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第1話 どうも!
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抽選、という言葉にはもう少し夢があっていいと思う。
宝くじとか、旅行券とか、せめて家電とか。間違っても「獣人適応共同生活プログラム担当役」なんて札が入っているべきじゃない。
役所から届いた封筒を開けた瞬間、俺――アレンは、椅子に深く沈み込んだ。
『最近、獣人族が人間社会と関わるようになり、同じ街で働き、暮らすケースが増えています。しかし文化や習慣の差により適応が難しい未成年個体も存在するため――』
そこまで読んで、ため息が出る。
要するに支援だ。街としても放っておけない。だから「一般家庭に預けて、一定期間の共同生活で社会適応を促す」……
それがこのプログラム。しかも担当役は「抽選で選ばれる」。公平という名の地獄である。
ただ、説明会の職員はやたら朗らかだった。
「アレンさん、心配いりませんよ。監督と言っても、難しいことはありません。危険なことをしないよう見守って、生活の基本を少し教えるだけ。期間も二十日。最終的には三日間の一人生活で判定します」
二十日。短いようで長い。長いようで短い。どっちにしろ俺の人生に予定されていなかった二十日だ。
とはいえ、こういうのは最初が肝心だ。泣きわめく子が来たらどうする。暴れる子だったら? 言葉が通じない? 最悪の想像をしながら、玄関で待つ。
昼下がり。ノックの音が二回。
ドアを開けた瞬間、思わず息をのむ。
そこに立っていたのは、茶色い髪に、ふわっとした尻尾。頭には小さな三角の耳。――可愛い。いや、そんな感想で済ませていいのか分からないけど、まず「可愛い」が先に出た。
ミルルは胸の前で手を揃え、ぴしっと背筋を伸ばして一礼した。
「どうも! ミルルです!」
声も明るい。目もまっすぐ。礼儀正しい。俺の中で、さっきまで渦巻いていた不安が、砂糖菓子みたいに溶けていく。
(い、いける……! 普通に挨拶できるタイプだ!)
そして、内心の別の声が叫ぶ。
(か、かわええぇ……!)
やばい。俺、今すごい顔してないか。口角が勝手に上がってしまう。これは危険だ。可愛いは油断を連れてくる。
「えっと、今日はよろしく。アレンだ。荷物、持つよ」
「だいじょぶ! ミルル、力ある!」
そう言って、ミルルは自分のバッグを肩にかけたまま、玄関の敷居に立つ。俺はスリッパを出そうと腰を落とした。
――その瞬間だった。
ミルルの鼻が、ひくひくと動いた。
小さく首を左右に振るようにして、空気を吸い込む。獣人族の嗅覚。そういえばそうだ。説明会でも「匂いに敏感な子もいます」と言っていたっけ。
「……?」
ミルルの視線が、俺の肩越しに家の奥へ向く。次いで、足先がそちらへ向きを変えた。
嫌な予感が、肩のあたりに冷たい指を這わせた。
ミルルが、床をクンクンと嗅ぎ始めたのだ。
玄関で。靴を履いたまま。しかも、迷いがない。
「ミ、ミルル? まず靴、脱――」
言い終える前に、ミルルはスッと腰を落として、次の瞬間、矢のように走り出した。
「ちょ、待て! 家の中――!」
俺の声を置き去りにして、ミルルは一直線に突進する。走る方向が悪い。いや、走ること自体が悪い。しかも狙いが定まっている。冷蔵庫だ。
「いい匂いした!!」
叫んだかと思うと、次の瞬間――
ドンッ。
鈍い衝撃音。
ミルルの体が冷蔵庫にぶつかり、反動で扉が半開きになった。彼女が抱えていたバッグが弾け、紙袋から食材が飛び散る。役所でもらった書類まで宙を舞い、ひらひらと床へ落ちた。
卵が転がり、野菜が跳ね、買い置きのパンがふわりと舞って、俺の足元に着地する。
さらに悪いことに、ミルル自身も転倒した。だが、痛がるより先に、彼女は冷蔵庫へ両手を伸ばした。
「ちょっと待って! 開けるな!」
「だめ? でも匂い! すごい匂い!」
俺は慌てて駆け寄り、ミルルの手首をそっと押さえた。手は温かい。尻尾は興奮して左右にぶんぶん揺れている。
……可愛い。いや、今それどころじゃない。
床を見ると、靴のまま走った足跡が、見事に廊下へ延びていた。しかも、散らかった食材と書類の上を、彼女の尻尾が無邪気に掃いている。掃除ではない。被害拡大である。
(希望、砕け散るの早すぎないか? 五秒も持ってないぞ……)
頭の中で、さっきの「いける」が音を立てて崩壊する。
「ミルル、落ち着こう。まず、靴を脱ぐ。ここは家の中だから」
俺はできるだけ穏やかに言った。説教口調にしたら終わる。二十日間を考えたら、ここで喧嘩するのは得策じゃない。
ミルルはぱちぱちと目を瞬かせた。
「くつ? なんで?」
「床が汚れる。あと、転ぶ。今みたいに」
「……転んだ」
そこだけは納得したらしい。耳がぴくっと動く。俺は玄関に戻り、靴を脱いで見せた。靴下のまま廊下に足を置く。
「こう。家に入ったら、靴はここに置く」
「ここ……」
ミルルは真似をしようとして、片足を上げた。尻尾がバランスを取ろうと揺れる。ふらっとして、また転びそうになる。
「ゆっくりでいい。急がなくていい」
俺が手を差し出すと、ミルルは一瞬だけ戸惑い、次に、当たり前のように俺の手を掴んだ。小さな手。意外と力がある。
靴を脱ぐ。片方。もう片方。床に置く。成功。
「できた!」
「できたな」
俺は思わず笑ってしまった。くそ、可愛い。危険だ。
散らかった床を見て、現実に引き戻される。
役所の書類が目に入った。表紙には大きくこう書かれている。
『獣人適応共同生活プログラム 実施要項』
俺は拾い上げ、ざっと目を通す。二十日間の共同生活。最終試験は三日間の一人生活。判定基準は、衛生・社会適応・自立――の三項目。
そして小さく、太字で追記がある。
『初回面談:担当職員が翌日訪問します』
俺は床に散らばる卵を見た。次に、冷蔵庫に張り付いているミルルを見た。最後に、書類を見た。
二十日。最終試験。三日間一人生活。翌日面談。
喉の奥から、笑いとも泣きともつかない息が漏れる。
「……ミルル」
「なに?」
ミルルは振り向いて、にこっとした。さっきの「どうも!」と同じ笑顔だ。希望を砕いた張本人が、無邪気に。
俺は腹を括るしかない。まずは今日。今日を片付けて、明日を迎える。それができなきゃ二十日なんて語る資格もない。
「まず、床を……片付けよう。あと、冷蔵庫は許可してから」
「きょか?」
「そう。俺がいいって言ったら」
「わかった! ミルル、がんばる!」
ミルルは元気よく返事をし、……そして卵の上に手を置きかけた。割れる。割れるからやめろ。
「待て! そこは触るな!」
「えっ」
俺の声が少し裏返った。
――明日、担当職員が来る。
初回面談で、いったい何を見られるんだろう。
俺は散らかった床を見渡しながら、心の中で呟いた。
(……二十日で一人暮らし? まず今日を生き延びるのが先だろ)
そして、冷蔵庫の前で尻尾を揺らすミルルが、また鼻をひくひくさせる。
「ねえ、アレン。さっきの匂い、まだする」
「……聞こえないふりをしたい」
「する!」
「はいはい。片付けが終わったら、ちょっとだけな」
「やった!」
希望は砕けた。だが、妙なことに――この騒々しさが、少しだけ嫌いじゃない気もした。ミルルはまだ、10歳だ。仕方ないのかもしれない……
宝くじとか、旅行券とか、せめて家電とか。間違っても「獣人適応共同生活プログラム担当役」なんて札が入っているべきじゃない。
役所から届いた封筒を開けた瞬間、俺――アレンは、椅子に深く沈み込んだ。
『最近、獣人族が人間社会と関わるようになり、同じ街で働き、暮らすケースが増えています。しかし文化や習慣の差により適応が難しい未成年個体も存在するため――』
そこまで読んで、ため息が出る。
要するに支援だ。街としても放っておけない。だから「一般家庭に預けて、一定期間の共同生活で社会適応を促す」……
それがこのプログラム。しかも担当役は「抽選で選ばれる」。公平という名の地獄である。
ただ、説明会の職員はやたら朗らかだった。
「アレンさん、心配いりませんよ。監督と言っても、難しいことはありません。危険なことをしないよう見守って、生活の基本を少し教えるだけ。期間も二十日。最終的には三日間の一人生活で判定します」
二十日。短いようで長い。長いようで短い。どっちにしろ俺の人生に予定されていなかった二十日だ。
とはいえ、こういうのは最初が肝心だ。泣きわめく子が来たらどうする。暴れる子だったら? 言葉が通じない? 最悪の想像をしながら、玄関で待つ。
昼下がり。ノックの音が二回。
ドアを開けた瞬間、思わず息をのむ。
そこに立っていたのは、茶色い髪に、ふわっとした尻尾。頭には小さな三角の耳。――可愛い。いや、そんな感想で済ませていいのか分からないけど、まず「可愛い」が先に出た。
ミルルは胸の前で手を揃え、ぴしっと背筋を伸ばして一礼した。
「どうも! ミルルです!」
声も明るい。目もまっすぐ。礼儀正しい。俺の中で、さっきまで渦巻いていた不安が、砂糖菓子みたいに溶けていく。
(い、いける……! 普通に挨拶できるタイプだ!)
そして、内心の別の声が叫ぶ。
(か、かわええぇ……!)
やばい。俺、今すごい顔してないか。口角が勝手に上がってしまう。これは危険だ。可愛いは油断を連れてくる。
「えっと、今日はよろしく。アレンだ。荷物、持つよ」
「だいじょぶ! ミルル、力ある!」
そう言って、ミルルは自分のバッグを肩にかけたまま、玄関の敷居に立つ。俺はスリッパを出そうと腰を落とした。
――その瞬間だった。
ミルルの鼻が、ひくひくと動いた。
小さく首を左右に振るようにして、空気を吸い込む。獣人族の嗅覚。そういえばそうだ。説明会でも「匂いに敏感な子もいます」と言っていたっけ。
「……?」
ミルルの視線が、俺の肩越しに家の奥へ向く。次いで、足先がそちらへ向きを変えた。
嫌な予感が、肩のあたりに冷たい指を這わせた。
ミルルが、床をクンクンと嗅ぎ始めたのだ。
玄関で。靴を履いたまま。しかも、迷いがない。
「ミ、ミルル? まず靴、脱――」
言い終える前に、ミルルはスッと腰を落として、次の瞬間、矢のように走り出した。
「ちょ、待て! 家の中――!」
俺の声を置き去りにして、ミルルは一直線に突進する。走る方向が悪い。いや、走ること自体が悪い。しかも狙いが定まっている。冷蔵庫だ。
「いい匂いした!!」
叫んだかと思うと、次の瞬間――
ドンッ。
鈍い衝撃音。
ミルルの体が冷蔵庫にぶつかり、反動で扉が半開きになった。彼女が抱えていたバッグが弾け、紙袋から食材が飛び散る。役所でもらった書類まで宙を舞い、ひらひらと床へ落ちた。
卵が転がり、野菜が跳ね、買い置きのパンがふわりと舞って、俺の足元に着地する。
さらに悪いことに、ミルル自身も転倒した。だが、痛がるより先に、彼女は冷蔵庫へ両手を伸ばした。
「ちょっと待って! 開けるな!」
「だめ? でも匂い! すごい匂い!」
俺は慌てて駆け寄り、ミルルの手首をそっと押さえた。手は温かい。尻尾は興奮して左右にぶんぶん揺れている。
……可愛い。いや、今それどころじゃない。
床を見ると、靴のまま走った足跡が、見事に廊下へ延びていた。しかも、散らかった食材と書類の上を、彼女の尻尾が無邪気に掃いている。掃除ではない。被害拡大である。
(希望、砕け散るの早すぎないか? 五秒も持ってないぞ……)
頭の中で、さっきの「いける」が音を立てて崩壊する。
「ミルル、落ち着こう。まず、靴を脱ぐ。ここは家の中だから」
俺はできるだけ穏やかに言った。説教口調にしたら終わる。二十日間を考えたら、ここで喧嘩するのは得策じゃない。
ミルルはぱちぱちと目を瞬かせた。
「くつ? なんで?」
「床が汚れる。あと、転ぶ。今みたいに」
「……転んだ」
そこだけは納得したらしい。耳がぴくっと動く。俺は玄関に戻り、靴を脱いで見せた。靴下のまま廊下に足を置く。
「こう。家に入ったら、靴はここに置く」
「ここ……」
ミルルは真似をしようとして、片足を上げた。尻尾がバランスを取ろうと揺れる。ふらっとして、また転びそうになる。
「ゆっくりでいい。急がなくていい」
俺が手を差し出すと、ミルルは一瞬だけ戸惑い、次に、当たり前のように俺の手を掴んだ。小さな手。意外と力がある。
靴を脱ぐ。片方。もう片方。床に置く。成功。
「できた!」
「できたな」
俺は思わず笑ってしまった。くそ、可愛い。危険だ。
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二十日。最終試験。三日間一人生活。翌日面談。
喉の奥から、笑いとも泣きともつかない息が漏れる。
「……ミルル」
「なに?」
ミルルは振り向いて、にこっとした。さっきの「どうも!」と同じ笑顔だ。希望を砕いた張本人が、無邪気に。
俺は腹を括るしかない。まずは今日。今日を片付けて、明日を迎える。それができなきゃ二十日なんて語る資格もない。
「まず、床を……片付けよう。あと、冷蔵庫は許可してから」
「きょか?」
「そう。俺がいいって言ったら」
「わかった! ミルル、がんばる!」
ミルルは元気よく返事をし、……そして卵の上に手を置きかけた。割れる。割れるからやめろ。
「待て! そこは触るな!」
「えっ」
俺の声が少し裏返った。
――明日、担当職員が来る。
初回面談で、いったい何を見られるんだろう。
俺は散らかった床を見渡しながら、心の中で呟いた。
(……二十日で一人暮らし? まず今日を生き延びるのが先だろ)
そして、冷蔵庫の前で尻尾を揺らすミルルが、また鼻をひくひくさせる。
「ねえ、アレン。さっきの匂い、まだする」
「……聞こえないふりをしたい」
「する!」
「はいはい。片付けが終わったら、ちょっとだけな」
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