強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬

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新しい教室

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消毒液が入った瓶や包帯など、思いつくものを全て抱えて持ってきた。

少年の手を取り、血を綺麗に濡れた布で拭った。

「お前、ランクなしだろ」

「えっ…何故それを」

「この学校で一人しかいないから有名人だよ、悪い意味で」

この学園には入学式で受ける魔力診断でランクが決まる。

基本ランクは最高位の神の祝福に最も近いSSSトリプルエスランク、この学園に3人しかいない強い生徒に与えられる。
派閥も分かれていて、正直自分から関わろうとは思わない人達。
その下はAからEまであり、SSSランクでなくても誰でも神の祝福になれる。

そのためにはSSSランクを倒さないといけないから、レイラのような物語の主人公でないと望みはなさそうだ。

俺は何処のランクもない。
そもそももらえない。

落第間近の劣等生は…

俺は魔力が消滅するのかと言いたくなるほど魔力が少ない。
勉強は頑張れば何とかなるが、魔力はどう足掻いても良くはならない。

家族には絶対に落第するなと常に言われ続けている。
「落第したらどうなるか分かってるよな」と言われて、命の危険すら感じる。
冗談なら良かったが、家族が俺に冗談なんて言うわけがない…これは本気だ。

夏休み中も俺だけ他よりも多い課題に追われていて、憂鬱だった。
何とか引きこもっていたから課題は終わらせた。

しかし、それだけで及第点を取れるほど甘くはない。

今までも俺のようなランクなしはいたが、今は俺だけだ。
何故なら皆、及第点を取れず落第して学園を去ったからだ。

及第点を取るために、全ての授業でCランク以上の成績を取らないといけない。
簡単に言うと、定期的に行われるテストでいい点を取る。

勉強はいいけど、魔力テストは今から憂鬱でしかない。
まだ魔力テストは受けていないが、成績がかなり悪い俺が今からでも魔力を育てられるのか?

魔力ってそんな植物みたいに育てるものなのか?

考えれば考えるほどわけが分からなくなる。

「おい」

「えっ…あ、ごめん」

「めんどくせぇ、早くしろ」

「はい、出来た」

考え事をしていて手が止まっていて、慌てて包帯を巻く。

軽く手首を動かして、俺より先に立ち上がり保健室から出て行った。

俺はもうすぐ始まる魔力・体力テストの事を考えながら保健室から出た。

少し危険な障害物競走で、魔法でかわして進む。
俺は序盤から先に進んだ事がない。
このテストの及第点はタイムになる。

つまり、完走しないと話にならない。
一つでもテストに合格出来なかったら落第確定。
そこまで今の俺は追い詰められるところまで追い詰められている。

二学期はクラス変えがあり、お馴染みの人もいるが初めましての人もいる。
誰が来ても、友達になってくれそうな人はいないよな。

ぼっちはもう慣れた、別に…寂しくは…寂しく…は…

教室に到着すると、机を枕にして眠っている姿が見えた。

面倒くさがりなのに、一年の成績トップのAランクだから凄いよな。
体力テストも運動神経抜群だから迷う事もないんだろうな。

あ、なんか嫌な感じになっちゃった。
口には出していないから人には分からないけど。

心まで嫌な奴にはなりたくない。
他人は他人だ!俺は自分のテストの事だけを考えよう。

自分の席に座り、カバンから体力作りの本を取り出して開いた。

肉とミルクを腹壊すまで腹に入れる?不屈の精神を作る?なんだそれ。

「おい、さっさと歩けよゴミ」

「あっ…」

教室の入り口で誰かが倒れて、話し声で溢れていた教室は静まり返った。
その姿を見て、すぐに興味がなくなったのか話し声でまた教室が騒がしくなった。

倒れた時にメガネが飛んで行ったのか、手で探している。
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