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1章 出会い編
振動テスト
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俺と悪役令嬢・ダリアの睨み合いは続く。
最初に動いたのはダリアだった。
「…。ルイス様、自ら教授するということでしょうか?貴女の手を煩わせなくても、私が教えますので大丈夫ですわよ。」
「いい。俺はアンタよりも上手に教えられる自信がある。だから、帰ってくれ。何度も言わせないでくれよ。」
最後、睨みを効かす。
これは最後の警告。
この悪役令嬢ダリアも、腐っても公爵令嬢の立場。
王子に睨まれるその意味、分かっている筈だ。
ダリアはゲームではそこそこ賢かった。
そして、このダリアもそれなりに賢いらしい。
諦めたように一歩下がった。
「分かりました。では彼女はルイス様にお任せ致します。
“王子殿下のお手並み”、楽しみにしておりますわ。」
そう言い放ち、後ろを向いて去っていった。
(こ、こえ~!!さすが悪役令嬢。
圧力が凄い!しかも、割りと王子の権力、振りかざした筈なのに、最後に嫌みを言って帰っていったよ。怖いわ!心のなかで怒り狂ってるよな。絶対…。)
というか、マリーちゃんを守るためとはいえ、大分大きく出てしまった。
(何が自信があるだよっ!
何を教えようとしていたかも、理解していないのに…。
ほんと、いけんのか。いや、自信を持て!守ると決めたんだから!)
「…スくん、ルイスくん!」
「あ!…あぁ、ごめんな。マリーちゃん。」
どうやら、考え事をしていて、ずっと呼び掛けていたのに、気づかなかったようだ。
マリーちゃんは、不安そうな、何とも言えない表情をしていた。
(そりゃ、そうか。無理やり乱入してきたもんだし。勝手にダリアを帰しちゃったし。)
俺は少し申し訳ない気分になってしまった。
「ごめんな。酷いことされてると思うと、いても立ってもいられなくなって…。
いきなりだし、混乱したよな。アイツには他に何かされてないか?」
すると、不安そうながらも笑顔で答えてくれた。
「大丈夫だよ。びっくりしたけど、私のこと思って言ってくれてるのは、伝わったから!
でも、ダリアさんのこと、そんなに言わないであげて。彼女は私に教えようとしてくれただけだし、酷いことなんかされてないよ。」
「いや…でも、マリーちゃん、泣きそうだったじゃん。」
「それは、私が至らないからだよ。彼女は私のためにやってくれただけで、苛めをするような人じゃない。私は彼女とそんなに話したことはないけど、そう思うんだ。」
そう言って、ニコッとマリーちゃんは笑う。
(どんだけ、天使なんだよ!あんな意地悪女に対しても優しいとか…!ほんと、優しくて可愛い。さらに惚れ直しそうだ…!)
しかし、この調子じゃあ、あの悪役令嬢を警戒することはしなさそうだ。
できれば、今後のことを考えると、十分に気を付けて欲しいのだが…。
(まぁ、それが、マリーちゃんの良いとこだしな。誰にでも優しいからこそ、俺が守ってあげなきゃな!)
自分で納得し、次に移ることにした。
気になっていたことを質問をする。
「それでさ、マリーちゃん。聞きたいんだけど、何をやろうとして、こんなことになったんだ?」
すると、マリーちゃんが思い出したかのように話始めた。
「ん~とね、簡単に話すと、明日『実践魔術』で声の振動テストがあって、私得意じゃないから、ダリアさんが教えてくれることになって…」
キーンコーンカーンコーン…
昼休み中だったため、タイミング悪く予鈴が鳴ってしまった。
マリーちゃんは「あっ。時間!」と言ってから、口をつぐんでしまった。
(明日かぁ。時間がないなぁ。)
『聖アクシミア学園』は授業後も勉強場所として、18時までは開放している。しかし、マリーちゃんは特別枠。奨学金を使って通っている身であり、親元を離れて独り暮らしをしていると聞いた。そのため、学校が終わったあとは、アルバイトしているとも。
さっきの話で何の練習をしているかは分かった。「実践魔術」の声の振動テスト。俺のクラスもやっていたから、分かる。
魔法とは、自身の魔力だけじゃなく、呪文を唱えて、空気を振動させ、その声に反応するマナを呼応させて、自身の魔力と結びつけることで発生するものと言われている。
呪文を唱えるときは空気を振動させることが前提だ。
「実践魔術」の声の振動テストは、基準値の声の振動を出すことが出来るか測るテストだ。
魔法の初歩中の初歩、明かりをつける呪文を一人一人、先生の前で行い、その振動数をテストするのだ。
難しくはないが、苦手な人は苦手と聞く。一定数の振動がなくても、魔力量が多い人は、問題ないらしい。
マリーちゃんはもしかしたら、苦手な人なのかもしれない。
まぁ、だからといって、何であんな女に頼んでしまったのか疑問だけど…。
取り敢えず、テストの詳細は理解している。
色々考えた上で、事情を知るよりも、練習を優先するほうがいいと俺は判断した。
「取り敢えず一回教室戻ろうか。
何をしようとしたかは理解したから、後の説明は大丈夫だよ。放課後、少し時間ある?そのときに練習しよう!」
「分かった。少しだけなら大丈夫!
じゃあ、待っているね!」
そう言って別れる。
(声の振動テストなら、アレが必要だよな。)俺は授業の合間にテスト対策のための準備を始めた。
。。。
放課後。先程の階段近くで待っていると、マリーちゃんが現れた。
「お待たせ!ごめんね。遅くなっちゃって。」
「大丈夫。俺も来たとこだし。」
そう言って、バッグからあるものを取り出す。
「!それ、振動計測器じゃない!
どうやって、手に入れたの?」
手に持っているのは時計のようなもの。
これが振動計測器。実際、テストに使っていたものだ。
「俺付きの執事に頼んで用意してもらったんだよ。」
まず、俺は計測器を使用して、実際の数値を図ろうと思った。
そのためには計測器を入手しなければならない。
俺は授業の合間の休み時間に、王宮で待機している執事に連絡をとり、急いで用意してもらった。
この時ほど、自分が王子として、生まれてきたことに感謝した日はないだろう。
「取り敢えず、試しにやってみてもらってもいい?」
マリーちゃんに呪文を唱えてもらった。
すると、意外な結果が出た。
測定器は基準値よりも、上の値を示していたのだ。
「マリーちゃん、全然問題ないよ。余裕で合格点をもらえる値だ!」
「ほんとに?」
偶然の可能性も考えて、3回程行ったが、どれも同じ値だった。
(これじゃ、完全にアイツは教えることにかこつけて、苛めていたわけだ。なんて最低やつ。きっと可愛くて、兄さんも惚れる位の中身も完璧なマリーちゃんを妬んだんだ。
これからも常に警戒しとかないと…。)
「ルイスくん…?何か怖い顔してたけど、大丈夫?私、何かできてなかった?」
アイツのことを考えていたせいで、不安にさせてしまった。
気をとりなおして、マリーちゃんに向き合う。
「大丈夫。この分じゃ、練習もいらないんじゃないか?」
「でも、一応不安だから、練習したいな。」
「分かった。じゃあ、こうしようか?」
その後は、手拍子で一定数声を発声する練習をした。
呪文を唱えるための振動など、無理ない発声が一番いいんだ。
あの女の使ったやり方は、無理やりすぎる。
あの行為に何の意味もない。
俺はやれる部分はとことんやった。
あとはマリーちゃんが実力を出せれば問題ない。
王宮に戻った後、明日のことを考えて眠りについた。
最初に動いたのはダリアだった。
「…。ルイス様、自ら教授するということでしょうか?貴女の手を煩わせなくても、私が教えますので大丈夫ですわよ。」
「いい。俺はアンタよりも上手に教えられる自信がある。だから、帰ってくれ。何度も言わせないでくれよ。」
最後、睨みを効かす。
これは最後の警告。
この悪役令嬢ダリアも、腐っても公爵令嬢の立場。
王子に睨まれるその意味、分かっている筈だ。
ダリアはゲームではそこそこ賢かった。
そして、このダリアもそれなりに賢いらしい。
諦めたように一歩下がった。
「分かりました。では彼女はルイス様にお任せ致します。
“王子殿下のお手並み”、楽しみにしておりますわ。」
そう言い放ち、後ろを向いて去っていった。
(こ、こえ~!!さすが悪役令嬢。
圧力が凄い!しかも、割りと王子の権力、振りかざした筈なのに、最後に嫌みを言って帰っていったよ。怖いわ!心のなかで怒り狂ってるよな。絶対…。)
というか、マリーちゃんを守るためとはいえ、大分大きく出てしまった。
(何が自信があるだよっ!
何を教えようとしていたかも、理解していないのに…。
ほんと、いけんのか。いや、自信を持て!守ると決めたんだから!)
「…スくん、ルイスくん!」
「あ!…あぁ、ごめんな。マリーちゃん。」
どうやら、考え事をしていて、ずっと呼び掛けていたのに、気づかなかったようだ。
マリーちゃんは、不安そうな、何とも言えない表情をしていた。
(そりゃ、そうか。無理やり乱入してきたもんだし。勝手にダリアを帰しちゃったし。)
俺は少し申し訳ない気分になってしまった。
「ごめんな。酷いことされてると思うと、いても立ってもいられなくなって…。
いきなりだし、混乱したよな。アイツには他に何かされてないか?」
すると、不安そうながらも笑顔で答えてくれた。
「大丈夫だよ。びっくりしたけど、私のこと思って言ってくれてるのは、伝わったから!
でも、ダリアさんのこと、そんなに言わないであげて。彼女は私に教えようとしてくれただけだし、酷いことなんかされてないよ。」
「いや…でも、マリーちゃん、泣きそうだったじゃん。」
「それは、私が至らないからだよ。彼女は私のためにやってくれただけで、苛めをするような人じゃない。私は彼女とそんなに話したことはないけど、そう思うんだ。」
そう言って、ニコッとマリーちゃんは笑う。
(どんだけ、天使なんだよ!あんな意地悪女に対しても優しいとか…!ほんと、優しくて可愛い。さらに惚れ直しそうだ…!)
しかし、この調子じゃあ、あの悪役令嬢を警戒することはしなさそうだ。
できれば、今後のことを考えると、十分に気を付けて欲しいのだが…。
(まぁ、それが、マリーちゃんの良いとこだしな。誰にでも優しいからこそ、俺が守ってあげなきゃな!)
自分で納得し、次に移ることにした。
気になっていたことを質問をする。
「それでさ、マリーちゃん。聞きたいんだけど、何をやろうとして、こんなことになったんだ?」
すると、マリーちゃんが思い出したかのように話始めた。
「ん~とね、簡単に話すと、明日『実践魔術』で声の振動テストがあって、私得意じゃないから、ダリアさんが教えてくれることになって…」
キーンコーンカーンコーン…
昼休み中だったため、タイミング悪く予鈴が鳴ってしまった。
マリーちゃんは「あっ。時間!」と言ってから、口をつぐんでしまった。
(明日かぁ。時間がないなぁ。)
『聖アクシミア学園』は授業後も勉強場所として、18時までは開放している。しかし、マリーちゃんは特別枠。奨学金を使って通っている身であり、親元を離れて独り暮らしをしていると聞いた。そのため、学校が終わったあとは、アルバイトしているとも。
さっきの話で何の練習をしているかは分かった。「実践魔術」の声の振動テスト。俺のクラスもやっていたから、分かる。
魔法とは、自身の魔力だけじゃなく、呪文を唱えて、空気を振動させ、その声に反応するマナを呼応させて、自身の魔力と結びつけることで発生するものと言われている。
呪文を唱えるときは空気を振動させることが前提だ。
「実践魔術」の声の振動テストは、基準値の声の振動を出すことが出来るか測るテストだ。
魔法の初歩中の初歩、明かりをつける呪文を一人一人、先生の前で行い、その振動数をテストするのだ。
難しくはないが、苦手な人は苦手と聞く。一定数の振動がなくても、魔力量が多い人は、問題ないらしい。
マリーちゃんはもしかしたら、苦手な人なのかもしれない。
まぁ、だからといって、何であんな女に頼んでしまったのか疑問だけど…。
取り敢えず、テストの詳細は理解している。
色々考えた上で、事情を知るよりも、練習を優先するほうがいいと俺は判断した。
「取り敢えず一回教室戻ろうか。
何をしようとしたかは理解したから、後の説明は大丈夫だよ。放課後、少し時間ある?そのときに練習しよう!」
「分かった。少しだけなら大丈夫!
じゃあ、待っているね!」
そう言って別れる。
(声の振動テストなら、アレが必要だよな。)俺は授業の合間にテスト対策のための準備を始めた。
。。。
放課後。先程の階段近くで待っていると、マリーちゃんが現れた。
「お待たせ!ごめんね。遅くなっちゃって。」
「大丈夫。俺も来たとこだし。」
そう言って、バッグからあるものを取り出す。
「!それ、振動計測器じゃない!
どうやって、手に入れたの?」
手に持っているのは時計のようなもの。
これが振動計測器。実際、テストに使っていたものだ。
「俺付きの執事に頼んで用意してもらったんだよ。」
まず、俺は計測器を使用して、実際の数値を図ろうと思った。
そのためには計測器を入手しなければならない。
俺は授業の合間の休み時間に、王宮で待機している執事に連絡をとり、急いで用意してもらった。
この時ほど、自分が王子として、生まれてきたことに感謝した日はないだろう。
「取り敢えず、試しにやってみてもらってもいい?」
マリーちゃんに呪文を唱えてもらった。
すると、意外な結果が出た。
測定器は基準値よりも、上の値を示していたのだ。
「マリーちゃん、全然問題ないよ。余裕で合格点をもらえる値だ!」
「ほんとに?」
偶然の可能性も考えて、3回程行ったが、どれも同じ値だった。
(これじゃ、完全にアイツは教えることにかこつけて、苛めていたわけだ。なんて最低やつ。きっと可愛くて、兄さんも惚れる位の中身も完璧なマリーちゃんを妬んだんだ。
これからも常に警戒しとかないと…。)
「ルイスくん…?何か怖い顔してたけど、大丈夫?私、何かできてなかった?」
アイツのことを考えていたせいで、不安にさせてしまった。
気をとりなおして、マリーちゃんに向き合う。
「大丈夫。この分じゃ、練習もいらないんじゃないか?」
「でも、一応不安だから、練習したいな。」
「分かった。じゃあ、こうしようか?」
その後は、手拍子で一定数声を発声する練習をした。
呪文を唱えるための振動など、無理ない発声が一番いいんだ。
あの女の使ったやり方は、無理やりすぎる。
あの行為に何の意味もない。
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