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9巻
9-1
しおりを挟む俺、四宮楽は元々は日本人の高校生。しかし不幸にも、交通事故で命を落としてしまった。
だが、どうやらその死は手違いだったらしく、神様であるサマディさんことサマディエラさんから、お詫びとして三つの便利な初期スキルをもらって異世界に転生したのだった。
転生してからの俺の生活は、順調そのもの! 義父であるグルドさんと一緒に楽しく異世界生活を送りながら学園を卒業、二人のお嫁さんと結婚する幸運にも恵まれた。
時間に余裕ができたので、冒険者パーティのメンバーであるレティシアさん、アスラ、リン、加えて俺たちの国レコンメティスの王女、ローゼリアことリアを誘い、別の大陸に旅に出かけたんだ。
訪れた場所は、緑豊かな森林国フォトレス。一見のどかなその国は、災害のせいで土砂崩れが起き、名物の温泉街は大惨事になっていた。
温泉街のまとめ役、ミコトさんに助けを求められた俺たちはなんとか復興に成功。ミコトさんをはじめとした街の人は大喜びだし、俺たちも温泉をたっぷり堪能させてもらった。
こうして旅を終え、久々に自分たちの国へと戻ることになった。
さて、次は何をしようかな?
1 王都帰還
森林国を船で出航してから数日、俺たちは一ヶ月前に出航した港町に戻ってきた。
「ん~、船旅も楽しいけどやっぱり地上が落ち着く~」
到着してすぐに、レティシアさんは船から降り、久しぶりの地上に感動していた。
レティシアさんに続いて、俺の親友で隣国ルブランの王子であるアスラも船から降り、その後に俺の奥さん二人――リアとリンも船を降りる。
俺は最後に船を降りて皆で乗組員の人たちにお礼を言った。
そして俺たちは港町の宿で一泊だけして、レコンメティスに向けて馬車での旅を始めた。
「そういえばラルク君、旅が終わったら何か予定とか決めてるの?」と、リア。
「ん~……この旅が終わったら、いったん休暇にしようかなって考えてはいるよ。ほら、大陸から別の大陸へ移動する旅だったから少なからず疲れは残ってるだろうしね」
そう皆に話をすると、アスラとレティシアさんはそれなら久しぶりに実家に戻ろうかなと話していた。
「リンはまあ一緒に過ごすとして、リアはどうする? たぶん、アルスさんたちも心配はしてると思うけど」
ちなみにアルスさんはリアのお父さんであり、レコンメティスの国王だ。
「ん~、そうだね。私もお城に戻って家族と顔を合わせに行こうかな?」と、リア。
「了解。それなら、旅が終わったら一週間か二週間ほど休みにして、それからまた何かするか話し合って決めよっか」
そうして俺たちは、レコンメティスに向かう馬車の中でいつも以上に楽しい会話で盛り上がっていた。
その後も俺たちの旅は順調に進み、レコンメティスの王都に帰ってきた。
「こんなに長く王都を離れてたのは初めてだから、なんだか少し感動しちゃうな……」
そう俺が言うと、皆も頷き、俺たちは門での手続きを終えて王都の中に入った。
その後、俺たちは義父さんから譲り受けた自分たちの家にまっすぐ向かった。
「久しぶりの我が家。ほんと、たった一ヶ月ちょっとだけど懐かしさが溢れてくるな……」
家の敷地内に入った俺はそう呟き、皆と一緒に家の中に入った。
入る前、埃とかで汚くなってるかなと思っていたが意外にもそんなことはなく、綺麗な状態だった。
「帰ったらまずは掃除しないとって思ってたけど、誰かがしてくれてたのかな?」
そうリンが言うと、家の二階の方から足音が聞こえた。
俺がそっちの方を見ると、そこには義父さんの姿があった。
「えっ、義父さん!? なんでここにいるの?」
「そりゃ、ラルクたちが帰ってくる頃だと思ってこっちに来てたんだよ。おかえり、ラルク。それにリンたちもおかえり」
義父さんの登場に驚いた俺だったが、よく見てみると家のすみの方に隠れている使用人の人たちがちらほら見えた。彼らは「グルドさんから隠れるようにと言われていたんです」と説明しつつ、すみから出てきた。
「懐かしさで探知を怠ってたとはいえ、まさか義父さんにこんな不意を突かれるとは思わなかったな」
「ふっ。ラルクを驚かすために、使用人たちにも気配の消し方を教えたからな。油断してるだろうから成功するとは思ってたけど、ここまでうまくいくとはな」
「ラルク君が驚く顔って珍しいから、僕たちもいいものが見れたね」
「そうだね~」
そんな俺と義父さんのやり取りを見て、アスラとレティシアさんは笑っていた。
その後、帰ってきたばかりで疲れてるからと俺たちはリビングへと移動する。
それから椅子に座って、雑談の続きをすることにした。
「義父さんっていつからこっちに来てるの?」
「まあ、屋敷の掃除とかしておいた方がいいと思って一週間前くらいに移動してきたな、領地の方も大分落ち着いたからな」
「そうなんだ。義父さん、また無茶とかしてない?」
「一度倒れて無理はするもんじゃないって分かって、気を付けるようにしてるよ。たまにちゃんと外に出て運動もしてるから、一ヶ月前よりかは強くなってると思うぞ?」
義父さんはそう言いながら、体に力を入れる。
すると確かに、前回会った時よりも少し筋肉がついてるような感じがした。
なんとなく義父さんと再会して感じてた違和感は、義父さんが前に会った時よりも強くなってるからだとそこで俺は確信した。
「もしかして義父さん、俺と戦いたいの?」
「一ヶ月ぶりに息子の成長を確認したいんだよ。まあ、今日は帰ったばかりだからしないつもりだけど、俺が王都にいる間にはしたいとは思ってる」
義父さんはニヤッと笑みを浮かべながらそう言った。
アスラたちから「その試合、見たいな~」と言われる。
最初から断るつもりはなかったが、周りの雰囲気から断ることはできそうになかった。
「まあ、俺も義父さんとの対戦は楽しんでるからいいよ。義父さんたちはどれくらいこっちにいる予定なの?」
「そうだな。もともとラルクたちの顔を見たら帰る予定だったから、明後日には帰ろうかなとは考えてる」
「そっか、それなら先に義父さんとの対戦をしといた方がいいね。明日、朝一で対戦はどうかな?」
「俺はいいが、ラルクは大丈夫なのか? 旅から帰ってきた次の日に戦うって。領地に戻った後でも大丈夫だぞ?」
義父さんは俺の体調のことを心配してそう言ってくれたが、俺はそんな義父さんの言葉に対して「大丈夫だよ」と返した。
「これでも旅先でもちゃんと体は動かしてたし、馬車での移動の際も休憩時間に体を動かしてたからすぐに動いても問題はないよ」
「まあ、ラルクがそこまで言うならいいけど……」
「グルドさんはラルク君のこととなると、本当に心配性ですね」
義父さんが俺のことを気にかけてると、そんな俺たちのやり取りを見ていたリアが笑みを浮かべながらそう言った。
その後、出かけていた義母さんが帰宅して、ちょうど夕食の時間となったので、俺は久しぶりに我が家の調理場に立ち夕食の準備を始めた。
「ラルク君、旅から帰ったばかりなんだから休んでもよかったのよ?」
夕食の準備を始めていると、義母さんが調理場に来て心配した様子でそう言葉をかけてきた。
「せっかく義父さんたちが来てくれたのに、振る舞えない方が嫌ですからね。それに旅の間に美味しいものもたくさん食べてきたので、それを義父さんたちにも食べてほしいですから」
「それはちょっと気になるけど……」
義母さんは俺の言葉に心が揺らいだみたいだ。
俺は義母さんに一緒に料理をしないかと提案をした。
普段、使用人に任せてる義母さんは俺からの誘いに乗り気になった。
それから俺は、義母さんと使用人の人たちと一緒に夕食を作ることにした。
旅の途中、何度も食べた土鍋料理。
それを俺は義父さんたちに振る舞うため、森林国で購入しておいた土鍋に具材を入れて調理をしていた。
「ラルク様、この鍋はどういったものなんですか?」
「土鍋と言いまして、煮込み料理に使うんですよ。もしよかったら、義父さんたちに渡すために多めに買ってきているので、一つあげましょうか? 簡単ですが調理方法も教えますので」
「ッ! ぜひ、お願いします!」
使用人の一人は俺の言葉に嬉しそうな表情を浮かべた。それから他の使用人の人たちも俺から土鍋料理の調理方法を真剣な表情で聞いていた。
その後、土鍋料理には時間がかかり、すっかり陽が暮れてしまった。
義父さんたちも腹を空かせて待っていたので、料理を持ってリビングに移動した。
「ごめんね。思ってた以上に時間がかかっちゃった」
「いや、待つ分には大丈夫だったが。ラルクたちが料理してる匂いがこっちまで漂ってきて、それにやられそうだったよ」
義父さんがそう言うと、アスラたちも「お腹減った~」と言ったので使用人の人たちとテーブルに食器を準備をした。
それから土鍋を、収納スキルである『便利ボックス』を使用して取り出した。
すでに空腹が限界状態なのが何名かいるため、すぐに食器によそって食べ始めることにした。
「ッ!」
義父さんは一口料理を口に入れると驚いた表情をして、それから無言で食べ進めていた。
「ラルク君、向こうで食べた土鍋料理がかなり忠実に再現されてるね」と、アスラ。
「うんうん。再現っていうか、より美味しく感じるよ。こっちの国の味つけにしてくれたの?」
「流石、レティシアさんですね。こっちで土鍋料理を流行らせるなら、味つけをこっちの国に似せておいた方がいいと思って実験的にやってみたんですよ。お口に合いましたか?」
「うん、すごく美味しいよ!」
レティシアさんがそう言うと、リアたちも「美味しいよ」と言ってくれた。
そして未だに無言で食べていた義父さんは、自分の分の料理を食べ終わると俺の方を見つめ「また料理の腕を上げたな」と感心した様子でそう言ってくれた。
「義父さんが気に入ってくれたみたいで俺も嬉しいよ」
「ああ、これは俺のお気に入りの料理の一つになったよ。使用人たちにも教えてたみたいだが、覚えられそうか?」
「土鍋さえあれば、調理方法はそこまで難しくないから大丈夫だと思うよ。もしよければ、義父さんたちが帰った後にまた教えに行ってもいいしね」
そう俺が言うと、後ろで待機していた使用人たちから熱い視線を感じた義父さんは「その時はよろしくな」と苦笑いを浮かべて言った。
義父さんたちは何回かおかわりをして楽しい夕食の時間を過ごした。
その後、俺は、久しぶりに義父さんと一緒に風呂に入ることにした。
「ラルク……この一ヶ月で背伸びたか?」
「ん~、そんなことはないと思うよ。前から着てた服はそのまま着れるからね」
「そうか、ならあれだな。旅をして少しラルクの雰囲気が変わったんだろうな」
「そうかな? 自分では何が変わったのか分からないけど、義父さんがそう言うなら何か変わったんだろうね」
俺がそう言うと、義父さんは俺の頭に手を置く。
「ラルクも大人になってきてるってことだな」
そう微笑みながら、そのまま俺の頭を撫でた。
その後、久しぶりに義父さんと風呂で熱さの我慢比べをして、見事勝利した。
「この飲み物、美味いな。これも新しく売るつもりなのか?」
「うん。その予定だよ」
「だとしたら、これを買いにまたこっちに来ないとな」
風呂上がり、楽園で新しく作った果実飲料を義父さんに試飲してもらうと、かなり気に入ってくれた様子だった。
そんな風に義父さんと風呂上がりに涼んでいると、義母さんがお風呂から上がって俺たちのところへと来た。
「あら、また珍しいものを飲んでるわね。ラルク君、私の分もあるかしら?」
「もちろんありますよ。いろいろと種類がありますけど、どれにしますか?」
「そうね。それじゃ、これをもらおうかしら」
そう言って義母さんは用意していたジュースを一つ手に取る。
そして義父さんの横に座って飲み始めた。
「お風呂上がりだから、さらに美味しく感じるわね。これって冷たいまま販売する予定なの?」
「一応、今の段階では俺の店で商品の一つとして出すものと、ドルスリー商会で購入できるものの二つを想定していて、店では冷やして出す予定だけど、ドルスリー商会の方はまだ分かんない感じですね」
「そうなのね。こんなに美味しい飲み物があるなら、今以上にラルク君のお店は繁盛しそうね」
義母さんはジュースを飲みながらそう言うと、義父さんから店について軽く話を聞いた。
こっちに来て一週間ほどの義父さんたちは、俺の店のことも見ていてくれたらしく、俺がいない間もずっと繁盛していたと教えてくれた。
「最近だと他国からわざわざ、ラルクの店で食べるために来てる観光客や貴族もいるみたいだぞ」
「俺がいない間にまた有名になったみたいだね」
「もともと有名だったが、時間が経って、より浸透したって感じだろうな。最近他国の貴族が参加するパーティーがあったらしいが、その時にアルスがいろんな国の貴族からラルクのことを聞かれたって言ってたぞ」
義父さんはそれから「貴族絡みで何かあったらすぐに言うんだぞ」と念押しをしてきた。
その後今日は夜も遅いため寝ることにした。
翌日、昨日作った土鍋料理の残りに白米と肉を追加して雑炊みたいなものを作ると、意外に好評で義父さんは三杯もおかわりをしていた。
「義父さん、この後動く予定なのにそんなに食べて大丈夫なの?」
「大丈夫だぞ、逆に動くからこそたくさん食べたんだ」
お腹をポンポンと叩きながら義父さんはそう言い、それから俺たちは裏庭へと移動して準備運動を始めた。
見物人はアスラたちと義母さん、それにいつの間に話を聞きつけたのか、国王のアルスさんもいた。
「……今日か明日辺りに挨拶に行こうと思ってたんですけど、なんでこんなところにいるんですか?」
「そりゃ、グルドとラルク君が久しぶりに再会して戦うって聞いてね。いても立ってもいられないじゃない? あっ、ちなみに内緒で来てるから挨拶に来た時は黙っててね」
ニコニコと笑みを浮かべながらアルスさんはそう言った。
隣にいるリアが「お母さんには私から報告しておくからね」と真顔でアルスさんに伝えていた。
王妃であるエマさんに告げ口すると宣言するリアに怯えるアルスさんはおいといて、俺は準備運動をしっかりとして木剣を手に取った。
「それじゃ、そろそろ始めるか」
「はい。いつでも始めて大丈夫ですよ」
そう義父さんと俺が言うと、審判役をしてくれることになった義母さんが真ん中に立ち、試合開始の合図を出してくれた。
試合開始早々、義父さんはかなりのスピードで距離を詰めてきた。
「ッ、驚いた。義父さん、前と戦い方変えてきたね」
「そりゃ、何度もラルクに同じ手を使うほど、馬鹿じゃないからな。こっからさらに速度を上げるぞ」
能力値的にはたぶん俺の方が上だろうけど、義父さんには何年も冒険者をしていた経験値、技術がある。
そんな義父さんの攻撃に対し、俺は受け流すことに集中させられた。
「旅で腕が落ちてるかと思ってたが、そんなことはないみたいだな。逆に前よりキレがよくなった気がするぞ」
「ふふっ、訓練はしてたからね」
義父さんに褒められた俺は嬉しさを感じた。
義父さんが攻撃の手を一瞬だけ緩めたその隙を突いた攻撃を仕掛ける。
しかし、その隙が罠だということも俺は気付いている。
「ッ、まったく本当にラルクの成長は早いな……」
「今の俺はそんなのじゃ引っかからないよッ」
義父さんは俺が罠にかからなかったことに感心した。
俺はそんな義父さんに対して攻撃の手を止めず、少しずつ義父さんを押していった。
義父さんとの戦いの最中、俺は少しずつ義父さんの動きを予測して攻撃を仕掛けていた。
だがなんとも言えない違和感を覚えていた。
「……まさかとは思うけど、義父さんこの戦いの中でタイミング変えてる?」
「よく気付いたな。ラルクが戻ってくる頃に合わせて、いろいろと見せてやろうと思ってな」
「まったく本当に義父さんはすごいね」
簡単そうに義父さんは言ってるけど、たった一ヶ月でそれを仕込んでくるなんて、義父さんの技術力の高さには驚かされるな。
たぶん、さっき隙を作ったのもタイミングを変えてるのを分からせないためだったんだろう。
「ラルク君とグルドさん、本当に楽しそうに戦ってるね」
「なんだかんだグルドさんって、ラルク君の強さに驚いてるけど、僕たちからしたらグルドさんも驚くくらい強いよね」
「うん。二人って本当に強いし戦い好きで、似た者親子だね」
俺と義父さんの戦いを見ているリンたちはそう感想を言い、その後も観戦をし続けて、俺たちを応援してくれてしていた。
戦いは互いに一歩も譲らない状態が続き、三十分の時間制限が来て、引き分けで終わってしまった。
訓練していたとはいえ、ここまでの熱戦をしたのは久しぶりで、俺もかなり疲れてしまった。
「ラルク。楽しかったな」
そう義父さんが言ってきた。
「うん。義父さんがこんなに強くなってるとは思わなかったよ。もっと頑張らないと、また叩きのめされる日々が続きそうだって思ったよ」
「そうならないように頑張るんだな。俺も俺で領地で腕を上げておくから、またやろうな」
いい戦いができた俺と義父さんは、試合が終わると握手を交わした。
その後、俺と義父さんの戦いに刺激されたのかレティシアさんとリンが模擬試合を始めたので、俺は見学をすることにした。
「ラルク君、久しぶりにラルク君の戦いを見れてよかったよ」とアルスさん。
「そう言ってもらえて嬉しいですけど、アルスさんこの後大丈夫なんですか?」
「……まあ、うん。自分の気持ちを抑えられなかった罪は償うつもりだよ」
アルスさんは公務を脱走して怒られることをすでに覚悟してるのか、空を見上げて悲しげに呟いた。
「アルスもそろそろ落ち着いたらどうだ? 一応、まだ王様なんだから自分の好きなことに突っ走るのはやめた方がいいと思うぞ」
「一応ってどういう意味なわけ?」
アルスさんは義父さんの言葉に対し、ジト目で睨みながら反論した。
しかし、そんなアルスさんの言葉に対して、冷たく「ほとんどエマのおかげだろ」と義父さんは言う。
アルスさんはそれに対しては、何も言い返さなかった。
「ってか、そんなに自由に動きたいならさっさと息子に国王の座を渡したらどうだ? 息子のリオラスもウォリスも、どっちもいい王になると思うぞ」
「そう簡単にいかないんだよ。まあ、それについては進めてるからまた愚痴に付き合ってくれよ」
「いつでもよくはないが、突然来ない限りは構ってやるよ」
そう義父さんが言うと、アルスさんは俺に対して小声で「なんだかんだグルドは優しいだろ」とニヤニヤと笑みを浮かべながら言った。
もちろん、義父さんに丸聞こえだ。
アルスさんはお尻を義父さんに蹴り上げられ痛がっていたが、自業自得だろう。
「あっ、そうだ。ラルク君、近いうちにドルスリー商会のラックと一緒に、王城に来てくれないかな」
ラックさんというのは、ドルスリー商会の商会長だ。
「ラックさんとですか? また何かあったんですか?」
「いや、ただちょっと国からラルク君とドルスリー商会に頼みたいことがあって、正式な形で話し合いをした方がいいってエマが言ってたんだよ」
「……分かりました。この後、レコンメティスへの帰国を伝える挨拶まわりでドルスリー商会に行く予定なのでその時に話してみますね」
その後、アルスさんはレティシアさんたちの試合を楽しんだ後、エマさんに怒られる覚悟を決めた表情で帰宅していった。
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