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4.部室
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授業が終わり、私は誰もいない部室に向かいました。
誰もいないはいないけど、厳密に言うと一匹はいます。
「お疲れ様にゃ」
「はい、はい、お疲れ様ってさるりーちゃん今日もここにいたの?」
「いたよ」
「暇じゃない?」
「暇じゃないよ。猫だからね、猫は寝るのが仕事だからね」
「都合のいい時だけ猫になるのね…」
「何か言ったあ?」
「いいえ、言ってませんよ」
部室は学校の東側にありまして、奥の角部屋です。三味線は何本かあるんだけど、
誰も使ってないから糸が切れてます。私はマイ三味線を持っているので毎日しゃみきちで
練習しているだけ。
教えてくれる先生はいないけど、顧問の先生はいます!
来ないけどね…
でも教えてくれる先生が来なくても大丈夫なのです。
何故なら実は別の教室にも習いに行ってるから!なので今は、部室の部屋を借りて教室の課題を練習している感じです。
今の課題は「津軽五大民謡」を弾く事。
「津軽五大民謡」とは、「津軽じょんから節」「津軽あいや節」「津軽おはら節」「津軽三下り」「津軽よされ節」から出来ているのね。
どの曲も難しいから一つ一つ丁寧に今は覚えています。
「何弾くの?」
「今日はじょんから節にしようかなあ?」
「曲弾?」
「そうだね。それにしてもさるりーちゃんはは津軽三味線の事詳しいね」
「うん。何でか分かるんだにゃ。でも何でかなあ」
さるりーちゃんは記憶がない妖怪さんだから
以前自分が何者だったのかを全然覚えてないみたい。
「まあ、ゆっくり思い出していけばいいよ、妖怪であることは間違いないしね」
「たしかににゃ」
今までは1人で三味線を弾いていたんだけど、
先日前からさるりーちゃんがいる。
猫だし、喋るし、甘えん坊で生意気なんだけど、やっぱり1人より楽しい。
「僕、この部屋好きだよ」
「えっ?」
「ここの部屋から見える大きな山がね、大好きなんだ」
「あっあの山かあ…昔家族で行った山だあ」
「もしかしたらさるりーちゃんの故郷があの山に似てるのかもだよ」
さるりーちゃんは無言で山をじっと見ていました。だから、さるりーちゃんにむけて「じょんから節」ではなく「あいや節」を弾きました。
誰もいないはいないけど、厳密に言うと一匹はいます。
「お疲れ様にゃ」
「はい、はい、お疲れ様ってさるりーちゃん今日もここにいたの?」
「いたよ」
「暇じゃない?」
「暇じゃないよ。猫だからね、猫は寝るのが仕事だからね」
「都合のいい時だけ猫になるのね…」
「何か言ったあ?」
「いいえ、言ってませんよ」
部室は学校の東側にありまして、奥の角部屋です。三味線は何本かあるんだけど、
誰も使ってないから糸が切れてます。私はマイ三味線を持っているので毎日しゃみきちで
練習しているだけ。
教えてくれる先生はいないけど、顧問の先生はいます!
来ないけどね…
でも教えてくれる先生が来なくても大丈夫なのです。
何故なら実は別の教室にも習いに行ってるから!なので今は、部室の部屋を借りて教室の課題を練習している感じです。
今の課題は「津軽五大民謡」を弾く事。
「津軽五大民謡」とは、「津軽じょんから節」「津軽あいや節」「津軽おはら節」「津軽三下り」「津軽よされ節」から出来ているのね。
どの曲も難しいから一つ一つ丁寧に今は覚えています。
「何弾くの?」
「今日はじょんから節にしようかなあ?」
「曲弾?」
「そうだね。それにしてもさるりーちゃんはは津軽三味線の事詳しいね」
「うん。何でか分かるんだにゃ。でも何でかなあ」
さるりーちゃんは記憶がない妖怪さんだから
以前自分が何者だったのかを全然覚えてないみたい。
「まあ、ゆっくり思い出していけばいいよ、妖怪であることは間違いないしね」
「たしかににゃ」
今までは1人で三味線を弾いていたんだけど、
先日前からさるりーちゃんがいる。
猫だし、喋るし、甘えん坊で生意気なんだけど、やっぱり1人より楽しい。
「僕、この部屋好きだよ」
「えっ?」
「ここの部屋から見える大きな山がね、大好きなんだ」
「あっあの山かあ…昔家族で行った山だあ」
「もしかしたらさるりーちゃんの故郷があの山に似てるのかもだよ」
さるりーちゃんは無言で山をじっと見ていました。だから、さるりーちゃんにむけて「じょんから節」ではなく「あいや節」を弾きました。
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