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第28話「静かな告白」
しおりを挟む夜の静けさの中。
陸は眠れずにベッドの上で天井を見つめていた。
隣の椅子に腰かける颯馬が、まだ起きているのに気づく。
「……颯馬、まだ寝てないの?」
「お前が落ち着くまで、寝れるわけないだろ」
そう言って笑う横顔が、やけにまぶしく見えた。
しばらく沈黙が流れる。
陸は思い切って口を開いた。
「颯馬ってさ、なんでそんなに優しいの。
……僕のこと、放っとけないの?」
颯馬は少し視線を落とし、深く息を吐いた。
「……そろそろ言わなきゃな」
陸が驚いて顔を向けると、颯馬の瞳は真剣に自分を射抜いていた。
「俺は、ずっと前から陸が好きだった」
時間が止まったように感じた。
心臓が強く跳ね、息が詰まる。
「友達だから、幼なじみだからって誤魔化してきたけど……ほんとは、誰よりもお前を見てた」
「匠に泣かされるたび、胸が締めつけられて……でも、陸が幸せならいいって、そう思ってきた」
言葉は淡々としていたのに、その声は切実で、胸に深く響いた。
陸の視界が揺れる。
「……颯馬」
名前を呼ぶだけで精一杯だった。
颯馬はかすかに笑い、続けた。
「もう隠さない。俺は最初から、お前が好きだった」
静かな告白が、夜に溶けていった。
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