強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬

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二学期

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「はぁ、どうしよう」

夏休みを迎える前は気分が沈んでいた。
そして夏休みが終わり、俺は別の事で悩んでいた。

当然、レイラの幼馴染みで恋人候補のレオンハルトの事だ。

毎日会う事はない、俺の家には元婚約者の姉がいる。
姉はレオンハルトをレイラに取られたと思い込み、俺にレイラを襲わせてレオンハルトに見せつけるという最悪な作戦を思いついた。

俺は安全に二人を密室空間から逃すために協力するフリをした。
レイラは無事に何事もなく逃す事は出来た。

しかし、俺は同じようにレオンハルトを逃がそうとしてレオンハルトに襲われた。

意味が分からない。
しかもレオンハルトのが俺の中に入っていた。

友達になりたいだけなのに、なんでレオンハルトはゲームと違うんだ?
そもそも俺と友達というのが可笑しいからなのかな。

姉には作戦失敗を責められたが、レオンハルトの事は言えない。
そんな事を言うものなら、姉の敵は俺にならないか?

街の外でレオンハルトに会うと、物陰に連れ込まれてキスをされる。
まるで、長い時間恋人に会えなかった寂しさを埋めるようだ。

後ろは壁で、前はレオンハルトが俺の姿を隠しているから他人に見られる心配はない。

でも俺の感情はすり減っているように感じた。

「早く仕事に戻りなよ」と言うと「照れているのか?」と嬉しそうに言う。
何を言ってもダメだ。
友達という単語を言うと怖い顔になるから何も言えない。

俺は夏休みが終わるまで、家の中で引きこもりとなった。

学校が始まっても俺が住む寄宿舎の横はレオンハルトが住む兵舎だから、逃げられない。

校舎の前に立って、小さくため息を吐いた。

周りの生徒達は久々に友達に会えた喜びではしゃいでいた。

俺は悪名高い家のせいでクラスメイトで友達はいない、声を掛けても明らかに避けられる。
だから、学園を卒業してもレオンハルトと友達でいたいんだ。

一人ぼっちは寂しいと、学園にいて嫌というほど分かっている。
だからといって、恋人はまた別の話でレオンハルトにそれは求めていない。

欲求不満だから恋人がいいのか?
レオンハルトなら選び放題だろ。

校舎の前でずっと考えても仕方ないかと、一歩踏み出すと会話に夢中になっている人が後ろから来ていた。

俺の肩にぶつかって、隣にいた人にぶつかった。

最初にぶつかった人は俺を一瞬だけ見て、何事もなく歩いて行った。

隣にいた人は尻餅を付いていて、慌てて手を差し伸ばした。

「ごめんなさい、お怪我はありませんか?」

「………」

その人は、俺の手を叩いて一人で立ち上がった。

面倒そうにため息を吐いて、俺を睨みつける。

あれ?この人、何処かで見た記憶があるな。
こんな高身長の相手、一度見たらなかなか忘れない。

俺の見覚えがあるものは、ゲームの中の出来事だ。

思い出そうと視線を下に向けると、手が赤く滲んでいた。
手を付いた時に怪我をしてしまったのかもしれない。

少年の肩を掴んで、ギョッとしたような顔をしていた。

「手当てしないと、保健室に行きましょう!」

「は?別に…」

「俺のせいだから、手当てするだけですぐに終わるから」

面倒そうにして一人で行こうとするから、保健室に引きずって歩いた。
周りから変な注目をされたが、傷口からばい菌が入るよりはマシだ。

自分の事に無頓着だからレイラが放っておけないんだよな。
クラスメイトだからこそ、レイラが彼の世話係になっている未来もある。

レイラの恋人候補はレオンハルトだけではない。
12人いるからな、彼もその一人としてゲームで到着する。

俺ともクラスメイトだ、話した事はないけど。

ちなみにレイラはまだ彼の世話係にはなっていない。

保健室のドアを開けると、保健の先生は何処にもいなかった。
救急の授業はやっているから手当てくらい出来る。

「もう帰っていい?」

「それは手当てしてからな」

大きくため息を吐かれて、早く終わらそうと丸椅子に座らせた。
彼は最初からレイラに好感を持っていて、犬のように従順だった。

そして、レイラに意地悪をする俺を含めたナイトフロウ子爵家が嫌い。

殺されないための俺の友達計画、しかし今まさに印象が悪い俺はどう友達になればいいんだ?

レオンハルトの時は家の事も教えていないから、最初から友人になれた。
そう思っていたのは俺だけだったんだと最近知ったけど。

それでも、ここまで嫌がられる事はなかった。

初会話がぶつかった事によるものだから、それもあるのかもしれない。
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