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1章 冒険の幕開け

1話 始まり

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「……ん」

黒崎 正義はゆっくりと目を開ける
するとそこにはさっきの洞窟の天井とは違い
どこかの家の天井であった
ゆっくり体を起こしここはどこなのか確認をした

家の部屋といえば広すぎるこの部屋には
たくさんの家具がならべられている
その中には剣や装備の黒崎 正義がいた世界ではありえないものもたくさんあった
それを見て黒崎 正義は改めて異世界に来たことを確認できた

「異世界に来ちまった……」

一人そう呟く黒崎 正義
するとドアの開く音が聞こえた
入って来たのは金髪ロングの美女だった

「目が覚めた?大丈夫?」

美女に話しかけられすこし緊張する黒髪 正義は
前の世界では女子にすら話しかけられない残念な男だった

「え…あ、大丈夫です。助けてくれてありがとうございます!」

黒崎 正義は思わず敬語になる

(ヤベー!間近で見るとめっちゃ可愛い!いや、可愛いというよりこれはもう綺麗だな!)

美女は無事を確認すると

「あなた名前は?」

「あ、俺はクロサキ セイギ、高校2年だ」

「珍しい名前ね……高校というものはよくわからないけど…それでなんで冒険者でもないのにダンジョンにいたの?それもかなり上の階層にいたけど」

ダンジョンという言葉に驚いた黒崎 正義
異世界には定番のものだ
この世界にはギルドというものが存在してそのギルドでダンジョン、アクリエルという建物に潜り最上階にいる最後の敵を倒すと英雄の称号をもらえるらしい
違うギルド同士でパーティを組んでいる者もいるという
ギルドとパーティの違いは
ギルドというものはいわば家族、その団体で生活していくものだパーティというものはクエストを終えると解散してまたクエストをするときに集まるという一時的集まる団体だ

「冒険者…ギルド…パーティ…ますます異世界っぽくなって来たー!」

突然叫びだした黒崎 正義にびっくりした美女は

「あ、そうだ私の名前まだ言ってなかった
私はクレア・アイン」

「あなたはどこから来たの?あまり見ない格好だし」

正義はこの質問をどう答えようか迷った
日本と言ってもわからないしかしごまかすこともできない

「極東の国から来たんだけど」

極東の国とにかくそう答えておけばいいと思った
正義だったが思わぬ言葉が返ってくる

「ここより東の国はないけど……」

しまった!と思う正義はなんとか誤魔化そうと
質問する

「ッ!それより!冒険者ってどうやってなるんだ?」

冒険者になろうと思った正義はクレアに冒険者はどうなるかを聞くと

「冒険者になるにはギルドに入らないとなれない」

どうやら冒険者になるにはギルドに入り冒険者カードを申請してもらわないとなれないらしい
それを知った正義はすぐさま聞いた

「クレアはギルドに入ってるんだろ?」

「うん、そうだけど」

「じゃあさ!クレアのギルドに入れてくれないかな?」

クレアは残念そうな顔をして

「ごめんなさい…私のギルドは人がいっぱいだから入れないの」

どうやら一つのギルドで10人くらいいるらしいが
クレアのギルドは20人くらいいるらしい

(どんだけでかい規模のギルドなんだよ…)

「ごめんなさい…」

クレアの申し訳なさそうな顔を見た正義は

「いや!いいよ!救ってくれただけでもありがたいことだし!後は俺が自分でなんとかする!ありがとうな!またどこかで会おうぜ!」

最後に決めポーズを決めて
カッコをつけた礼を
クレアに言い家をでた正義は
この街を見渡す中世ヨーロッパ風の街並みが広がりドラ○エに出て来そうな街だ
街の奥に見える高くそびえ立つ建物アクリエル

(あれが…アクリエル!ヤバイ!興奮して来たー)

「おぉ!あれはエルフか!あそこには半獣人もいる!」

ゲームでした見たことのない物を見た正義の興奮度はさらに増す
どこか入れてくれるギルドを探すために正義は
歩き始める
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