32 / 34
act.2
しおりを挟む
リリゼの心臓は、先ほどまでの静寂が嘘のように、ドクンドクンと激しく脈打っていた。
布団を握りしめた指がじっとりと汗ばみ、落ち着こうと深呼吸を試みるも、まともに息ができない。
(……い、いやいやいや! そんなこと、そんなことあるわけ……!)
必死に否定しようとするが、記憶の断片が蘇るたびに、どんどん頬が熱くなっていく。
意識が朦朧としていた中で感じた、誰かの手の温もり、苦い薬の味、優しい声……。
そして――
(……ち、ちゅっ……って……)
「~~~~っっ!!!!!」
勢いよく布団を頭までかぶり、リリゼは全身を縮こまらせる。
もしも今この場にユリアスがいたら、どんな顔をすればいいのか……いや、そもそもまともに目を合わせることすらできないだろう。
(そ、そんなはしたないこと……私……! ……でも、夢、だったかも……?)
少し冷静になろうと、記憶を必死に整理しようとするが、どう考えてもあの感触は夢ではなかった気がする。
もしかして、命の危機に瀕して錯乱した結果、無意識のうちにとんでもない行動を……!?
「うわぁぁぁぁっ!!!」
思わず叫び声をあげてしまったその瞬間、扉がガラッと開く音がした。
「リリゼ、さん。外まで響き渡ってましたよ」
「ユ、ユリアスさん!?」
まさかの当人登場。
(ひぃぃぃぃぃ!!! や、やめてください!!!)
リリゼは混乱したまま布団の中でジタバタと暴れた。
しかし、そんな動揺をよそに、ユリアスはホッとしたように微笑み、ベニを肩に乗せながらリリゼのそばに歩み寄る。
「目を覚ましたって聞いて。体の具合は大丈夫ですか?」
「へっ!? あっ、そ、それは……はい……だ、大丈夫、です……」
視線を合わせないようにしながら、布団をぎゅっと握りしめるリリゼ。
彼女の異様な挙動に、ユリアスは小さく首を傾げた。
「……顔、赤いですけど、本当に大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!!! 健康そのものです!!! ほ、ほら、私もう元気いっぱいなので、外に出ても――」
「いや、ダメですよ。まだ安静にしてないと」
ピシャリと釘を刺され、リリゼは再び布団の中に縮こまる。
今すぐにでも逃げ出したいが、体力が回復していないのも事実で、ユリアスの言葉に反論できない。
(くっ……この状況、どうすれば……!?)
そんなリリゼの葛藤など気にせず、ユリアスは静かに椅子を引いて腰掛ける。
そして、ふと何かを思い出したように、懐から緑色の液体が入った小さな瓶を取り出した。
「それは、何ですか?」
「君への償い品です」
「え?」
ユリアスが自分に渡してきたそれは、プレゼントや贈り物という名称ではなく『償い品』という言葉で包まれていた。
「今からとても大事な話をします。全てを理解した上で、どう思ったか、これからどうしていくか、答えを出して下さい」
リリゼは、ユリアスの表情の変化に息をのんだ。
先ほどまでの穏やかな空気は一変し、その瞳には迷いや冗談の色が一切なかった。
じっと自分を見据えるユリアスの眼差しは、どこか覚悟を決めたような、そんな強さがあった。
「……償い品、って……どういうことですか?」
緑色の液体が揺れる小瓶を握りしめながら、リリゼは慎重に問いかける。
「まずは、俺が何をしたのかを話さなきゃいけませんね。」
ユリアスは静かに息を吸い込むと、まっすぐにリリゼを見つめた。
「――あの時、あの場にいた四人がレイオストルンの毒に侵されました。」
「……はい」
微かに覚えている記憶の断片。
「改めて、やつはW種という天の王の呪いに苦しめられていた白毛の猛毒種です。その猛毒がルカナさんと、バルダンディーさんと、フィリップさんと、そして君に感染してしまいました」
自分を含む四人が一気に吐血し始めたこと。あれは体が猛毒に侵され始めていた前兆。
「ただ、感染直後の初期段階なら、まだ僕の持っていたマルチポイズンという、よく言えば薬、悪く言えば追加の毒素を使えば、天の王の呪いを相殺できる。そういう算段でした。ただ…僕はその時、それを三つしか所持していませんでした。」
かろうじてが覚えている。ルカナとバルダンディーを救った薬。そして最後に、自分がフィリップに譲った薬でもある。
「それを僕は…僕の判断でフィリップさんに投与しました」
ーーいいえ。それを私が望んだんですよ、ユリアスさん。どうしてそう自分を悪者のように仕立てるんですか…。
「ユリアスさん…それは」
「リリゼ、さん。僕は、どうしても貴女を助けたかった。それは僕のエゴであり、我儘です。」
へ?!
「だから僕は、許されざることをしてしまった。僕は天の王の呪いの進行を抑制させるために、僕の血を飲ませてしまいました」
ユリアスの口から語られた衝撃の事実に、リリゼは目を丸くする。
「私が、ユリアスさんの血を?」
「――僕の血には、特殊な性質があります」
ユリアスの言葉に、リリゼは息をのんだ。
「……特殊な、性質……?」
「僕の血液は、幾度とないマルチポイズンの多量摂取で、多くの毒に対して“耐性”を持つようになりました。それは天の王の呪いを一時的に抑制させるまでに」
淡々と告げられた事実。
だが、その意味はあまりにも重大だった。
「だから、僕の血を取り込むことで、一時的に君の体は毒に耐えられるようになった。でも……それは根本的な治療ではなく、ただ毒の進行を抑えるための応急処置に過ぎなかった。むしろ、あの日、あの場所で死んでおけば良かったと思うほどに、苦しい未来が待っていることになります。君もこれで、W種になってしまったので」
ユリアスの言葉に、リリゼの指が小さく震える。
確かに、彼女は助かった。
フィリップも、ルカナも、バルダンディーも――全員が命を取り留めた。
けれど、それは“本来ありえない方法”で成し遂げられたものだった。
「つ……つまり、私は……」
「これから、あのマントライキやレイオストルン、それに僕と同じような症状に苦しめられることになります…。」
そんなこと今はどうだっていい!それよりも衝撃的なことが…
毒耐性を持つ血。
それを、彼は自ら差し出した。
自分が生き延びるために。
彼の血を――飲んでしまった。それに、その譲渡方法がまさか…キッ…
「……っ!!」
リリゼの顔が一気に赤く染まる。
「ユユユユユ、ユリアスさん!!!???」
「……」
ユリアスはどこか申し訳なさそうに、視線をそらした。
「本当に……すいませんでした。」
その謝罪の意味を考えるより先に、リリゼの頭の中は大混乱だった。
(ちょっと待って、何これ、私……ま、まさか、そんな……!!)
自分が知らない間に、彼の血を――。
それって、なんというか、まるで――。
(間接的に……き、き、き、きっ、キスどころじゃない……!?)
「~~~~~っ!!!!!」
顔を覆い隠し、布団を頭まで引き上げるリリゼ。
その様子を見て、ユリアスは困惑した表情を浮かべる。
「……リリゼさん?」
「だ、大丈夫です!! もう聞かなくてもいいです!!!」
「いや、まだ大事な話が――」
「これ以上は、心臓がもちません!!!」
布団の中でじたばたと暴れるリリゼを見て、ユリアスは苦笑した。
「……まあ、気持ちは分からなくもないですが」
「分かってるなら、もうちょっと配慮してください!!」
「……じゃあ、落ち着いたらまた話します」
そう言って、ユリアスは席を立つ。だが、その表情はどこか儚げだった。
リリゼは、布団の中で、熱くなった顔を冷ましながら、彼の言葉の意味を反芻する。
助けたかった、と。
それは――彼の純粋な想いだったのだろうか?
それとも、何か別の理由があるのだろうか?
「……ユリアスさん」
彼の背中を思い浮かべながら、リリゼはそっと小さく呟いた。
「あ、あとこれ」
「まだ居たんですか!!」
病室から出ていったものとばかり思っていたリリゼは、思わず布団を投げてツッコんでしまう。
「あ、はい。まだ居ます。あとこのマルチポイズン飲薬。苦しくなった時や、発汗発熱があれば、迷わず飲んでください。呪いが進行している合図なので」
「分かりました」
「それでは、きっと他の方も挨拶したいと思いますしね…。」
そう言って今度こそ、病室を出ていってしまうユリアスだった。
布団を握りしめた指がじっとりと汗ばみ、落ち着こうと深呼吸を試みるも、まともに息ができない。
(……い、いやいやいや! そんなこと、そんなことあるわけ……!)
必死に否定しようとするが、記憶の断片が蘇るたびに、どんどん頬が熱くなっていく。
意識が朦朧としていた中で感じた、誰かの手の温もり、苦い薬の味、優しい声……。
そして――
(……ち、ちゅっ……って……)
「~~~~っっ!!!!!」
勢いよく布団を頭までかぶり、リリゼは全身を縮こまらせる。
もしも今この場にユリアスがいたら、どんな顔をすればいいのか……いや、そもそもまともに目を合わせることすらできないだろう。
(そ、そんなはしたないこと……私……! ……でも、夢、だったかも……?)
少し冷静になろうと、記憶を必死に整理しようとするが、どう考えてもあの感触は夢ではなかった気がする。
もしかして、命の危機に瀕して錯乱した結果、無意識のうちにとんでもない行動を……!?
「うわぁぁぁぁっ!!!」
思わず叫び声をあげてしまったその瞬間、扉がガラッと開く音がした。
「リリゼ、さん。外まで響き渡ってましたよ」
「ユ、ユリアスさん!?」
まさかの当人登場。
(ひぃぃぃぃぃ!!! や、やめてください!!!)
リリゼは混乱したまま布団の中でジタバタと暴れた。
しかし、そんな動揺をよそに、ユリアスはホッとしたように微笑み、ベニを肩に乗せながらリリゼのそばに歩み寄る。
「目を覚ましたって聞いて。体の具合は大丈夫ですか?」
「へっ!? あっ、そ、それは……はい……だ、大丈夫、です……」
視線を合わせないようにしながら、布団をぎゅっと握りしめるリリゼ。
彼女の異様な挙動に、ユリアスは小さく首を傾げた。
「……顔、赤いですけど、本当に大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!!! 健康そのものです!!! ほ、ほら、私もう元気いっぱいなので、外に出ても――」
「いや、ダメですよ。まだ安静にしてないと」
ピシャリと釘を刺され、リリゼは再び布団の中に縮こまる。
今すぐにでも逃げ出したいが、体力が回復していないのも事実で、ユリアスの言葉に反論できない。
(くっ……この状況、どうすれば……!?)
そんなリリゼの葛藤など気にせず、ユリアスは静かに椅子を引いて腰掛ける。
そして、ふと何かを思い出したように、懐から緑色の液体が入った小さな瓶を取り出した。
「それは、何ですか?」
「君への償い品です」
「え?」
ユリアスが自分に渡してきたそれは、プレゼントや贈り物という名称ではなく『償い品』という言葉で包まれていた。
「今からとても大事な話をします。全てを理解した上で、どう思ったか、これからどうしていくか、答えを出して下さい」
リリゼは、ユリアスの表情の変化に息をのんだ。
先ほどまでの穏やかな空気は一変し、その瞳には迷いや冗談の色が一切なかった。
じっと自分を見据えるユリアスの眼差しは、どこか覚悟を決めたような、そんな強さがあった。
「……償い品、って……どういうことですか?」
緑色の液体が揺れる小瓶を握りしめながら、リリゼは慎重に問いかける。
「まずは、俺が何をしたのかを話さなきゃいけませんね。」
ユリアスは静かに息を吸い込むと、まっすぐにリリゼを見つめた。
「――あの時、あの場にいた四人がレイオストルンの毒に侵されました。」
「……はい」
微かに覚えている記憶の断片。
「改めて、やつはW種という天の王の呪いに苦しめられていた白毛の猛毒種です。その猛毒がルカナさんと、バルダンディーさんと、フィリップさんと、そして君に感染してしまいました」
自分を含む四人が一気に吐血し始めたこと。あれは体が猛毒に侵され始めていた前兆。
「ただ、感染直後の初期段階なら、まだ僕の持っていたマルチポイズンという、よく言えば薬、悪く言えば追加の毒素を使えば、天の王の呪いを相殺できる。そういう算段でした。ただ…僕はその時、それを三つしか所持していませんでした。」
かろうじてが覚えている。ルカナとバルダンディーを救った薬。そして最後に、自分がフィリップに譲った薬でもある。
「それを僕は…僕の判断でフィリップさんに投与しました」
ーーいいえ。それを私が望んだんですよ、ユリアスさん。どうしてそう自分を悪者のように仕立てるんですか…。
「ユリアスさん…それは」
「リリゼ、さん。僕は、どうしても貴女を助けたかった。それは僕のエゴであり、我儘です。」
へ?!
「だから僕は、許されざることをしてしまった。僕は天の王の呪いの進行を抑制させるために、僕の血を飲ませてしまいました」
ユリアスの口から語られた衝撃の事実に、リリゼは目を丸くする。
「私が、ユリアスさんの血を?」
「――僕の血には、特殊な性質があります」
ユリアスの言葉に、リリゼは息をのんだ。
「……特殊な、性質……?」
「僕の血液は、幾度とないマルチポイズンの多量摂取で、多くの毒に対して“耐性”を持つようになりました。それは天の王の呪いを一時的に抑制させるまでに」
淡々と告げられた事実。
だが、その意味はあまりにも重大だった。
「だから、僕の血を取り込むことで、一時的に君の体は毒に耐えられるようになった。でも……それは根本的な治療ではなく、ただ毒の進行を抑えるための応急処置に過ぎなかった。むしろ、あの日、あの場所で死んでおけば良かったと思うほどに、苦しい未来が待っていることになります。君もこれで、W種になってしまったので」
ユリアスの言葉に、リリゼの指が小さく震える。
確かに、彼女は助かった。
フィリップも、ルカナも、バルダンディーも――全員が命を取り留めた。
けれど、それは“本来ありえない方法”で成し遂げられたものだった。
「つ……つまり、私は……」
「これから、あのマントライキやレイオストルン、それに僕と同じような症状に苦しめられることになります…。」
そんなこと今はどうだっていい!それよりも衝撃的なことが…
毒耐性を持つ血。
それを、彼は自ら差し出した。
自分が生き延びるために。
彼の血を――飲んでしまった。それに、その譲渡方法がまさか…キッ…
「……っ!!」
リリゼの顔が一気に赤く染まる。
「ユユユユユ、ユリアスさん!!!???」
「……」
ユリアスはどこか申し訳なさそうに、視線をそらした。
「本当に……すいませんでした。」
その謝罪の意味を考えるより先に、リリゼの頭の中は大混乱だった。
(ちょっと待って、何これ、私……ま、まさか、そんな……!!)
自分が知らない間に、彼の血を――。
それって、なんというか、まるで――。
(間接的に……き、き、き、きっ、キスどころじゃない……!?)
「~~~~~っ!!!!!」
顔を覆い隠し、布団を頭まで引き上げるリリゼ。
その様子を見て、ユリアスは困惑した表情を浮かべる。
「……リリゼさん?」
「だ、大丈夫です!! もう聞かなくてもいいです!!!」
「いや、まだ大事な話が――」
「これ以上は、心臓がもちません!!!」
布団の中でじたばたと暴れるリリゼを見て、ユリアスは苦笑した。
「……まあ、気持ちは分からなくもないですが」
「分かってるなら、もうちょっと配慮してください!!」
「……じゃあ、落ち着いたらまた話します」
そう言って、ユリアスは席を立つ。だが、その表情はどこか儚げだった。
リリゼは、布団の中で、熱くなった顔を冷ましながら、彼の言葉の意味を反芻する。
助けたかった、と。
それは――彼の純粋な想いだったのだろうか?
それとも、何か別の理由があるのだろうか?
「……ユリアスさん」
彼の背中を思い浮かべながら、リリゼはそっと小さく呟いた。
「あ、あとこれ」
「まだ居たんですか!!」
病室から出ていったものとばかり思っていたリリゼは、思わず布団を投げてツッコんでしまう。
「あ、はい。まだ居ます。あとこのマルチポイズン飲薬。苦しくなった時や、発汗発熱があれば、迷わず飲んでください。呪いが進行している合図なので」
「分かりました」
「それでは、きっと他の方も挨拶したいと思いますしね…。」
そう言って今度こそ、病室を出ていってしまうユリアスだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる