旧悪役令嬢の嫌がらせが恩情で、愛らしい!

RasK

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執事は強い

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「フェリア様のことをお好きでしょうか?」


私のこの恋幕の気持ちがバレてしまったのか…!?どこで…どこでだ!?学校にも来ていないし、何ならあの時買い物にも来なかった。どこで分かるんだ…!頭を働かせろ…一応いい大学入れる頭してるんだから…それなのにテスト良くなかったけど!!

「…フェリア様が貴方にしている行為をどうやら後悔しているようで…私は実際には見れておりませんし、フェリア様から直接聞いたわけでもありません。ですが、とても後悔しているご様子で…」

「後悔…?」

「もう少し優しくできなかったのか、もう少し笑顔でいられなかったのか…等々…」

そんなことを執事さんの友達の誰かから聞いたのか…?羨ましいその立場の人が羨ましい。フェリア様に相談されているなんて…!そんな立場になりたい…フェリア様の心の支えになりたい…!

「なんと…それは誰からお聞きしたのですか?」

「何故でしょうか」

「何故ってそれが知りたいからですかね…?」

「?……ああ!違います。私が誰かを関与してお聞きしたのではないのです!お恥ずかしながら、フェリア様のお部屋でそのような声が聞こえてきたので…」

TSU・MA・RI?盗み聞きだと…部屋で私は何で優しくできなかったのかと、後悔していたと。ほうほう。なるほどぉ~。ベッドの上で何故、わたくしは平民にあんなに強く当たってしまったのかと、後悔していたと…ほうほーう…ほほーう…

「最高ですね」

「ん?今なんと」

「すみません、取り乱しました。最ノ高ですね」

「メアリー様、おそらく何も変わっておりません」

「私は、フェリア様のこと嫌いではないですし、なんなら慕っております。確かにフェリア様は少し不器用ですが、そのお気持ちは十分に私に届いております。なので安心してください…とこれはフェリア様には伝えることはできませんけどね…」

「ふふ、そうですか。それなら安心です。…おや、もうそろそろ着きますね、私も少し同行しても?」

「え、ええ」

私が執事を連れて歩くなんて、大変なことにならないか?前代未聞ではないか?絶対に何か言われるぞ、ほーら言われるぞ、すーぐ言われるぞ。


*********


職員室で遅刻の手続きを済ませ、廊下を歩く。3限は魔術の授業だった気がする。教室どっちだろ、魔術室?
私が考えているとクレアがいた。授業はまだ始まっていないのか。

「…何でメアリーが執事連れてるのよ」

「私が知りたいよ!」

「どうも、私はフェリア・ブルーム様に使えておりますアドラーと申します。以後お見知りおきを」

「あ、よろしくお願いします~」

あ、クレアもう馴染んでやがる、すご。

「アドラーさんなんでいんの?」

レイまでもがここに来た。なんで来たんや。
 
「あ、レイ様。これはこれは、ところでフェリア様は何処に?」

「フェリア~?その辺にいると思うけどな、ていうかなんでメアリーと一緒にいるんだ?」

「フェリア様の命でメアリー様を連れてきてと言われまして」

「レイとクレアは何でここに?」

「3限の授業が始まったんだけど、先生が魔法の実験で失敗したらしく授業中止よ。そのまま自由行動。そんなことより、あなた遅刻もそうだけど、馬車に乗ってて、突然執事連れて来るんだからかなり目立ってたわよ。先生もなんかざわついてたし」

「そうそう!そもそもメアリーって問題児だしな。どの学年にも顔が知れてるんだわ。だからその学年の煩いやつが耳にその情報入れて叫ぶだろ?まじで、全学年知ってるんじゃないかってくらい混乱呼んでたぞ。まじ面白かった」

「え。何それ、そんなに?私執事連れて歩いてただけじゃない?」

「メアリーっていうのがそもそも話題を呼ぶのかもね」

「その上、フェリアの執事だろ?貴族の中じゃその話題で持ちきりよ、その話平民にも入って更に話題に。アドラーも執事界じゃ有名な方だからそれはもう凄いぞ」

「授業中じゃなかったの?」

「「丁度授業後だったわ(ぞ)」」

わーお。なんも言えねぇ。そんなに話題で持ちきりだったのか。これは大変なことになったなあ…と窓の外の鳥でも眺めることにする。

「アドラー…?何故、ここに、いるのです?」

その声に振り向くと、そこには息をきらしたフェリア様がいた。走ってきたのだろう。というか、何故って…フェリア様が頼んだのではないのか。先生の怒りが少なかったから、アドラーさん連れていけばマシになるからだと勝手に思ってたり。じゃあ、アドラーさんの独断だったと、ふむ、何故?

「あまり思い詰めなくとも、大丈夫だとお伝えしたくて。来ちゃいました」

ーーー???ーーー

今、少なくとも3人の気持ちは一致しているだろう。なんの話な
んだろう。失敗でもして慰めに来たのか?でも…今慰めるのか?分からないな。もし、今伝える必要の無いものを伝えに来たのなら、私の変な噂がただ立っただけじゃないか。わたし損すぎないかね。…何気に来ちゃいました、の無邪気さが苛つくが気にしないでおこうか。


「……もしかしてアドラー…結構聞いてた?」

フェリア様が絶望した顔で聞いている。あっ、なるほどね。アドラーさんにまさか聞かれてると思ってなったんだね。私もそういう経験あるよ…

「大丈夫ですよ。フェリア様。ご安心ください」

「アドラーーー!?!?」

と、小さい声だが、悲鳴のような声を上げ、フェリア様は、アドラーさんを連れていき、耳打ちした。何を話しているのだろうか。もし、誰にも言わないで?という話をしていたらもうそれは無理な約束となるからなぁ…
そんなフェリア様とアドラーさんと違い、唖然とする二人。レイとクレアだ。この二人は何だかんだ可哀想である。執事が来たと思ったら、フェリア様が何故かあんな反応をみせ、今は置いていかれている。

「なんの話だ?」「さあ?」

仲がいいかは知らないが、意外とこの二人、お似合いでは?
と、言ったら二人に殺されそう。黙ってよ。

数分して、二人が戻ってきた。フェリア様は顔は繕っているが、どこか疲れた様子だ。アドラーさんはニコニコしている。

「さあ、今日も一日頑張りましょうか。さて、次の授業まで何処に居ればいいんでしょうか…」

あれ、アドラーさんずっといるつもり?
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