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その後のお話―お誕生日会―④
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「ふぃ~~。良いお湯でした♡」
私はタオルを首に掛け、髪の毛をワシワシ拭きながらキッチンへと向かう。
「ノド乾いた~。雪ちゃーん。お風呂空いたよー」
「んー……」
雪ちゃんは、ソファに座ってクッションをギュッと抱えながらテレビにかじり付いていた。
「何をそんなに真剣に観てるの?」
隣に腰を下ろしテレビに目をやると、以前、私が「好きじゃない」と言っていたドラマを観ていた。
「……これ、最終回?」
「んー……」
画面を食い入る様に観ている雪ちゃん。
そんなに面白いのかなぁ……。
今なら、主人公の彼に片想いをしているライバルに対して、切ない思いを抱かないで済むかな。と思って、話題作りがてら一緒に観賞してみる。
(……ん?んん?んんん!?)
あれ?なんか……あれ??
話が進むにつれて、途中から変な違和感はあった。
それが段々明白になって来て、確信に変わる。
「あ……このドラマ、ライバルの女の子の方が主人公だったんだね!?」
そう。そうだったのだ。
私は盛大な勘違いをしていた。
このドラマのラストシーンは、主人公(だと思っていた女優)の恋人と、ライバルの女(実はこっちが主人公)が手を繋いで、銀杏並木の中を仲良く歩いて行く。
と言う結末だった。
つまり、私が『主人公(女)の恋人に片想いをしていて辛い思いをしているライバル』と思っていたこの女性こそが実は主人公で、私が主人公だと勘違いしていた女性の方がライバルだった、と言う事だった。
全然見ていなかったから全然分からなかった。
「私、勘違いしてたよ!」
「ええ!?」
雪ちゃんがドバドバ涙を溢しながら鼻をチーンとかんでいる。
あ、そっか。
本来なら感動的なシーンなんだろうけど、私は驚きの方が勝ってしまい、涙が出なかった。
「私はてっきり、ライバルのあの女の人が両想いの二人の仲を邪魔してるんだと思ってた……」
「違うわよ!アンタ、全然知らないのね!?」
「うん……」
辛くてしんどくて、避けてたからね。
(なんだ、そうだったんだ……)
じゃあ、人気のドラマだったから見てれば良かった。
(再放送、いつかな……)
その頃は話題性はないだろうけど、ちゃんと観てみよう、と思った。
私はタオルを首に掛け、髪の毛をワシワシ拭きながらキッチンへと向かう。
「ノド乾いた~。雪ちゃーん。お風呂空いたよー」
「んー……」
雪ちゃんは、ソファに座ってクッションをギュッと抱えながらテレビにかじり付いていた。
「何をそんなに真剣に観てるの?」
隣に腰を下ろしテレビに目をやると、以前、私が「好きじゃない」と言っていたドラマを観ていた。
「……これ、最終回?」
「んー……」
画面を食い入る様に観ている雪ちゃん。
そんなに面白いのかなぁ……。
今なら、主人公の彼に片想いをしているライバルに対して、切ない思いを抱かないで済むかな。と思って、話題作りがてら一緒に観賞してみる。
(……ん?んん?んんん!?)
あれ?なんか……あれ??
話が進むにつれて、途中から変な違和感はあった。
それが段々明白になって来て、確信に変わる。
「あ……このドラマ、ライバルの女の子の方が主人公だったんだね!?」
そう。そうだったのだ。
私は盛大な勘違いをしていた。
このドラマのラストシーンは、主人公(だと思っていた女優)の恋人と、ライバルの女(実はこっちが主人公)が手を繋いで、銀杏並木の中を仲良く歩いて行く。
と言う結末だった。
つまり、私が『主人公(女)の恋人に片想いをしていて辛い思いをしているライバル』と思っていたこの女性こそが実は主人公で、私が主人公だと勘違いしていた女性の方がライバルだった、と言う事だった。
全然見ていなかったから全然分からなかった。
「私、勘違いしてたよ!」
「ええ!?」
雪ちゃんがドバドバ涙を溢しながら鼻をチーンとかんでいる。
あ、そっか。
本来なら感動的なシーンなんだろうけど、私は驚きの方が勝ってしまい、涙が出なかった。
「私はてっきり、ライバルのあの女の人が両想いの二人の仲を邪魔してるんだと思ってた……」
「違うわよ!アンタ、全然知らないのね!?」
「うん……」
辛くてしんどくて、避けてたからね。
(なんだ、そうだったんだ……)
じゃあ、人気のドラマだったから見てれば良かった。
(再放送、いつかな……)
その頃は話題性はないだろうけど、ちゃんと観てみよう、と思った。
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