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第01話 プロローグ
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俺の名前は野崎人志、34才独身。ワイルドな外見と姓名の一文字ずつを取って、親しい人からは野人と呼ばれている。
突然だが俺は今、全裸で異世界の見知らぬ森にいる。なぜこんなことになったのだろうか。
始まりはテンプレだった。通勤途中にトラックに轢かれそうな学生を助けて、代わりに自分がトラックに轢かれたのだ。
薄れゆく意識の中、トラック転生できたらいいな。そんなことを考えていた。
目が覚めると真っ白な部屋にいた。
テンプレ来た! 間違いない。異世界転生フラグだ。俺はドキドキしながら周囲を見渡す。
すると、いつの間にか男性が立っていた。
女神じゃないことを少し残念に思いながらも、転生できるんじゃないかという期待で俺はテンションが上がった。
笑顔で顔が固まっている金髪碧眼の美男子が、ニコニコとこちらを見ている。正直、胡散《うさん》臭さが半端ない。
「君には異世界へ転生してもらう」
美しい顔のイメージ通り、美しい声で男は言った。
「確認とか取らないんですか?」
「すでに決定事項だよ。君が拒否しようが異世界に行ってもらうことは変わらない」
さすが神(仮)である、問答無用らしい。
「仮じゃなくて本物の神だけどね」
「心が読めるんですか!」
「ラノベだとお約束でしょ。そういう理解が早いから日本人を選んでるのに、いちいち驚かないでよ」
「はぁ、すみません」
キツイ性格の神様だな……。ヤバイ! 心が読めるんだった。
「別に気にしないよ。君ごときが何を思っても気にしないし」
「ごときって……」
「一億数千万分の一だからね、君は」
「あの、だったら何で異世界行きに選ばれたんでしょうか?」
「日本人なら誰でも良かったんだよね。たまたま君が良いタイミングで死んだってだけだよ」
あれ? 何だか思ったのと違う。人を助けたからとか、神様が間違えて殺したからとかでチートもらうって流れじゃないのか。
「先代の神が転生先の世界の神と定期的に魂交換しようって契約しちゃってさ。代替わりしても契約生きてるんだよね。まったく、めんどくさい」
めんどくさいとか言ってるんですけど、嫌な予感しかしないんですけど。
「だからさっさと転生してもらうね」
「説明とか無いんですか」
「えー、めんどくさいな。ラノベとかでよくあるやつだよ。レベルとかスキルとか魔法とかあるやつ」
「モンスターとかもいるんですよね」
「いるね、いっぱい。気を付けないと死んじゃうね」
めちゃくちゃ他人事じゃねぇか!
「うん、他人事だからね」
「チートとかは貰えるんですよね」
「世界のバランスが壊れるような物、あげるわけないじゃん」
まさかのチートなし! いや、まだ希望はある。
赤ん坊の頃から魔法を練習すれば、天才魔術師になれるかもしれない。
「記憶は引き継げるんですよね」
「そうだね、特別に記憶はそのままにしてあげるよ」
「何才ぐらいから記憶が戻るんでしょうか」
「すぐだよ、っていうかその姿のままだからね」
「それって転移とかトリップって言うやつで転生じゃないんじゃないですかね」
「向こうの世界にあわせて君の体を作り直すんだよ。新しい肉体に生まれ変わるんだから転生でしょ」
なんてこった。幼少期から鍛えて俺TUEEEができないだと……。
こんなおっさんの体のまま送られてもきついぜ。
「もういい? めんどくさいから送っちゃうね」
「ちょま、うわあああああ」
突然、床に丸い穴が開いて俺は真っ逆さまに落下。いつまでも落下する感覚と共に俺は意識を失った
体にチクチクと何かか刺さる感覚がする。その刺激で俺は目を覚ました。周りを見渡すと、木々に覆われた深い森だった。
日本の森とは違う。映画で見た外国の森のイメージに近かった。木々に光を遮られ、薄暗い森は不気味に見える。
ぼーっとする頭を左右に振り、なんとか意識を覚醒させて気が付いた。
俺は全裸だった。
突然だが俺は今、全裸で異世界の見知らぬ森にいる。なぜこんなことになったのだろうか。
始まりはテンプレだった。通勤途中にトラックに轢かれそうな学生を助けて、代わりに自分がトラックに轢かれたのだ。
薄れゆく意識の中、トラック転生できたらいいな。そんなことを考えていた。
目が覚めると真っ白な部屋にいた。
テンプレ来た! 間違いない。異世界転生フラグだ。俺はドキドキしながら周囲を見渡す。
すると、いつの間にか男性が立っていた。
女神じゃないことを少し残念に思いながらも、転生できるんじゃないかという期待で俺はテンションが上がった。
笑顔で顔が固まっている金髪碧眼の美男子が、ニコニコとこちらを見ている。正直、胡散《うさん》臭さが半端ない。
「君には異世界へ転生してもらう」
美しい顔のイメージ通り、美しい声で男は言った。
「確認とか取らないんですか?」
「すでに決定事項だよ。君が拒否しようが異世界に行ってもらうことは変わらない」
さすが神(仮)である、問答無用らしい。
「仮じゃなくて本物の神だけどね」
「心が読めるんですか!」
「ラノベだとお約束でしょ。そういう理解が早いから日本人を選んでるのに、いちいち驚かないでよ」
「はぁ、すみません」
キツイ性格の神様だな……。ヤバイ! 心が読めるんだった。
「別に気にしないよ。君ごときが何を思っても気にしないし」
「ごときって……」
「一億数千万分の一だからね、君は」
「あの、だったら何で異世界行きに選ばれたんでしょうか?」
「日本人なら誰でも良かったんだよね。たまたま君が良いタイミングで死んだってだけだよ」
あれ? 何だか思ったのと違う。人を助けたからとか、神様が間違えて殺したからとかでチートもらうって流れじゃないのか。
「先代の神が転生先の世界の神と定期的に魂交換しようって契約しちゃってさ。代替わりしても契約生きてるんだよね。まったく、めんどくさい」
めんどくさいとか言ってるんですけど、嫌な予感しかしないんですけど。
「だからさっさと転生してもらうね」
「説明とか無いんですか」
「えー、めんどくさいな。ラノベとかでよくあるやつだよ。レベルとかスキルとか魔法とかあるやつ」
「モンスターとかもいるんですよね」
「いるね、いっぱい。気を付けないと死んじゃうね」
めちゃくちゃ他人事じゃねぇか!
「うん、他人事だからね」
「チートとかは貰えるんですよね」
「世界のバランスが壊れるような物、あげるわけないじゃん」
まさかのチートなし! いや、まだ希望はある。
赤ん坊の頃から魔法を練習すれば、天才魔術師になれるかもしれない。
「記憶は引き継げるんですよね」
「そうだね、特別に記憶はそのままにしてあげるよ」
「何才ぐらいから記憶が戻るんでしょうか」
「すぐだよ、っていうかその姿のままだからね」
「それって転移とかトリップって言うやつで転生じゃないんじゃないですかね」
「向こうの世界にあわせて君の体を作り直すんだよ。新しい肉体に生まれ変わるんだから転生でしょ」
なんてこった。幼少期から鍛えて俺TUEEEができないだと……。
こんなおっさんの体のまま送られてもきついぜ。
「もういい? めんどくさいから送っちゃうね」
「ちょま、うわあああああ」
突然、床に丸い穴が開いて俺は真っ逆さまに落下。いつまでも落下する感覚と共に俺は意識を失った
体にチクチクと何かか刺さる感覚がする。その刺激で俺は目を覚ました。周りを見渡すと、木々に覆われた深い森だった。
日本の森とは違う。映画で見た外国の森のイメージに近かった。木々に光を遮られ、薄暗い森は不気味に見える。
ぼーっとする頭を左右に振り、なんとか意識を覚醒させて気が付いた。
俺は全裸だった。
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