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第24話 デビュー

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5月に入りいよいよデビュー雑誌の発売日
世に放たれると考えると少し緊張していた

「おはようございます!」
「圭歌~おはよう!
 じゃーん!!はい!デビューおめでとう」

笑顔で渡されたのは雑誌

「うわぁ~、、すごい、、
 ありがとうございます、、」
「すごくかっこよくしてもらってるよ!
 人気出ること間違いなし!笑 ゆっくり見てきな」

別室に移動し雑誌を開いた

「う、わぁー恥ずかしい//」

思っている以上に取り上げてもらって華々しいデビューとなった
大手事務所ということもあり、ネット記事も多くアップされていた

「ほんとにデビューしたんだな、、信じられない」

その日の夜、書店へ行きデビュー雑誌を1冊買った
自分の手で届けたかったから

【ピンポーン】

「はーい!あら、圭歌ちゃん!」
「夜にすみません、美雨さんいらっしゃいますか?」
「いま呼ぶね!あがる?」
「いえ!大丈夫です!」

【ガチャ】

「圭!!」
「うおぉ!」勢いよく抱きつく美雨

「久しぶり」
「ほんとだよ、さっそく全然会えてないんだから!」
「ごめんね?」
「ううん、お仕事だから仕方ないもん」

さっき買った雑誌を取り出す

「これ、美雨には自分で渡したくて」
「これってもしかして、?」
「うちのデビュー雑誌です」
「うわぁ!!すごい、おめでとう」
「言ったら美雨が先に買いに行きそうって思って、告知なしで申し訳ない笑」
「見ていい?」
「うん。ちょっと恥ずかしいけど」

ページを教えるともくもくと雑誌をみる

「・・・どう?」
「むーーー」
「むーー?笑」
「・・かっこいいーーーー」
「よかった//」
「でもいきなり恋人設定?!」
「この日、本当は見学だけだったんだよ。だけど、見切れでいいから恋人っぽく人をいれることになってうちが参加したという」 
「表情がなんか大人っぽい。ほんとうに恋人みたい」

頭をポンポンしながら圭歌が答える

「当たり前だよ。だって、美雨だと思って撮影したから笑」
「もう!//」
「ほんとに笑笑
 恋人って設定があったから、美雨のおかげで表情作れたんだよ!」
「でもこのモデルさんすごく綺麗。好きになったらだめだよ!!」
「もー、ならないから!笑
 これからも不安になることあると思うけど、信じて。
 美雨が好きだから」
「うむ。わかっておる。」
「うん、じゃあそろそろ帰るね。ありがとう!」
「こちらこそ、これ大切に飾るね!!」
「ふふふっありがとう!」

後にも先にもない大切な日
芸能人生で一度しか訪れないデビュー日は無事に終わった


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