外れスキルと馬鹿にされた【経験値固定】は実はチートスキルだった件

霜月雹花

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第一章

第38話 【レベル上げ・2】✤

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 酒場に移動した後、師匠とはじめて酒を飲んだ。
 師匠からの誘いだから断る訳にも行かず、酒を一緒に飲み始めたが師匠は思っていたよりも酒に弱く。
 飲み始めて最初の一杯を飲んで10分程喋っていると、師匠は寝てしまった。
 俺は店に代金を払って、寝落ちした師匠を担いで帰宅すると、玄関先でリアナさんが出迎えてくれた。

「アルフ君、ごめんなさいね。アレン君ってば、凄くお酒が弱くて直ぐに寝ちゃうのよ」

「お酒弱いのに態々俺の為に飲んでくれたんですね……」

「あっ、アルフ君。訂正しておくと、お酒は弱いけどアレン君はお酒自体は好きなのよ。ただ自分が弱いって自覚があるから、普段からそこまで飲まないようにしてるのよ」

 リアナさんはそう言うと、寝室まで運んできた師匠の寝顔を確認して「幸せそうな顔でしょ?」と言った。
 その後、寝ている師匠を起こさないようにして俺とリアナさんは部屋の外に出た。

「アルフ君達はもう夕食は済ませたんでしょ? お風呂はもう沸してあるから、入って来て良いわよ」

「ありがとうございます」

 リアナさんからそう言われた俺はお風呂場へと行き、お風呂に入らせてもらった。
 商会の寮程では無いが、かなり広い造りで下手したら元実家の風呂よりも広いお風呂場だった。
 入浴後、そのまま借りてる部屋に戻ってきた俺はベッドに横になると、疲れが溜まっていたのか直ぐに眠りについた。

「アルフ。すまん!」

 翌日、起きてくると師匠は俺に頭を下げ謝罪をした。
 どうやら師匠は寝落ちはするけど、記憶は残ってるタイプらしく昨日の失態に対して謝罪をしてきた。

「大丈夫ですよ。師匠を運んだだけで特に苦労する事も無かったので」

「本当にすまん……」

 それから師匠はというといつもの雰囲気はなく、しょんぼりと落ち込んだ様子だった。

「師匠って、あんなに落ち込む人なんですか?」

 朝食を食べた後、師匠は一先ず風呂に入ってくると言って居なくなったのでリアナさんにそう尋ねた。

「多分、アルフ君にはカッコいい姿だけ見せたかったんじゃないかな? はじめての弟子で自分の事を尊敬してるアルフ君には、自分の恥ずかしい姿を見せて落ち込んでるんだと思うわ」

「師匠ってそんな事を気にする人なんですか?」

「意外とアレン君は気にする人よ」

 リアナは笑いながらそう言い、俺は師匠がお風呂から上がってくるまでの間、リアナさんから師匠の話を聞いて時間を潰す事にした。
 その後、師匠がお風呂から上がって準備を終えた俺と師匠は、今日も街の近くで狩りをする事にした。

「師匠。レベル上がりました!」

 昼が過ぎた頃、ステータスを確認するとレベルが1上がっていた。

「ようやくか、時間っていうよりやっぱり数の方が大事みたいだな」

「そうですね。それに訓練の時みたいに集中していないと、経験値としても入らないみたいです」

 昨日からゴブリンだけに絞って戦ってきたが、大体50体位でレベルが上がった。
 レベルが上がった事で、能力値の方も訓練をしていたおかげかかなり上がった。


名 前:アルフレッド
年 齢:16
種 族:ヒューマン
身 分:平民
性 別:男

レベル:11
筋 力:104
魔 力:237
敏 捷:75
 運 :91

スキル:【経験値固定:/】【剣術:4】 【属性魔法(4):/】
    【魔力制御:7】 【従魔:10】【調理:3】
加 護:Error



水属性魔法:7
土属性魔法:5
火属性魔法:3
風属性魔法:3


「いつみても、アルフのスキル欄は凄いよな……ってか、そう言えばフェルガはどうしてるんだ? 昨日も見てなかったが」

「あっ、フェルガですか? なんか異空間の住み心地が良いみたいで、基本的に寝てるんですよね。寮に居る時もご飯の時以外は、基本的に異空間で寝てます」

「……森で生活してた時も基本的に寝てたが、従魔になってもそこは変わらないのか」

「そうなんですか? まあ、フェルガ出す様な場面は無いですからね。寮で出しても知られてるとはいえ、騒ぎになりそうですから」

 その後、今度はゴブリンだけに魔物は絞らず、この辺の魔物を狩りを始める事にした。
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