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6巻

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 どこにでもいる普通の高校生だった俺、四宮楽しのみやらくはある日突然、不運なことにトラックにねられて死んでしまった。
 だが、死後に出会った神様によると、どうやら俺の死は手違いだったらしい。おびとして俺に三つの便利な初期スキルを授け、異世界に転生させてくれたのだった。
 転生後は色々なハプニングがあったけど、楽しく過ごしている。特に義理の父であるグルドさんとの生活は、今の俺にとってかけがえのないものだ。
 そんな義父とうさんに先日、思わぬ話が来た。
 なんと、レムリード王国という国からシャルルさんというものすごい美人の騎士がやってきて、義父さんに求婚したのだ。聞けば義父さんとシャルルさんは旧知の仲だそうで、彼女は昔にも結婚を申し込んだことがあるのだとか。
 そのときの義父さんはとある事情で断ったのだが、今回の話は前向きに考えているみたいだ。
 ただ、レムリード王国の人間と結婚するためには、ちょっと変わった戦いの儀式をこなさなければならないらしいんだよな……




 1 レムリード王国へ


 シャルルさんが突然我が家を訪問してから数日後。
 俺と義父さんは、二人でレムリード王国の王都を目指していた。向こうでシャルルさんとの縁談を進めるためである。
 俺達が住んでいるレコンメティス王国からレムリード王国までの距離は、馬車で五日ほど。ただ、なるべく早く着きたいので、俺は馬に『身体強化魔法』をかけた。こうすることで馬の走るスピードが上がるのだ。
 魔法の効果は抜群で、俺達は当初の予定より半分以上短縮して二日でレムリード王国へたどり着くことができた。
 王都の門の前で入国手続きを済ませ、自分達が乗ってきた馬車は門近くの乗り合い所に停めておく。そこから王都を移動する用の小型馬車に乗り換え、シャルルさんの家まで向かった。
 別名『武の国』とも呼ばれるレムリード王国は、その名の通り国民に武人が多い。王都を歩く人は老若男女ろうにゃくなんにょ問わず、ほとんどがいい体格だった。たまに魔法用の杖を持っている人も見かけるが、そういった人でもレコンメティスにいる魔法使いより体がガッシリとしていた。

「すごいですね、この国の人達は」

 俺が言うと、義父さんはうなずいてこたえた。

「そうだな。幼い頃から毎日鍛錬たんれんを欠かさず、筋肉を付けるために魔物の肉をたくさん食べていると昔シャルルから聞いたことがある」

 魔物の肉か……確かに栄養価が高いし、筋トレ用の食事としては理想的だろう。
 周りの景観をながめながら移動していると、大きな屋敷の前で馬車が停止した。

「到着いたしました。こちらがシャルル様のお屋敷になります」

 御者ぎょしゃさんがそう案内してくれた。
 俺と義父さんはお礼を言って馬車から降り、屋敷の入口に行く。脇に門番さんが立っていたので、シャルルさんから事前にもらっていた招待状を見せて中に案内してもらった。
 屋敷の中に入ると、私服姿のシャルルさんが目を丸くしつつ迎えてくれる。

「ラルク君、グルドさん。予定していた日より大分早かったですね」

 そう言われたので馬に身体強化魔法を使ったのだと説明すると、「ラルク君はすごいわね」と褒めてくれた。
 このあと、義父さんはシャルルさんと一緒に、彼女の両親にご挨拶しに行くらしい。
 二人の邪魔になってはいけないから、しばらく外でブラブラしてこようかな。
 夕方には戻ってくると義父さんに告げ、屋敷の外に出た。

「さてと、何をしよう……」

 来たばかりで、この町のことをまったく知らないしな……
 そう思いながらとりあえず歩いてみて、王都の商業区にやってきた。
 商業区で俺はちょっとびっくりする光景を目にした。道の端に茣蓙ござを敷いて座り込んでいるやつれた人や、出店の前に立って食事を分けてほしいと泣いて頼んでいる小さな子供達がいたのだ。
 こんなに発展している国なのに、貧困にあえぐ人がいるのか……?
 どうにも気にかかったので出店の人に聞き込みをしてみる。
 すると、悲しい事実が判明した。
 なんでも、数年前に近くの国で内戦があったらしく、この国に多数の難民が逃げ込んできたのだとか。その影響で浮浪者が増えてしまい、ああした光景が生み出されたのだそうだ。泣いている子供達は、親に捨てられて他に身寄りのない孤児だという。
 最初の頃は出店の主人も食料を少し分けていたのだが、そのうち店が赤字になってしまったので、今は見て見ぬふりをしているらしい。

「なるほど、そんなことがあったんですね」

 俺が言うと、聞き込み相手の店主さんがつらそうな表情で頷いた。

「本当は俺達も助けてやりたいんだが、こっちも赤字続きだと生きていけないからな。助けようにも限界があるんだよ」

 まあ、そうだろうな……個人の力で難民や孤児を全員救うというのは無理な話だ。
 続いて、俺は気になったことを店主さんに尋ねてみる。

「あの、この国には孤児院や福祉施設とかはないんですか?」
「教会がそういう役割をになっているが……孤児の数が多すぎて王都にある教会だけではまかなえないみたいなんだよな。国も相当困ってるらしい」

 教会か……どこにあるんだろう?
 それらしい建物がないかとあちこちを見回していると、先ほど出店の前で食べ物を分けてほしいとお願いしていた男の子の一人と目が合った。他の子供達は別の出店へ移動したようだが、その子だけは移動せず留まっていたみたいだ。
 俺は店主さんにお礼を言ってからその店で多めに串焼き肉を買い、男の子のほうへ近付いた。

「ねぇ君、一人?」
「は、はいっ……」
「この町のことはよく知ってるかな? ここに来るのは初めてだから、案内してくれると嬉しいんだけど……」
「ッ、は、はい。毎日歩いているので、分かります……」
「そっか、じゃあお願いできるかな……あ、自己紹介がまだだったね。俺の名前はラルク」
「僕はユーリって言います」
「よろしく、ユーリ君。これ、一緒に食べよう」

 そう言って、俺は串焼き肉をユーリ君に渡した。彼は驚いた様子だったが、素直に受け取って嬉しそうに食べ始めた。
 それから、ユーリ君に町の案内をしてもらった。
 名所の噴水や景色が一望できる穴場スポットなどなど……色々なところを見て回ったが、やはりあちこちで貧困にあえぐ人々を見かけた。そのうちの半分くらいが子供だったので、胸が痛くなってしまう。
 串焼き肉を手に町を歩きながら、ユーリ君の境遇のことや町の子供達のことも聞いてみた。
 なんでも、親がおらず成人していない子供は全員、この国の教会で暮らしているらしい。ただ、人数が多く食事が足りていないため、町に出て自分達で食べ物を分けてもらっているのだとか。ユーリ君も、そんな子供達のうちの一人なのだという。

「それがさっき出店のところで見かけた子供達なんだね」

 俺が言うと、ユーリ君は悲しそうに頷いた。

「はい。みんな無料で分けてもらうのは悪いということで店の掃除や皿洗いといった雑用を買って出ているのですが、いかんせん人数が多くて……」
「出店の人達も、仕事を与えようにも与えられないってことか……」

 いくら働きたい人が多くても、仕事がなければ労働はできない。
 働き口を見つけられなかった子供は結局、無理を承知で食べ物を分けてもらえるようにお願いし続けるしかないってことか……
 それから一通り町を回ったあと、ユーリ君が聞いてきた。

「えっと、僕が紹介できるところは以上なんですけど……ラルクさんが最後に行ってみたい場所とかはありますか?」
「それじゃあ、ユーリ君が住んでいるっていう教会に連れていってもらえないかな?」
「教会ですか? 別にいいですけど、面白いものはありませんよ?」

 そう念を押されたが、問題ないと頷いて応える。
 そして、やや気の進まなそうなユーリ君と一緒に教会までの道を歩いた。
 やがて、周囲よりやや屋根が高い建物が見えてきた。雰囲気からして、あれが教会だろう。
 ユーリ君は予想通り、その建物の前で立ち止まって口を開いた。

「これがこの国の教会で、僕達が住んでいる場所です……」
「うん、案内ありがとう」

 俺はそう言って、物を自在に出し入れできる『便利ボックス』から銀貨を十枚取り出した。

「これは案内のお礼なんだけど、受け取ってくれる?」
「え……え⁉ 銀貨十枚も⁉ い、いいんですか⁉」

 ユーリ君が目をまん丸にして驚いた。
 銀貨が十枚あれば、先ほどの出店の串焼き肉なら百本以上は買える。当分の食費、生活費には困らないはずだ。
 これは単なる同情で、褒められたことではないのかもしれない。それでも、俺はどうしてもユーリ君のために何かしてあげたい気持ちになってしまった。
 俺も転生してから義父さんに拾ってもらえるまで、酷い境遇にさらされてきた。その過去の俺と今のユーリ君の姿が重なって見えたのだ。
 ユーリ君は困惑した表情でなかなか受け取らずにいたが、俺が「仕事に対する報酬だから」と少し強く言うと納得して受け取ってくれた。

「ありがとうございます、ラルクさん」
「うん。もしよければなんだけど、そのお金で他の子供達にも何か食べ物を買ってくれれば嬉しいな」
「はい、もちろんです!」

 ユーリ君は、頭をバッと下げて走り去っていった。
 それを見届けた俺は、ふと物陰からこちらを見ている女性の気配に気付いたので声をかけることにした。

「俺に何かご用ですか?」
「……あら、気付かれていたのね?」

 そう言って建物の陰から姿を現したのは、修道服を着た年若いシスターだった。
 シスターは走り去っていったユーリ君のほうを一度見て、再びこちらに視線を向ける。

「ユーリ君を雇ってくれてありがとうね。あの子、他の子に遠慮していつもお腹を空かせているのよ」

 シスターは一度言葉を切って頭を下げたあと、もう一度口を開く。

「その格好、旅行者かしら? お名前を聞いてもいい?」
「あ、はい。俺はラルクって言います」
「ラルク君と呼んでもいいかしら?」
「ええ、もちろん」
「ありがとう。それじゃ私も自己紹介をするわね。私は、この王都にある教会のシスターをしている、ミリアーナと申します」

 ミリアーナさんは綺麗なお辞儀じぎをしながらそう名乗った。
 あまりにも礼が美しかったので、俺は不思議に思って尋ねてみる。

「あの、失礼ですけどミリアーナさんはひょっとして貴族ですか?」
「元貴族よ」

 ミリアーナさんはクスッと笑って、詳しく教えてくれた。

「元はこの国の人間ではなかったんだけど、色々とあってこの教会のシスターになることになってね」
「色々ですか……」

 貴族令嬢が別の国の教会送りにされるって、いったい何があったんだろう……?
 かなり気になったが、詳しく聞いてみる勇気はなかった。

「まあ、私が自分で望んでしたことだから後悔はしてないわ」

 ミリアーナさんは笑顔で言うと、続けてこう聞いてきた。

「こんなところではなんだし、教会に来ない?」
「はい、ぜひ」

 ミリアーナさんと共に教会へ向かう。
 教会に着くと、客人用の部屋に通された。ミリアーナさんがお茶を持ってきてくれたので、一口飲んでまったりする。

「ラルク君はどうしてこの国に来たのかしら?」

 ミリアーナさんが尋ねてきた。

「実は義父ちちがこの国の人と結婚することになったので、お相手の方々と打ち合わせしに来たんです」
「あら、素敵ね」
「それで話の邪魔にならないようにと町を散策していたときに、ユーリ君と会いまして……失礼かもしれないけれど、昔の俺と重なって同情したんです」
「昔の俺?」
「はい。俺は元々孤児というか、十歳の頃に生みの親に捨てられたので……」

 そこまで言うと、ミリアーナさんは複雑な事情を察したらしく真剣な表情になった。

「そう……じゃあ、今のお父様の養子に迎えられたのね?」
「ええ、そうです」
「今、ラルク君は幸せ?」
「はい」

 胸を張って答えたら、ミリアーナさんは「良かったわね」と笑顔になった。

「ところで、ラルク君の親ってもしかして英雄グルド様じゃない?」
「え? なんで分かったんですか?」

 驚いて聞き返したら、ミリアーナさんがくすりと笑みを漏らした。

「風の噂でグルド様が銀髪の男の子を養子にしたって聞いたことがあってね。もしかしたらそうじゃないかって思っていたの」

 なるほど……義父さんはこの国でも相当な有名人みたいだな。
 それから、この教会の現状についての話題になった。
 ユーリ君が言っていたように、やはり教会のお金だけでは全ての孤児を育てることは難しいらしい。

「この国の孤児だけだったら元々の予算で養えるんだけどね。他国の内戦なんて異例の事態だから国も対応に追われているのよ」

 ミリアーナさんは悲しそうな表情で言った。

「王様に窮状きゅうじょうを訴えてはいるんですか?」
「もちろんよ。でも、なかなか改善されなくて……」
「そうなんですか……」

 窓の外を見てみると、庭でユーリ君より年下に見える少年少女が楽しそうにシスターと遊んでいた。
 その視線に気付いたのか、ミリアーナさんが口を開く。

「ユーリ君みたいな年長の子達は、『年少の子がお腹を空かせないように』って言って、自分達の空腹を我慢して食べ物を年少の子に回してあげているの。おかげで、小さい子はああやって元気に遊べているわ」

 その話を聞いて、危うく泣きそうになった。
 涙をこらえ、俺はミリアーナさんに言う。

「実は俺、故郷のレコンメティス王国で料理のお店を開いているんです」
「そんなに若いのに? すごいわね」
「その売り上げ金の一部を、ここに寄付してもいいでしょうか?」
「え?」
「いえ、寄付させてください。お願いします」

 俺は『便利ボックス』から金貨や銀貨が入っている革袋を取り出してテーブルに置き、頭を下げてミリアーナさんの返事を待った。
 ミリアーナさんはしばらく黙っていたが、やがて静かに話し始める。

「……他国の人、それも教会の子達とそう年齢の変わらない男の子に助けてもらうのは、ちょっと複雑だけど……ありがとうございます。つつしんで受け取らせていただきます」

 顔を上げると、ミリアーナさんは両手を胸の前で組み、慈愛じあいの笑みを浮かべていた。

「ラルク君の思いやりと善行は、必ず神様もご覧になっていることでしょう。あなたに神のご加護があらんことを」

 ミリアーナさんは目を閉じ、しばらく無言で祈りをささげた。
 そして目を開き、「こんなお礼しかできなくてごめんね」と言う。それから別のシスターを呼んで、事情を説明して寄付金を彼女に預けた。
 シスターが出ていったあと、俺は再びミリアーナさんに話しかける。

「あの、迷惑じゃなければ子供達に料理をふるまってもいいですか?」
「料理を? そこまでお世話になっていいのかしら……」
「やらせてください。食材は余っているものを使えますし、俺、『調理』スキルを持っているんです」

 そう言うと、ミリアーナさんは「『調理』スキルを⁉」と前のめりになった。『調理』は意外とレアなスキルなのだ。
 こほん、と咳払せきばらいし、ミリアーナさんは姿勢を戻して表情を引き締める。

「寄付だけでなく料理もふるまってくださるとのこと、ありがとうございます。ラルク君の思いやりと善行は――」
「ミリアーナさん、よだれがれてますよ」
「はっ⁉」

 俺が苦笑しながら言うと、ミリアーナさんは慌てて袖で口をぬぐった。
 どことなくウキウキした様子のミリアーナさんに厨房ちゅうぼうに案内してもらい、俺は何を作ろうかと思案する。
 さてと、全員がお腹いっぱいになれる料理を作るのがいいよな……となると、具だくさんのスープはどうだろう?
 そういえば、以前悪魔のゼラさんが開発してくれたスープのもとがあったっけ。あれを使ってみようかな。
 俺は『便利ボックス』から大きな寸胴鍋ずんどうなべを取り出して、水属性魔法で全てに水を満たした。そこにスープの素を入れ、火属性魔法で沸騰ふっとうするまで熱する。


 ぐつぐつしてきたところで、魔獣の肉や野菜を大量に投入する。これらも『便利ボックス』にたくわえてあったものだ。『便利ボックス』に入れた食材は新鮮な状態のまま保存されるんだよな。
 こういうときのためにとってあったものなので、惜しみなく入れた。
 具を入れたあとは、しばらく弱火で煮込む。待っている間暇だったので、ミリアーナさんに許可をもらって教会の中を歩いてみることにした。
 教会は建物自体がかなり古くなっているらしく、あちこちが老朽化ろうきゅうかしており、中には穴の空いている壁まであった。そのままにしておくのは問題だと思い、目に付いた部分があれば修繕していく。
 一通り修繕し終えたところでちょうどいい時間になったので厨房に戻ると、スープがいい感じに煮込まれていた。味見したら美味おいしかったし、子供達も喜んでくれるだろう。
 お昼過ぎになり、庭で遊んでいた子供達が戻ってきた。みんな「いい匂いがする~」とすぐに気付き、昼食となる。
 スープは大好評だった。ミリアーナさんや他のシスターは、最初は遠慮していたが、お代わりがたくさんあると分かると、みんな嬉しそうに食べ始めた。
 夕方頃になったら、年長組の子達も帰ってくるらしい。そのときはいっぱいお代わりさせてあげてほしいとお願いしたのだった。


 子供達の昼食が終わり、彼らは別室に移動した。どうやらシスターの一人が彼らのために授業をするらしい。
 俺もそろそろおいとまさせてもらおうかな。
 帰り際、教会の出口のところで見送りに来てくれたミリアーナさんに頭を下げられた。

「ラルク君。今日は本当に色々とありがとう」
「いえ、俺がしたくてしたことですから気にしないでください」

 俺はそう言って、教会をあとにした。
 帰り道、町の人達に教会の評判について聞いてみると、悪い評判は一切なかった。
 あの教会や他の難民の人達のために、もっと俺ができることはないのかな……
 そんなことを考えながら、俺はシャルルさんの家に戻った。
 俺と義父さんは、その日はそのままシャルルさんの家に泊まらせてもらった。これはそのときに聞いたのだが、義父さんの試合相手であるシャルルさんのお兄さんは、まだ到着していないらしい。俺達がこんなに早く到着するとは思っていなかったそうだ。少し悪いことをしちゃったかな。
 そういったわけで、俺達はしばらくここで泊まることになるとシャルルさんに教えられた。
 なお、義父さんはシャルルさんの両親に歓迎されているみたいだ。シャルルさんのお父さんなんかは「わしらもレコンメティスに移住するか?」という冗談まで言っていた。
 縁談は順調に進みそうだ。あとは義父さんが試合に勝てるかどうかだけど……まあ、そんなことは心配するまでもないか。

   
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