29 / 40
第29話
しおりを挟む
俺は、自分がやるべきことがわかったよ。俺はほたるにゲームで勝つんだ。勝ったらチューとかエロゲ展開とか、そんなことはどうでもいい。
俺はリアルの恋愛なんて知識もなければ経験もない。だから俺は、ゲームに勝ってほたると同じ舞台に立つことしかできない。そうすることでしか、本当のほたるを見ることができない。
俺はほたると同じ舞台に立ちたいんだ。
ほたるはたぶん、十四日間しか俺の傍にはいないだろう。まだ日にちはあるから、きっと戻ってくる。そう信じて待つ。
昼食を済ませてからPlayVacationにマリヲカートをセットする。今日の夜から始まる『スイートパフェ杯』の決勝レースに備え、出場者のリストをチェックだ。
「俺はずっと、ほたるが苦手そうなゲームを探してた。でも、アイツに勝つにはそれじゃダメなんだ」
決勝レースの出場者の中に、千夏のアカウント『チカ』がいる。千夏は宣言どおりに決勝に勝ち上がっていた。
「ほたるに勝つなら、俺が一番得意なゲームで勝負するべきだ。ほたるが勝てないゲームをするんじゃなくて、お互いが得意なゲームで真っ向勝負をしなきゃいけないんだ」
そして出場者の中にもう一人、見知った名前がいた。前回大会の優勝者『firefly』のアカウントだ。コイツは通信対戦で俺が唯一勝てなかった相手。
「やっぱり来たか。だが、コイツに勝てないようじゃほたるにも勝てない。俺は『チカ』にも『firefly』にも負けるわけにはいかない」
総勢十六名の決勝レース出場者。この大会で優勝を決めて、俺はほたるに『マリヲカート』で勝負を挑むんだ。
夜八時。
遂にレースが開幕する。この日のために、今日はバイトの休みを取っておいたんだ。待ってろよ、ほたる。
決勝レースはトーナメント形式で行われ、上位四名がファイナルレースに出場できる。そこまでは大して難しくない。
トーナメントでは運よく『チカ』や『firefly』と当たらずに勝ち進み、俺はぶっちぎりの一位でファイナルレースに残った。
残りの三人は……『チカ』と『firefly』と、『ドーベルマン』ってやつだ。見たことがあるアカウントだが、対戦するのは今回が初めてだな。
「油断はできないが、一番のライバルは前回優勝の『firefly』と、負けたらデートの約束をしている『チカ』だな」
そういえば千夏とデートの約束、してたな。もちろん行ってやるさ、俺に勝ったらな。
夜九時、遂にファイナルレースがスタート。
スターティンググリッド(レーススタート前の位置)は……
『firefly』、キャラは裏マリヲ。
『kazumax』(俺のアカウントだ)キャラはビビンパ。
『チカ』のユッケ。
『ドーベルマン』のグレートテレサ。
これは決勝トーナメントでのラップタイム順だ。
『Are You Ready?』
シグナルが赤から青に変わり――
『START!』
エンジンを唸らせたロケットスタートで三台が先頭に並ぶ。俺のビビンパと『チカ』のユッケ、そして『ドーベルマン』のグレートテレサだ。
裏マリヲは出遅れる。ロケットスタートに失敗したか?
ドリフトで最初のコーナー。最小限の減速で最短のコース取り、俺のビビンパが僅かに前へ出た。
「よし、加速の弱いキャラ同士ならコーナーでのテクニックがモノを言うぞ」
ビビンパもユッケもグレートテレサも重量系のキャラだ。加速が弱い分、最高速度が高い。だからコーナーでの減速を最小限に抑えれば――
バックストレートで真後ろに『チカ』のユッケが追ってくる。さすがに最高速度では引けを取らないキャラだが、コーナーでのブレはどうだ?
S字カーブを華麗なドリフト走行で抜けると、『チカ』との差が広がった。やはりユッケはコーナーでのブレが大きい。それを補うテクニックが必要だが、
「千夏はまだ、コンマ一秒のコントロールができていないな」
一周目は順位が変わらず、俺がトップのまま二周目に突入。少し遅れて『チカ』のユッケ、その後ろをグレートテレサ、裏マリヲの順で追ってくる。
二周目からアイテムが解禁される。
俺が欲しいのは攻撃用のアイテムよりも加速用のアイテムだ。上級者はみな攻撃用のアイテムを防御用にするから、こちらが攻撃してもあまり意味はない。むしろ防御としてのアイテムを失ってしまうリスクの方が高いからな。
最初のアイテムボックスで手に入れたのは、
「来た! パワフルキノコだ」
数秒間、爆発的な加速をすることができるアイテム。防御には使えないが、大きなコーナーの立ち上がりで使えば――
ビビンパがバックストレートで凄まじい加速を見せる。キノコパワーで後続を一気に突き放した。
他のキャラたちが何を取ったのかは見えないが、これだけ差が開けばひとまず安心だ。
と、ここで後続の順位が入れ替わっている。二位に付けるのは依然『チカ』のユッケだが、三位に『firefly』の裏マリヲが躍り出ていた。『ドーベルマン』のグレートテレサは少し遅れて四位に転落している。
アイテムでの攻防があったのか?
俺は難なく二周目を走り抜ける。トップはビビンパ、数秒遅れてユッケが追ってくる。
「さすがだな、喰らいついてきてる」
バックミラーの隅に映るユッケの姿。コーナーブレの大きいキャラでここまで追ってくるとは、
「千夏、いい腕してるぜ」
だが勝つのは俺だ。『チカ』にも『firefly』にも負けるわけにはいかない。
ここからファイナルラップ。
ホームストレートが切れる瞬間、バックミラーにはユッケのすぐ後ろに裏マリヲが映った。スタート四位から猛然と追ってきている。さすが前回優勝者だ。
大きなコーナーを抜けてからアイテムボックスで『バナナの皮』を手に入れるが、これは防御にも使いどころがない。ストックだ。
バックストレートに入ると、そこで事は起きた。
バックミラーに映ったユッケが突然スピンしたのだ。直線ゾーンでスピンするのはおかしい。後続の裏マリヲに何かされたのか?
ユッケを抜いて『firefly』の裏マリヲが追ってくる。
アイツは加速もコーナー精度も高いキャラだ。この先のコーナー連続で差が縮まってしまうかもしれん。
俺は自分の持てる最大のテクニックを駆使しコーナーを攻める。しかしビビンパよりも性能の高い裏マリヲがぐんぐん近づいてくるのが見えた。
裏マリヲとの差はたった一秒、されど一秒。簡単に縮まるものじゃないが、この差を埋めてくるとしたら、
「最後のアイテム勝負か」
S字カーブの手前でアイテムボックス。ここで強アイテムを引ければ――
「これは!」
俺が引いたのは最強アイテムの『サンダー』。電撃でライバルをスピンさせるチートなアイテムだ。決勝レースでこんなものを引けるとは。
対して裏マリヲはカートの前に『赤甲羅』を構えた。相手を追尾してスピンさせる攻撃アイテム。あれをカートの前に構えているということは……
「あれを当てられたら抜かれる」
しかし裏マリヲは撃ってくる気配がない。代わりに俺が『サンダー』を撃ってしまえばビビンパの勝利が確定するが……
「アイテムは無しだ、純粋に走りで勝負してやる!」
俺は所持していた『バナナの皮』と『サンダー』を捨て、S字カーブに突入した。
一秒遅れて裏マリヲもS字カーブを曲がる。バックミラーにちらちらと裏マリヲの悪そうな顔が見えているが、なぜかアイテムの『赤甲羅』を撃ってこない。
コーナーを抜けてホームストレート。俺のビビンパが加速する。最高速度に達し――
俺はリアルの恋愛なんて知識もなければ経験もない。だから俺は、ゲームに勝ってほたると同じ舞台に立つことしかできない。そうすることでしか、本当のほたるを見ることができない。
俺はほたると同じ舞台に立ちたいんだ。
ほたるはたぶん、十四日間しか俺の傍にはいないだろう。まだ日にちはあるから、きっと戻ってくる。そう信じて待つ。
昼食を済ませてからPlayVacationにマリヲカートをセットする。今日の夜から始まる『スイートパフェ杯』の決勝レースに備え、出場者のリストをチェックだ。
「俺はずっと、ほたるが苦手そうなゲームを探してた。でも、アイツに勝つにはそれじゃダメなんだ」
決勝レースの出場者の中に、千夏のアカウント『チカ』がいる。千夏は宣言どおりに決勝に勝ち上がっていた。
「ほたるに勝つなら、俺が一番得意なゲームで勝負するべきだ。ほたるが勝てないゲームをするんじゃなくて、お互いが得意なゲームで真っ向勝負をしなきゃいけないんだ」
そして出場者の中にもう一人、見知った名前がいた。前回大会の優勝者『firefly』のアカウントだ。コイツは通信対戦で俺が唯一勝てなかった相手。
「やっぱり来たか。だが、コイツに勝てないようじゃほたるにも勝てない。俺は『チカ』にも『firefly』にも負けるわけにはいかない」
総勢十六名の決勝レース出場者。この大会で優勝を決めて、俺はほたるに『マリヲカート』で勝負を挑むんだ。
夜八時。
遂にレースが開幕する。この日のために、今日はバイトの休みを取っておいたんだ。待ってろよ、ほたる。
決勝レースはトーナメント形式で行われ、上位四名がファイナルレースに出場できる。そこまでは大して難しくない。
トーナメントでは運よく『チカ』や『firefly』と当たらずに勝ち進み、俺はぶっちぎりの一位でファイナルレースに残った。
残りの三人は……『チカ』と『firefly』と、『ドーベルマン』ってやつだ。見たことがあるアカウントだが、対戦するのは今回が初めてだな。
「油断はできないが、一番のライバルは前回優勝の『firefly』と、負けたらデートの約束をしている『チカ』だな」
そういえば千夏とデートの約束、してたな。もちろん行ってやるさ、俺に勝ったらな。
夜九時、遂にファイナルレースがスタート。
スターティンググリッド(レーススタート前の位置)は……
『firefly』、キャラは裏マリヲ。
『kazumax』(俺のアカウントだ)キャラはビビンパ。
『チカ』のユッケ。
『ドーベルマン』のグレートテレサ。
これは決勝トーナメントでのラップタイム順だ。
『Are You Ready?』
シグナルが赤から青に変わり――
『START!』
エンジンを唸らせたロケットスタートで三台が先頭に並ぶ。俺のビビンパと『チカ』のユッケ、そして『ドーベルマン』のグレートテレサだ。
裏マリヲは出遅れる。ロケットスタートに失敗したか?
ドリフトで最初のコーナー。最小限の減速で最短のコース取り、俺のビビンパが僅かに前へ出た。
「よし、加速の弱いキャラ同士ならコーナーでのテクニックがモノを言うぞ」
ビビンパもユッケもグレートテレサも重量系のキャラだ。加速が弱い分、最高速度が高い。だからコーナーでの減速を最小限に抑えれば――
バックストレートで真後ろに『チカ』のユッケが追ってくる。さすがに最高速度では引けを取らないキャラだが、コーナーでのブレはどうだ?
S字カーブを華麗なドリフト走行で抜けると、『チカ』との差が広がった。やはりユッケはコーナーでのブレが大きい。それを補うテクニックが必要だが、
「千夏はまだ、コンマ一秒のコントロールができていないな」
一周目は順位が変わらず、俺がトップのまま二周目に突入。少し遅れて『チカ』のユッケ、その後ろをグレートテレサ、裏マリヲの順で追ってくる。
二周目からアイテムが解禁される。
俺が欲しいのは攻撃用のアイテムよりも加速用のアイテムだ。上級者はみな攻撃用のアイテムを防御用にするから、こちらが攻撃してもあまり意味はない。むしろ防御としてのアイテムを失ってしまうリスクの方が高いからな。
最初のアイテムボックスで手に入れたのは、
「来た! パワフルキノコだ」
数秒間、爆発的な加速をすることができるアイテム。防御には使えないが、大きなコーナーの立ち上がりで使えば――
ビビンパがバックストレートで凄まじい加速を見せる。キノコパワーで後続を一気に突き放した。
他のキャラたちが何を取ったのかは見えないが、これだけ差が開けばひとまず安心だ。
と、ここで後続の順位が入れ替わっている。二位に付けるのは依然『チカ』のユッケだが、三位に『firefly』の裏マリヲが躍り出ていた。『ドーベルマン』のグレートテレサは少し遅れて四位に転落している。
アイテムでの攻防があったのか?
俺は難なく二周目を走り抜ける。トップはビビンパ、数秒遅れてユッケが追ってくる。
「さすがだな、喰らいついてきてる」
バックミラーの隅に映るユッケの姿。コーナーブレの大きいキャラでここまで追ってくるとは、
「千夏、いい腕してるぜ」
だが勝つのは俺だ。『チカ』にも『firefly』にも負けるわけにはいかない。
ここからファイナルラップ。
ホームストレートが切れる瞬間、バックミラーにはユッケのすぐ後ろに裏マリヲが映った。スタート四位から猛然と追ってきている。さすが前回優勝者だ。
大きなコーナーを抜けてからアイテムボックスで『バナナの皮』を手に入れるが、これは防御にも使いどころがない。ストックだ。
バックストレートに入ると、そこで事は起きた。
バックミラーに映ったユッケが突然スピンしたのだ。直線ゾーンでスピンするのはおかしい。後続の裏マリヲに何かされたのか?
ユッケを抜いて『firefly』の裏マリヲが追ってくる。
アイツは加速もコーナー精度も高いキャラだ。この先のコーナー連続で差が縮まってしまうかもしれん。
俺は自分の持てる最大のテクニックを駆使しコーナーを攻める。しかしビビンパよりも性能の高い裏マリヲがぐんぐん近づいてくるのが見えた。
裏マリヲとの差はたった一秒、されど一秒。簡単に縮まるものじゃないが、この差を埋めてくるとしたら、
「最後のアイテム勝負か」
S字カーブの手前でアイテムボックス。ここで強アイテムを引ければ――
「これは!」
俺が引いたのは最強アイテムの『サンダー』。電撃でライバルをスピンさせるチートなアイテムだ。決勝レースでこんなものを引けるとは。
対して裏マリヲはカートの前に『赤甲羅』を構えた。相手を追尾してスピンさせる攻撃アイテム。あれをカートの前に構えているということは……
「あれを当てられたら抜かれる」
しかし裏マリヲは撃ってくる気配がない。代わりに俺が『サンダー』を撃ってしまえばビビンパの勝利が確定するが……
「アイテムは無しだ、純粋に走りで勝負してやる!」
俺は所持していた『バナナの皮』と『サンダー』を捨て、S字カーブに突入した。
一秒遅れて裏マリヲもS字カーブを曲がる。バックミラーにちらちらと裏マリヲの悪そうな顔が見えているが、なぜかアイテムの『赤甲羅』を撃ってこない。
コーナーを抜けてホームストレート。俺のビビンパが加速する。最高速度に達し――
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
行き遅れ王女、重すぎる軍団長に肉で釣られる
春月もも
恋愛
25歳、独身、第四王女システィーナ。
夜会でも放置されがちな行き遅れ王女の前に、ある夜突然現れたのは、ローストビーフを差し出す重すぎる第三軍団長だった。
形のない愛は信じない。
でも、出来立ての肉は信じてしまう。
肉に釣られ、距離を詰められ、気づけば下賜され、そして初夜へ。
これは、行き遅れ王女が重たい愛で満たされるまでの、ちょっとおかしなお話。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?
由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。
皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。
ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。
「誰が、お前を愛していないと言った」
守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。
これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる