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epilogue
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目を覚ますと朝だった。部屋に差し込む朝日が眩しい。
ふと気付いて振り返ると果たしてマスターはまだそこにいたのだった。
朝日に照らされて、その素肌はいっそう白く美しく輝いている。
この隙に、、と思ってそっと唇にキスするとまるで白雪姫が目覚めたかのようにパチリと目を開けた。(えっ?)
「今、キスした?」
「えっ、、し、してないよ、、」
「ウソ。したでしょ~。別にいいけど。
ん~すっかり寝ちゃったな~、、あ、シャワー浴びてもいい?」
昨日の情事などなかったかのようなあっけらかんとした態度で真っ裸のままスタスタとバスルームに消えて行くマスター。
呆気に取られてしばらくぼーっとしながらバスルームから聞こえるシャワーの音を聞いていた、、、シーツに包まって、、横になったままで、、、
部屋を眺めるとマスターの服が脱ぎ散らかっているのに気付いた。急に生々しく昨夜の出来事を思い出して恥ずかしくなってしまいシーツを頭まで被る。
程なくしてバスルームのドアが開く音がした。
足音が近づいてきたかと思うとベッドに腰を下ろしたマスターはシーツ越しに顔をくっつけ「かくれんぼ?」と聞いてきた。
「かくれてないよー、、眠いだけ、、」と言って起き上がると「そっか」と言って軽く額にキスしてくれた。
少しの沈黙の後「うーん」と言いながら伸びをして立ち上がり、脱ぎ散らかった服を身につけながら、、
普段は東京のバーで働いていて、ここには常勤のマスターの休暇で頼まれて1週間だけ助っ人としてきているのだと教えてくれた。
(えっっ、、、ずっとマスターと勘違いしていた私って、、、それに、普通だったら彼には出会えてなかったってこと?)
それから「よかったら来て」と、どこにしまってあったのか名刺を渡された。
渚 リョウ、名刺に書かれた名前。源氏名みたいな名前だなと思ったけど、彼に、そして海辺というこのシチュエーションにもとても似合っていて何か運命的なものを感じてしまう。
しかも、、バーの所在地は私の職場から僅か二駅の場所にあった。驚いたが、その事実を今ここで口にするのはやめておこうと思った。
「ありがとう。リョウくんって呼んでもいいのかな」
「好きに呼んで。渚って苗字でもいいし、リョウって呼び捨てでもいいし、なんでも」
「うん、じゃ今度お店行く時までに考えとくね」
「んふふっ、待ってる、、
あ、それと裏にLINEのアドレス書いてあるから来るとき連絡して」
そう笑顔で言うと最後に鏡でヘアスタイルをチェックし、、「じゃ、、」とだけ言い残して部屋を出て行った。
なんだろう、、、
どう捉えたらいいのか、、、
セフレ?それとも只の集客?
まさかの恋人候補?
いやいや、最後のはさすがに有り得ないと自分にツッコミを入れつつも、名刺は無くさないようにお財布にしまった。
さて、、私もシャワーを浴びてチェックアウトの準備をしないと。
お土産には何を買って帰ろうか、などと考えつつ、、、
本心は、、会いに行ける、もしかしたらエッ、、チ、、もありかもしれない新たな推しに出逢えた喜びでいっぱいだった。
完(おわり)
ふと気付いて振り返ると果たしてマスターはまだそこにいたのだった。
朝日に照らされて、その素肌はいっそう白く美しく輝いている。
この隙に、、と思ってそっと唇にキスするとまるで白雪姫が目覚めたかのようにパチリと目を開けた。(えっ?)
「今、キスした?」
「えっ、、し、してないよ、、」
「ウソ。したでしょ~。別にいいけど。
ん~すっかり寝ちゃったな~、、あ、シャワー浴びてもいい?」
昨日の情事などなかったかのようなあっけらかんとした態度で真っ裸のままスタスタとバスルームに消えて行くマスター。
呆気に取られてしばらくぼーっとしながらバスルームから聞こえるシャワーの音を聞いていた、、、シーツに包まって、、横になったままで、、、
部屋を眺めるとマスターの服が脱ぎ散らかっているのに気付いた。急に生々しく昨夜の出来事を思い出して恥ずかしくなってしまいシーツを頭まで被る。
程なくしてバスルームのドアが開く音がした。
足音が近づいてきたかと思うとベッドに腰を下ろしたマスターはシーツ越しに顔をくっつけ「かくれんぼ?」と聞いてきた。
「かくれてないよー、、眠いだけ、、」と言って起き上がると「そっか」と言って軽く額にキスしてくれた。
少しの沈黙の後「うーん」と言いながら伸びをして立ち上がり、脱ぎ散らかった服を身につけながら、、
普段は東京のバーで働いていて、ここには常勤のマスターの休暇で頼まれて1週間だけ助っ人としてきているのだと教えてくれた。
(えっっ、、、ずっとマスターと勘違いしていた私って、、、それに、普通だったら彼には出会えてなかったってこと?)
それから「よかったら来て」と、どこにしまってあったのか名刺を渡された。
渚 リョウ、名刺に書かれた名前。源氏名みたいな名前だなと思ったけど、彼に、そして海辺というこのシチュエーションにもとても似合っていて何か運命的なものを感じてしまう。
しかも、、バーの所在地は私の職場から僅か二駅の場所にあった。驚いたが、その事実を今ここで口にするのはやめておこうと思った。
「ありがとう。リョウくんって呼んでもいいのかな」
「好きに呼んで。渚って苗字でもいいし、リョウって呼び捨てでもいいし、なんでも」
「うん、じゃ今度お店行く時までに考えとくね」
「んふふっ、待ってる、、
あ、それと裏にLINEのアドレス書いてあるから来るとき連絡して」
そう笑顔で言うと最後に鏡でヘアスタイルをチェックし、、「じゃ、、」とだけ言い残して部屋を出て行った。
なんだろう、、、
どう捉えたらいいのか、、、
セフレ?それとも只の集客?
まさかの恋人候補?
いやいや、最後のはさすがに有り得ないと自分にツッコミを入れつつも、名刺は無くさないようにお財布にしまった。
さて、、私もシャワーを浴びてチェックアウトの準備をしないと。
お土産には何を買って帰ろうか、などと考えつつ、、、
本心は、、会いに行ける、もしかしたらエッ、、チ、、もありかもしれない新たな推しに出逢えた喜びでいっぱいだった。
完(おわり)
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