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7月と鳥の心臓
7月と鳥の心臓 6
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見れば、彼は芯棒を手に取り、その表面に巻かれた布を指でなぞっている。
「ふつう芯棒には棕櫚縄を巻いて使うものだが……こんな素材の布を巻いても粘土がうまく付かないはずだ。だからひび割れができてしまったんだろうが……」
彼の手元を覗き込むと、なるほど、木片に巻かれた布には粘土が引っかかるような起伏がない。
「……その芯棒、わたしにもよく見せてもらえませんか? お願いします……!」
そうしてヴェルナーさんから手渡された芯棒を、わたしは両手で回しながら観察する。
指の太さほどの幅の布が、長方形の木片の側面に隙間なく幾重にも巻かれている。見た感じ普通の布のようだが、どうしてこんなものを使ったんだろう。
顔を近づけると、布からゴムのような独特の臭いがした。この臭い、どこかで……。
その臭いの正体に気付いて、わたしははっと顔を上げる。
「もしかして、この芯棒に巻かれている布って、ゴム引き布じゃありませんか? ほら、レインコートなんかに使われてる……」
「……なぜ、そんなものを?」
「たぶん、防水のためです。芯棒を粘土による湿気から守るために、防水性のあるゴム引き布を何重にも巻いたんです。でも、木片を守りたかったなら全体を布で覆うはずなのに、側面だけに布が巻かれて、上下の面は木がむき出しになっています。だから、保護したいのは木片とゴム引き布の間……もしかしたらそこに何かがあるんじゃないでしょうか? あの、ナイフを貸してもらえませんか? この布を切ってみたいんです」
「それなら俺がやろう」
ヴェルナーさんは芯棒を取り上げると、布の結び目にナイフを差し入れて力をこめる。
ぶつりと切れた箇所から手際よく巻き取っていくと、やがて布の下から白いものが現れた。
細長く折りたたまれた紙だ。それが木片に巻きつけられていたのだ。
慎重にその紙を広げてゆくと、中に何か書かれているのがわかった。
「これって、似顔絵……?」
わたしは思わず声を上げる。
そこには髪の長い男性の顔が描かれていた。隅にはエミールとサインが入っている。
「これ、ヴェルナーさんの顔です」
決して上手とは言えないが、モデルの特徴をよく捉えた、どこかあたたかみを感じる絵だった。
それをじっと見つめながらヴェルナーさんが呟く。
「……自分の顔さえわからない俺のために、エミールが描いてくれたんだな」
その瞳に、ふわりと柔らかいものが広がってゆくような気がした。
わたしには想像もつかないが、自分の顔が認識できないというのは、きっととても辛い事なんだろう。ヴェルナーさんが自分の顔を知るには、誰かに肖像画や似顔絵を描いてもらうしかない。けれど、彼にはそれができなかった。自身が肖像画家であり続けるために、人の顔がわからないという事実を隠さなければならなかったから。
それを知っていたエミールさんだけが、ヴェルナーさんの事を想い、この似顔絵を描いたのだ。
「……自分で確かめる事はできないが、きっとこの似顔絵は俺に似ているんだろう」
わたしは頷く。
「ええ、とてもよく似てます」
似顔絵の中の彼は、わたしが見た事のない優しそうな笑顔を浮かべていた。エミールさんと一緒の時にはこんな顔をしていたんだろうか。
ヴェルナーさんは自分の事を「愛想がない」なんて言っていたけれど、これを見ると、そんなのは何かの間違いなのではと思えてくる。
「だが――」
ヴェルナーさんはふと顔を上げる。
「どうして彼は、この絵をわざわざこんなところに隠したのか……」
「それは……」
わたしは少し考えてから答える。
「きっと、恥ずかしかったからだと思います」
「……恥ずかしい?」
「だって、肖像画家に本人の似顔絵を贈るなんて、すごく勇気がいる事ですよ。たとえば、一流の料理人に対して手料理を振舞うようなものだと思うんです。専門家には素人の未熟な部分が全部わかってしまうでしょう? だから恥ずかしくて直接渡せなかったんじゃないんでしょうか。わたしだって、ヴェルナーさんの前でデッサンするのは、とっても緊張します」
「……俺は、そんな大層な人間じゃないのに」
「そんな事ありません!」
わたしは反射的に言い返す。
「確かに知り合って間もないわたしなんかが言っても説得力ありませんけど……でも、少なくともエミールさんにとってはそんな事なかったはずです。この似顔絵がなによりの証拠じゃないですか」
ヴェルナーさんは目を瞬かせると、わたしから似顔絵に目を移す。
暫くの沈黙の後、似顔絵から目を上げたヴェルナーさんは
「……そうだな。きみの言う通りなのかもしれない。ありがとう、ユーリ。俺ひとりではきっとこれを見つける事はできなかっただろう。きみがいてくれてよかった」
そう言って笑みを見せた。似顔絵には及ばないが、それでも優しさを含んでいるとわかる微かな笑顔を。
「ただいまー」
寮の寝室のドアを開けると、先に帰っていたクルトが怪訝そうな顔をこちらに向ける。
「なんだ。お前だけか」
「どういう意味ですか?」
「いや、てっきり猫でも一緒に入ってきたのかと……鈴の音がしたから」
「ああ」
この学校ではネズミ駆除のために何匹かの猫が飼育されていて、みんな鈴の付いた首輪をしている。クルトはその事を言っているのだ。
わたしがマフラーの端を持ち上げると、銀色の鈴が揺れて涼しげな音がする。
「この鈴、ヴェルナーさんから貰ったんです。音でわたしだって事がわかるように」
「なるほどな……それで、どんな絵を描いたんだ? 見せてくれよ」
クルトはわたしの手にしている筒状に巻いた紙に目を向ける。
「あんな素晴らしい画家に教えてもらったんだ。さぞかしいい絵が描けたんだろうな」
「え、ちょっと、そうやって期待値を上げるのはやめてください」
言いながら、デッサンの描かれた紙をおずおずと広げてみせると、クルトはそれをつかの間難しい顔で眺める。
「……いびつなボールに棒が刺さっている」
「それは林檎です」
「え……?」
そのままクルトが絶句してしまったので、慌てて説明する。
「こ、これは仕方がなくて……今日はあんまりデッサンする時間がなかったんですよ」
ヴェルナーさんのアトリエに、エミールさんの作りかけの粘土像があった事、その中から彼の描いた似顔絵が出てきた事などを話す。
「そんな事があったのか。それで、ヴェルナーさんの様子はどうだったんだ?」
「うーん……似顔絵を見てからは、朝よりも少し元気になったように見えました。ちょっとだけど笑ってくれたし。それに、また絵を教えてくれるって約束したんですよ」
あの似顔絵が、少しでもヴェルナーさんの慰めになればいいんだけれど……。
「ふうん、それならいい兆候なのかもしれないな……それにしてもお前、ヴェルナーさんに絵を習ったりして、将来画家にでもなるつもりなのか?」
「そ、そういうわけじゃないですけど……」
「たまに落書きする程度でなれるようなものだとは思えないけどな」
「わかってますよ……」
そもそもヴェルナーさんが、どういうつもりでわたしに絵を教えてくれる気になったのかはわからない。些細な気まぐれかもしれない。けれど、それでも構わない。少なくともわたしがそうやって絵を習っている間は、彼が芸術から離れる事はないのでは……と思ったのだ。手紙を書いたのだって、それが目的だったのだから。
そんな理由で絵を習うなんて不純だろうか? 芸術に対する冒涜だって、誰かに怒られるだろうか?
「でも、その割にはお前って、意外と美術関係の事に詳しいな」
「それは……孤児院にいた頃、わたしのいわゆる『兄』のひとりが画家を目指していたので、その影響だと思います。でも、全部聞きかじりなので、そんなに深い知識は無くて……」
「だから絵も下手なのか」
「その発言は余計です!」
わたしは自分の描いたデッサンに目を落とす。次回もこの続きを描けたら一番いいのだが、モチーフにしていた林檎が傷んでしまいそうだったので、これで完成とせざるを得なかったのだ。
でも、それを差し引いてもそんなに下手なんだろうか……。
真剣に、林檎の角を探してみようかな。
(7月と鳥の心臓 完)
「ふつう芯棒には棕櫚縄を巻いて使うものだが……こんな素材の布を巻いても粘土がうまく付かないはずだ。だからひび割れができてしまったんだろうが……」
彼の手元を覗き込むと、なるほど、木片に巻かれた布には粘土が引っかかるような起伏がない。
「……その芯棒、わたしにもよく見せてもらえませんか? お願いします……!」
そうしてヴェルナーさんから手渡された芯棒を、わたしは両手で回しながら観察する。
指の太さほどの幅の布が、長方形の木片の側面に隙間なく幾重にも巻かれている。見た感じ普通の布のようだが、どうしてこんなものを使ったんだろう。
顔を近づけると、布からゴムのような独特の臭いがした。この臭い、どこかで……。
その臭いの正体に気付いて、わたしははっと顔を上げる。
「もしかして、この芯棒に巻かれている布って、ゴム引き布じゃありませんか? ほら、レインコートなんかに使われてる……」
「……なぜ、そんなものを?」
「たぶん、防水のためです。芯棒を粘土による湿気から守るために、防水性のあるゴム引き布を何重にも巻いたんです。でも、木片を守りたかったなら全体を布で覆うはずなのに、側面だけに布が巻かれて、上下の面は木がむき出しになっています。だから、保護したいのは木片とゴム引き布の間……もしかしたらそこに何かがあるんじゃないでしょうか? あの、ナイフを貸してもらえませんか? この布を切ってみたいんです」
「それなら俺がやろう」
ヴェルナーさんは芯棒を取り上げると、布の結び目にナイフを差し入れて力をこめる。
ぶつりと切れた箇所から手際よく巻き取っていくと、やがて布の下から白いものが現れた。
細長く折りたたまれた紙だ。それが木片に巻きつけられていたのだ。
慎重にその紙を広げてゆくと、中に何か書かれているのがわかった。
「これって、似顔絵……?」
わたしは思わず声を上げる。
そこには髪の長い男性の顔が描かれていた。隅にはエミールとサインが入っている。
「これ、ヴェルナーさんの顔です」
決して上手とは言えないが、モデルの特徴をよく捉えた、どこかあたたかみを感じる絵だった。
それをじっと見つめながらヴェルナーさんが呟く。
「……自分の顔さえわからない俺のために、エミールが描いてくれたんだな」
その瞳に、ふわりと柔らかいものが広がってゆくような気がした。
わたしには想像もつかないが、自分の顔が認識できないというのは、きっととても辛い事なんだろう。ヴェルナーさんが自分の顔を知るには、誰かに肖像画や似顔絵を描いてもらうしかない。けれど、彼にはそれができなかった。自身が肖像画家であり続けるために、人の顔がわからないという事実を隠さなければならなかったから。
それを知っていたエミールさんだけが、ヴェルナーさんの事を想い、この似顔絵を描いたのだ。
「……自分で確かめる事はできないが、きっとこの似顔絵は俺に似ているんだろう」
わたしは頷く。
「ええ、とてもよく似てます」
似顔絵の中の彼は、わたしが見た事のない優しそうな笑顔を浮かべていた。エミールさんと一緒の時にはこんな顔をしていたんだろうか。
ヴェルナーさんは自分の事を「愛想がない」なんて言っていたけれど、これを見ると、そんなのは何かの間違いなのではと思えてくる。
「だが――」
ヴェルナーさんはふと顔を上げる。
「どうして彼は、この絵をわざわざこんなところに隠したのか……」
「それは……」
わたしは少し考えてから答える。
「きっと、恥ずかしかったからだと思います」
「……恥ずかしい?」
「だって、肖像画家に本人の似顔絵を贈るなんて、すごく勇気がいる事ですよ。たとえば、一流の料理人に対して手料理を振舞うようなものだと思うんです。専門家には素人の未熟な部分が全部わかってしまうでしょう? だから恥ずかしくて直接渡せなかったんじゃないんでしょうか。わたしだって、ヴェルナーさんの前でデッサンするのは、とっても緊張します」
「……俺は、そんな大層な人間じゃないのに」
「そんな事ありません!」
わたしは反射的に言い返す。
「確かに知り合って間もないわたしなんかが言っても説得力ありませんけど……でも、少なくともエミールさんにとってはそんな事なかったはずです。この似顔絵がなによりの証拠じゃないですか」
ヴェルナーさんは目を瞬かせると、わたしから似顔絵に目を移す。
暫くの沈黙の後、似顔絵から目を上げたヴェルナーさんは
「……そうだな。きみの言う通りなのかもしれない。ありがとう、ユーリ。俺ひとりではきっとこれを見つける事はできなかっただろう。きみがいてくれてよかった」
そう言って笑みを見せた。似顔絵には及ばないが、それでも優しさを含んでいるとわかる微かな笑顔を。
「ただいまー」
寮の寝室のドアを開けると、先に帰っていたクルトが怪訝そうな顔をこちらに向ける。
「なんだ。お前だけか」
「どういう意味ですか?」
「いや、てっきり猫でも一緒に入ってきたのかと……鈴の音がしたから」
「ああ」
この学校ではネズミ駆除のために何匹かの猫が飼育されていて、みんな鈴の付いた首輪をしている。クルトはその事を言っているのだ。
わたしがマフラーの端を持ち上げると、銀色の鈴が揺れて涼しげな音がする。
「この鈴、ヴェルナーさんから貰ったんです。音でわたしだって事がわかるように」
「なるほどな……それで、どんな絵を描いたんだ? 見せてくれよ」
クルトはわたしの手にしている筒状に巻いた紙に目を向ける。
「あんな素晴らしい画家に教えてもらったんだ。さぞかしいい絵が描けたんだろうな」
「え、ちょっと、そうやって期待値を上げるのはやめてください」
言いながら、デッサンの描かれた紙をおずおずと広げてみせると、クルトはそれをつかの間難しい顔で眺める。
「……いびつなボールに棒が刺さっている」
「それは林檎です」
「え……?」
そのままクルトが絶句してしまったので、慌てて説明する。
「こ、これは仕方がなくて……今日はあんまりデッサンする時間がなかったんですよ」
ヴェルナーさんのアトリエに、エミールさんの作りかけの粘土像があった事、その中から彼の描いた似顔絵が出てきた事などを話す。
「そんな事があったのか。それで、ヴェルナーさんの様子はどうだったんだ?」
「うーん……似顔絵を見てからは、朝よりも少し元気になったように見えました。ちょっとだけど笑ってくれたし。それに、また絵を教えてくれるって約束したんですよ」
あの似顔絵が、少しでもヴェルナーさんの慰めになればいいんだけれど……。
「ふうん、それならいい兆候なのかもしれないな……それにしてもお前、ヴェルナーさんに絵を習ったりして、将来画家にでもなるつもりなのか?」
「そ、そういうわけじゃないですけど……」
「たまに落書きする程度でなれるようなものだとは思えないけどな」
「わかってますよ……」
そもそもヴェルナーさんが、どういうつもりでわたしに絵を教えてくれる気になったのかはわからない。些細な気まぐれかもしれない。けれど、それでも構わない。少なくともわたしがそうやって絵を習っている間は、彼が芸術から離れる事はないのでは……と思ったのだ。手紙を書いたのだって、それが目的だったのだから。
そんな理由で絵を習うなんて不純だろうか? 芸術に対する冒涜だって、誰かに怒られるだろうか?
「でも、その割にはお前って、意外と美術関係の事に詳しいな」
「それは……孤児院にいた頃、わたしのいわゆる『兄』のひとりが画家を目指していたので、その影響だと思います。でも、全部聞きかじりなので、そんなに深い知識は無くて……」
「だから絵も下手なのか」
「その発言は余計です!」
わたしは自分の描いたデッサンに目を落とす。次回もこの続きを描けたら一番いいのだが、モチーフにしていた林檎が傷んでしまいそうだったので、これで完成とせざるを得なかったのだ。
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