ウサギさんは今日も不機嫌

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5.初めてのお泊り⑤

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さっき誉は、自分のことをウサギさんだと言った。そして今好きな人は、白くてウサギみたいな子だと言った。

それってオレのこと?
そう自惚れる気持ちと、そんな筈があるわけないという自虐が、カイの胸の中で交互にせめぎ合う。

「誉、さ」
「ん~?」

結局カイの中ではそんな筈がないという方向に気持ちは固まったのだが、その最後の後押しが欲しくてカイは勇気を出して尋ねてみる。

「一応聞くけどさ。
誉は、その、男なんて好きじゃないよな。
だって彼女、いたんだもんな」
「うーん、あんまりこだわりないかなあ」
それなのに誉は、アッサリそう返してくる。
カイは思わず脱力してしまう。

「なんだよ、それ…」
「そのままの意味だけど。
別に男性でも、女性でも、どっちでもいいよ」
「そ、そう言ってるだけで、本当は男となんか付き合ったことないんだよな?」

最後の一押しどころか、反対の可能性が高まってしまったことに焦ってカイは続ける。
この口は本当に余計なことばかりを言うと後悔したところで、誉はまた平然とした様子で教えてくれた。

「勿論、男性とも付き合ったことはあるよ。
そもそも、初めての恋人もそうだったし。
まあ確かに最近の相手は女性が続いてるけどね」
「!」

そしてその次の瞬間、誉が泡立てたボディソープでカイの背中をゆっくり撫でる。
カイは背筋がひゅんと伸ばし慌てて逃げようとしたのだが、誉は巧妙に脇から手を滑り込ませてそれを抑え込んだ。

「ちょ……、体は自分で洗うよ」
「駄目、カイは肌が弱い癖に雑そうだから」
「そんなこと言ったって…」
誉の指が腹のあたりを這っているのがくすぐったいし、そういえばさっきの"初めての恋人"の話が気になるし、そもそも誉に体を洗われているという事実自体も恥ずかしくてたまらないし。
一度に沢山のことが起きすぎてアタフタしているカイを見て、誉は目を細めた。

そしてその耳元で囁く。
「聞きたい?俺の初めての彼氏の話」
「それは……」
そうやってカイが話題に気を取られている隙をついて、誉は手を下半身に滑り込ませる。
大事なところをゆっくり撫でられて、カイは一歩引いた。
しかしそれは、背中を誉の体に強く押し付けることになる。カイはダイレクトに誉を背中で感じたことに驚いて今度は前のめりになった。

「狭いんだから、暴れないの」
「そこは流石に自分で、さわんな…、て!」
「ほら、動くと力加減間違えちゃうよ」
「…ッ!」
すると誉はそこを意地悪にぎゅっと握る。
本能的に怖くて、カイは腹の下がひゅん冷えるのを感じ涙声で誉に訴えた。

「誉、それ、いやだ……」
「いい子にしてたらすぐ終わるよ」

誉はふるふるとウサギのように震え始めたカイを優しく後ろから抱き直し、可愛らしいピンク色の性器を撫でてやる。
カイはその手が上下するたびに、下腹に力が入ってしまうのを自覚した。
甘く痺れるような刺激にカイの思考が止まる。
さっきからカイ心臓は高鳴り、頰と耳が熱くてたまらない。

「やだ、誉、やだあ」
とうとう誉の手首を掴んでいたカイの手から力が抜ける。そして頭がふわふわし始めた、そのタイミングで、
「はい、おしまい。よく頑張りました」
と、誉は突然そこから手を離した。
「ん……」
「カイ?どうしたの、大丈夫?」
誉は余韻でぼんやりしているカイにわざとそう問う。するとカイはハッとして、なんでもないと小さな声で返してきた。
そしてそこがしっかり勃ってしまったことにすぐに気がついて、恥ずかしそうにタオルで隠そうとした。誉はその仕草が可愛くてたまらない。

まだ体も心も真っ白なカイだ。
そしてそれが少しずつ自分の思うように色付いていく様は、誉のカイに向けた欲を強烈に満たす。



結局、煙に巻かれてしまった。
さっきの好きな人の話も、初めての恋人の話も。
またいつもの通り、からかわれただけだったのだろうか。

一足先に洗い終えたカイは、そんなことを思いながら先にバスタブに入って誉を待っていた。
しかし誉がバスタブに足を入れようとしているのを見て、慌てて首を横にふる。

「え、むり」
「大丈夫、大丈夫」

誉はそう言うが、狭すぎてそんな余裕があるようには思えない。

「カイ小さいし」
「一言余計!いいよ、オレ、出る」
「それは駄目、絶対カイと一緒に入る」
「ええ……」

頑なに誉が足を入れようとしてくるので、仕方なくカイは体をできるだけ端に寄った。
それでも大きな誉の体が入れるとは到底思えない。構わず誉は両足をバスタブに入れた。
そして次に、いきなりカイを抱き上げたのだ。

「わっ、こら、あぶなっ」
浴室内に、大きな水音が響く。

「ちょっ」
「よいしょ」

急なことに焦るカイに対し、誉は冷静だ。
素早く態勢を整えて腰を下ろし、カイを後ろから抱く形で巧妙にバスタブの中に二人の身体を収めることに成功する。

「ほら、大丈夫だったでしょ」
「大丈夫じゃないし」

いや、確かにバスタブに入れたこと自体は"大丈夫"だが、カイの背中と言うか尻のあたりは全然"大丈夫"じゃない。

なんか、当たってんだけど!
カイはそれが何なのかすぐに察して一人で大慌てだ。

「あー、お風呂気持ちいいねえ、カイ」

 しかし当の誉は全然気にする様子もなく、カイの頭に顎を乗せてぬくぬくと風呂を楽しみ始める。


一方、カイは尻の下にある誉の雄が気になって仕方がない。居心地が悪くてモゾモゾと動く。

なんか、固くなってきた……?

しかしそうすればするほど、尻に当たるそれがどんどん存在感を増してきて、余計に気になって仕方ない。

「君ねえ」
そうしていると、誉が呆れた様に言った。
「誘ってるの?」
「え?何が?」
「さっきからモゾモゾお尻動かしてさ」
「ええと、なんか、ほら。
こう、当たってんのが気になって、その」
しどろもどろになりながら答えると、頭上から深いため息が聞こえた。
誉は濡れた髪をかき上げて、改めてカイを後ろから抱き直す。

「そりゃ、俺だって刺激されれば勃つよ」
「へ?」
「さっきから君が柔らかいお尻で擦ってくるんだもん。不可抗力だよね」
「こ、擦ってねえし!!!
もう、バカ!誉のへんたい!出る!」
「イテテ、急に暴れない、ダメ、ダーメ。
そう言う君だって、さっきから勃ちっぱなしなんだけど、気づいてないの?」
誉はそう言うと、ペニスに触れる。
「えっ?あ、ちょっ、握…っ」
「ほら、ここは本体よりよっぽど素直だ。
こうするとすぐ固くなる」
「ん、やだ、やめ…」
すると今度は、さっき洗ってもらった時のように優しく撫でられる。カイは途端にずくんとした甘い刺激にびっくりして腰を上げ、直ぐに水音を立てて誉の上に落ちた。

「あ、あ、やだ、誉、いやだ」
「駄目、悪い子なウサギさんに、お仕置き」
「……ッ!」

今度は輪にした親指と人差指で先端を集中して擦られた。カイは声も出ない。
力が抜けた体を、誉の太い腕が支える。

「やぁ」
さっきからずっと腰がビクビク震えている。
動くたびに固くて大きい誉のペニスが尻の割れ目を撫でる。そうすると今度はお腹の下が疼いて、カイはもうどうしたらいいか分からない。

思わず、
「ひぁん」
と、出た声は自分でも驚く程はしたなく、カイは反射的に下唇を噛みしめた。
「コラコラ」
それを見た誉はカイの唇を割り、中に人差し指を挿し込んでそれを阻止する。
「全く、本当に悪い子だ。怪我をするよ」
その指先でカイの舌をなぞりながら、誉は耳元で低く囁やく。飲み込みきれなくなった唾液がカイの顎を伝った。

カイは苦しげにふうふうと息を吐きながら、イヤイヤと首を横に振る。
それなのに誉は止めてはくれず、ペニスを擦っていた手を今度は睾丸の方に伸ばしてやわやわと揉み始めた。
さっきとは異なる新しい刺激に、カイは背中を曲げてくの字のようになって耐える。

「うーん、思った通り溜ってるねえ。
ちゃんと処理してる?」
「ン゙、ンンン!」
「あ、そうか、喋れないね」

そこでようやく誉は一切の刺激を止め、カイの口を開放してくれた。
カイはぷはっと息を吐いた後、咽せて咳き込む。

「おまっ、も…あ、ンン!」
ようやく呼吸が落ち着いて、悪態をつこうとした瞬間、また誉はカイの睾丸とペニスを一気に攻め始めた。そして改めて問うのだ。

「カイくん。これ、ちゃんと処理してますか?」
「処理、て、なに……?」
「おちんちんから、ちゃんと精……白いの出してる?」
そう言いながらも、誉の指先は容赦なくぬるぬるとカイのペニスの先端を滑る。カイは誉の腕にしがみついて、その刺激に耐えながらやっと答えた。

「ひぁ、あ、出してる、出してるよ」
「本当?とてもそうとは思えないけど」
「本当だよ。いつもかあさん、が」

その瞬間、ピタッと誉の手が止まった。 

「ちょっと待って、今、何て?」
「え?ちゃんと、出してるって…」
「その後」
「母さんが…」
「続けて」
「えっ」
明らかに今までから態度が急変した誉にカイは萎縮して、素直に答えてしまう

「母さんが、いつも、白いの出してくれる」

その瞬間、カイは頭の上から物凄い怒気を感じた。そして誉の沈黙にも耐えられず、聞かれてもいないのに更に正直に喋ってしまう。

「ええと、白いのは膿みたいなものだから、出さないと腐るんだって。
だから処理しないといけないんだけど、それは医療行為だから素人はしちゃいけなくて……。
ほら、母さんは元々ナースだから、その、それが出来て………」

しかしそれは余計に誉の怒りを煽ったようだ。
自分を抱く彼の腕は僅かにだが震え、力が込められて隆起した筋がピクピクと動いている。

誉は基本的に温厚だ。
カイがいくらわがままを言ったっていつも優しく聞いてくれる。
そんな誉をこんなに怒らせてしまうなんて、もしかして自分は余程まずいことを言ってしまったのだろうか。

カイが不安でたまらなくて泣きそうになった頃、頭上から深いため息が上から聞こえた。
それと同時に、改めて誉の大きな腕でぎゅうと強く抱きしめられる。
「カイ」

ようやく誉が発してくれたその声は、意外にも穏やかだった。

「お母さんがそう言ったの?」
「……うん」
「そっか」

カイの返事の後、誉はまた少し黙った。
今度は先程までの怒りは感じられないものの、やはりいつもとは様子が違う。

カイはどうしたら良いかわからず、不安な気持ちを募らせながらただ誉のなすがままにされていた。
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