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39.絵画の街③
しおりを挟む視界がザザザ……と砂嵐のように波打った。
朧げな風景。自分の足元。低い視点。小さな手。
「……あれ?」
メリィは知らず呟く。周囲に色彩が戻る。見慣れた森――ウールネストの外れ、ティコットの森だ。
木々の合間から姿を現したのは、艶やかな黒髪の少年。ネロ――だけど、今のネロじゃない。
艶やかな黒の上着に身を包んだ、あの頃の彼。
「すみません……ここは、どこですか?」
小さく問いかけてくる声。……そうだ。これは、私とネロの最初の出会い。
でも――なにか変だ。頭の奥が、霞がかったみたいにぼやけている。
考え込んでいると控えめに、あの…という声が聞こえてくる。
「えっと、ここはウールネストの森のはずれ、ティコットの森だよ」
少年は少し首を傾げる。
「ウールネスト……?すみません、僕……気付いたらここにいて……」
靴は泥だらけ、上着には落ち葉。そう、森に迷い込んでいたんだ、この子は。
「とりあえず家に来る?一緒に」
少年ネロの手を取る――。
――ザザッ。場面が切り替わる。白と黒。対になる二人の少年。
「わざわざ人を雇って、こんな離れた場所に捨ててもらったのに……君って、本当に運がいいよね」
声の主は、白の少年。
「何でお前はこんなことをするんだ!!彼女の……」
黒の少年が叫ぶ。
「……知らない……こんな記憶……」
途端、視界が闇に沈む。そこに現れたのは――今のネロ。ラフな黒ずくめの服装、いつもの黒曜石のような落ち着いた瞳ではない、辰砂のような、鈍色の赤い瞳。
「メリィ、夢を失くしたキミが、どうして旅なんかに出たんだ」
「夢を…無くした…?」
彼の後ろには、皆が――倒れている。ズメウも、ワノツキも、双子も、タカチホさえ。
「キミが歩むから、悪夢が生まれ、皆死んだ。もう終わりにしよう。オレと――ずっとここで眠ろう」
メリィを抱きしめるネロ。だがその顔は歪んだ笑み。
「……そんなこと、ネロが言うはずない……」
身体が震える。胸が軋む。私は――こんな言葉を、聞きたいわけじゃない!
「そんなこと、言わない!!」
強く叫ぶ。視界に亀裂が走った。
⸻
視界に現れるのは、懐かしき小部屋。グラウスの街の外れ。自分と妹、マーレが暮らしていた場所。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
走り寄る小さな妹。無垢な笑顔。――ああ、そうだ。こんな日もあった。
「ねえ、お兄ちゃん。紹介したい人がいるの!」
扉の向こうから現れたのは――無表情の男。暗灰色の髪。狼のような瞳。
「……グレーシャ」
「初めまして。お兄さん」
柔らかく笑む。
ありえない。アイツが、こんな顔を?
「お兄ちゃん。私ね、この人と幸せになるの!」
嬉しそうに微笑むマーレ。
だが――違う。こいつは、マーレを……。
ふと自分の手を見る。握られた大槌に巻き付く赤いリボン――マーレの形見。
「……悪い夢だ」
唸る。握り締めた大槌を振りかぶる。目の前の“妹”と“グレーシャ”へ――。
「勝手に人の記憶を――捻じ曲げんじゃねえ!!」
怒声と共に振り下ろした大槌が視界を裂く。
⸻
「……アラアラ。随分と昔の記憶を掘り起こされましたネ」
目の前に立つのは、一人の女。擦り切れた着物。頬のこけた老母。
「お願いします……◯◯様……一族を……村の者をお助けくだ」
掠れる声。次の瞬間、視界が紅に染まる。身体が二つに裂ける。倒れる女。
「……あぁ、やはり不愉快ですね。こういう記憶は」
面をしかめる。昔の――記憶。
「何度頼まれても無駄ですヨ。果てしない時が経ったとしても、あの裏切りは忘れてませんから」
あの、心根の綺麗な娘を贄とした一族。
「ですが、これ以上記憶を見られるのは、戯れが過ぎますね」
普段細めた目を開く。金色の、冷たい光。
「……誰であれ、私の心まで覗くのは、御法度ですヨ」
タカチホが掌を掲げると、周囲の空間にヒビが入る。
「――消えなさい」
周りの空間が硝子の様に砕け散った。
⸻
――暖かい。
ほんのりとした光と、甘い草の匂いに包まれながら、マヌルは丸くなっていた。
「……なんだか、眠い……」
そう呟く。春先の花畑。花弁の間をゆるく風が抜け、陽射しは優しく、まるで幼い頃、姉と昼寝したときのような――。
(……メルル……)
そっと寝返りを打つ。微かに感じた、頭の上に落ちた影。誰かが立っている。
「……メルル……?」
うすら目を開けると、そこには見知らぬ男が立っていた。
「はにゃっ――!」
マヌルは飛び起きた。視界の中、鮮明に映るその男。長身で、やや影を帯びた印象。けれどどこか懐かしい。――いや、会ったことなんてないはずだ。
「誰……?知らない人。でも、どこかで……」
男は黙って立ち尽くしている。ただこちらを、静かに、真っ直ぐに見ている。まるで何かを伝えたいのに、言葉が出せないかのように。
マヌルはじっと見つめ返し、記憶をたぐる。思い当たる場所はない。けれど――
(あの、絵……?ミュージアムで見た……赤い間者、の……?)
途端に周囲の光景がグニャリと歪んだ。さっきまで春の花畑だった場所が、色彩を失い、ぼんやりとした闇に溶けていく。男の姿も、その闇に飲み込まれようとしていた。
「待って!あなたは誰……!」
手を伸ばそうとするマヌルの腕は重く、思うように動かない。男は微かに笑ったようにみえた。
⸻
夜の静けさ。しんと冷えた空気の中、メルルは焚火の側に座っていた。右隣には姉マヌル、左にはメリィ。三人で空を見上げ、星の瞬きを見ている。
「……綺麗だね、マヌル」
声をかけると、マヌルは「んー……」と眠そうな返事をした。メリィもにこにこと笑っている。優しく、静かな、穏やかな時間。こういう夜がいつまでも続けばいい――。
(……でも……何か変だ。メルル達は何でここにいるんだろう)
背筋を撫でるような視線。誰かがこちらを見ている。ゆっくりと顔を上げる。
星明りの向こう、暗がりの中に男が立っていた。
「……誰?」
言葉が漏れる。知らない。けれど、見覚えがある。確かに、確かに――。
「……ミュージアムの……あの、絵の……?」
夢と現実が交差する。男のシルエットは闇の中に溶け、顔はぼやけ、けれど確かに彼は「赤い間者」の絵に描かれていた男だった。
「なぜ……ここに……」
男は何も言わない。ただこちらをじっと見ている。何かを訴えたそうな、何かを伝えようとしているような――。
「あなた……何者なんですか」
尋ねても返事はない。微かな笑みを浮かべたように感じたその姿が、星空ごと闇に沈んでいく。まるで、今にも消えそうな残滓のように。
その瞬間。周囲の景色が音もなく砕け散る。姉とメリィの姿が、星空とともに消えていく。
「……ここは……幻覚……?」
冷たい空気の中、メルルは膝を抱え、静かに目を閉じた。心に響く何か――あの絵画の奥に隠された、消えかけた善意の気配を、確かに感じながら。
「……戻らなくちゃ。みんなのところへ、マヌルのところへ」
目を覚まそうと、意識を強く保つ。
視界の端に、あの男がもう一度現れる。優しく、哀しそうな顔で、何かを言おうとして――消えた。
⸻
漆黒の空間。何もない。音も、光も、気配すらない虚無の中――ズメウは静かに立っていた。
「……干渉されぬ身であるとはいえ、不愉快には変わりないな……」
すぐに気づいていた。自分の意識の護りを破るほどの力ではない。悪夢からの干渉など、この長く生きた竜には無意味であった。
だが、何故だ。出られない。完全な無干渉領域のはずなのに、何かが、此処に引き止める。
「……興味深い」
唇が僅かに笑みを刻む。意識の探針を伸ばす。何かの残滓――絵画の魔力か、それとも……。
「この絵……内に巣食う者がいるのか」
見つけ出した敵意。だが未熟。ズメウの記憶そのものには届かず、こうしてただ閉じ込めるだけ。
「ならば、疾く砕くのみ……」
竜の気配が膨れ上がる。
自分を取り巻く様巻き上がる嵐。
虚無が揺れ、彼を封じる鎖に亀裂が走る。
⸻
ネロの視界に映るのは、懐かしくも嫌悪を感じる風景だった。
白と黒を基調とした重厚な装飾、空気の冷たい石造りの廊下――獏の国、バクストにある館だ。彼が育った屋敷。
そしてその正面に立っていたのは、白銀の髪と黒の差し色――美しいツートーンの髪を持つ一人の女性だった。
「……母…さま……?」
思わず口をつく呼びかけ。
だが、母は冷ややかに目を向け、顔を顰める。
「どうして……どうして、こんな真っ黒で醜い出来損ないが、生まれてしまったのかしら」
嘲るように、軽蔑を隠そうともしない声音。
母の背後に、館の召使いたちが現れる。彼らは一様に口元を隠して、忍び笑いを漏らしていた。
「弟様に才能を全部持っていかれたんだって」
「要するに、出涸らし……ね。哀れなものだわ」
「双子とはいえ、シュヴァル様さえいれば充分。あなたなんて――」
ネロは目を伏せ、唇を噛んだ。
これは自分の記憶だ。幼いころ、何度も聞いた言葉だ。
無力で何もできず、影のように生きていた自分。
気づけば、足が自然と歩き出していた。
広い屋敷の中庭を抜け、重たい扉を開け放つと、ふわりと風景が変わる。
陽だまり。木々のざわめき。甘い匂い。
そこは森だった。
「……そうだ。ここで、会ったんだ――」
目の前にいたのは、ふわふわの小さな羊族の少女――メリィ。
赤いケープを羽織り、かごいっぱいに野苺を摘んでいた。
無邪気な笑顔でこちらに気づき、手を振ってくれる。
怖がることも、避けることもなく。獏族の自分に手を差し伸べてくれた、初めての存在だった。
「一緒に、来る?」
そう言ってメリィは、迷いなく自分の手を取った。
彼女の家――丘の上、白い石造りのこじんまりとした家に、ネロは連れて行かれる。
玄関先に現れたのは、ふわふわの毛並みの女性――メリィの母親だった。
あたたかな笑みを浮かべ、ネロに問いかける。
「まあ……あなた、メリィのお友達?」
メリィが事情を話すと、母は少し困ったような、けれど優しい目でネロを見た。
「ご家族に連絡はとれる? ……帰れるまで、ここにいていいのよ」
母の声も、食卓も、暖炉の火も――どれもあたたかかった。
あの館にはなかったものばかり。
ほんの短い間だったけれど、確かにあの家で幸せを感じていた。
……けれど、その日々は突然終わりを告げた。
――ウールネストに、シュヴァルと父がやって来た日。
「……おまえがうちの子を誘拐していたのはわかっている」
「え!?誘拐?どういう事ですか…!」
「それは直ぐにわかる事だろう。獏の国の司法でな。」
メリィの母親は問答無用で捕らえられた。
ネロとメリィが森でキノコを採っていた、その間に。
ネロ達の前には
ひとりの白い少年が現れていた。
「やあ、兄さん」
――シュヴァル。
白銀の髪、やわらかな笑みを浮かべた弟。
「わざわざ人を雇って、こんな離れた場所に捨ててもらったのに……君って、本当に運がいいよね」
その口ぶり。ネロは察した。
――こいつが仕組んだ。自分をバクストから遠ざけ、ここに置き去りにするよう、使用人に吹き込んだのだ。
シュヴァルににらみつけるネロ。
その横で、心配そうに顔を覗き込むメリィ。
「……ネロ、大丈夫……?」
その姿を見て、シュヴァルは目を細める。にぃ、と口角が吊り上がった。
「……ずいぶん、美味しそうな子を連れてるね」
伸ばされた白い手が、メリィの胸元に触れかけた、その瞬間。
――パキン。
空気を裂くガラスの砕ける音。
「メリィ!」
メリィがその場に崩れ落ちる。
ネロが駆け寄り抱き起こすが、彼女は目を閉じピクリとも動かない。
「何、した……!何をしたんだよ!!」
「夢を食べたんだよ。……とっても甘くて、ふわふわで、美味しかったよ」
舌舐めずりをしながら、恍惚の表情を浮かべるシュヴァルは楽しそうに笑った。
「兄さんってさ。僕の双子の兄のくせに……当たり前の事すら、知らないんだね」
「何でお前はこんなことをするんだ!!彼女の夢を食べるなんて……!!」
怒鳴りながらネロはメリィを抱きしめる。
「そんなの……楽しいからに決まってるじゃないか」
「たの……しい……?」
ネロにはわからなかった。人を苦しませる事を楽しいと言う、シュヴァルが。
「さて、そろそろ父さんと合流しないと。精々苦しんでよ。サヨナラ、兄さん。父さんには見つからなかったって言っておくよ」と言い残し彼はその場からいなくなった。
「メリィ……起きてよ。返事してよ……!」
その時だった。
メリィの身体から、黒い靄がふわりと立ち昇った。
――悪夢の気配。
子供の頃でも、本能で「これは危険だ」と悟っていた。
この時、必死にメリィを救いたいと願ったことで、自分の「悪夢喰い」の力が目覚めた――そのはずだ。
……なのに。
「……え?」
抱きしめていたメリィの首が、ぎり、と音を立ててこちらを向いた。
目は焦点が合わず、口元がかすかに動く。
「……あなたが、来なければ……現れなければ……こんなことには、ならなかったのに」
――違う。
「おまえ……そんなこと……!」
その目は正気を欠き、感情のない色。
偽物。悪夢だ。――わかっている。でも心が、痛い。
「……そうだ……過去は、取り戻せない。けど……だからって、これを信じるわけにはいかねえよ……!」
メリィの声が、再び響く。
「あなたのせいで……」
「――違う……」
心の底から、怒りと悔しさが込み上げる。
「メリィは――そんなこと、言わねぇ!!」
同じ瞬間、遥か遠く、別の誰かの声も重なった。
『そんなこと……言わない!』
声と共に、偽物のメリィが崩れ落ちた。悪夢の景色がぐにゃりと歪む。世界が割れ、光が差し込む。
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