂っていた光の粒子が穴に、視界に迫ってくる。
 思わず僕は目を強く瞑った。

「やぁ少年!」
 ゆっくりと目を開けると、全く同じ景色であった。数少ない異なる事といえば、さっきの女が目の前にいて、青緑の石が腕にいつの間にか付いていること位だった。
 同じ景色である。三日月が夜空にあって、川に映り込んでいる。ここにいたのは僕だけであって、他の何かが付随しているはずがない。

 月明かりに照らされて、鈍く光る女の髪は水銀の色をしていた。
 
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2020.07.13 ユーザー名の登録がありません

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