三味線声優 しゃみきちとももの物語

桃香

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1. 岡山から旅立ち

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「どうせ、どうせ、友達なんかいないしー
世界なんかなくなれー」

はっ。。
どうも、おはようございます。
心の声がだだもれになってしまいました。
すみません。実はヘタレです。 
改めて、あいさつします。
岡山の高校に通いながら、声優を目指している 、
瑞希桃香17歳です。

あっ声優の仕事はゼロです。はっきり言って、、
暇してます。

こんな私の唯一の友達を紹介しますね。
同じ高校の竹山純希。じゅんきーと呼んでます。
じゅんきーも私と一緒で声優を目指しています。
はははは、似た者同士ですね。

はあ。。今日もつまらない学校に来てしまった。
みんなは彼氏の話をしたり、スターの話をしたり、
くだらないわあ、、、。

はい。腐ってます。

もっともっと熱くなるようなお芝居がしたーい!

と叫びたい今日この頃です。
はあ。学校なんて何のためにあるんだろう。。

「おはようございます。」

じゅんきーが声をかけてきた。
相変わらず可愛いピンクのリボンに、今流行りのねこにゃん ストラップをカバンにつけてる。
じゅんきーはそれに基本敬語でしか話せないみたいで、
クセらしいです。

「おはようー先日のオーディション受けた?」
「あれはですね、オーディションが東京だったから、断わったんです。もっは受けたのですか?」

因みに、もっは私の呼び名です。何故かじゅんきーは私の事をもって呼びます。他のみんなはももちゃんなんだけどなあ。。

「受けたよー。でも岡山から東京まで親同伴だし。
交通費はお年玉から出してるから、、。もぅーお金がないよー」
「結果はどうだったんですか?」
「落ちました。落ちたよー。これで何回目かなあ?」
「やはり、東京に出ないと仕事ってないのでしょうか?」
「多分ね。だから、卒業したら東京に行くよー!」
「えっ!ご両親には言ったのですか?」
「言ったよー。反対はされなかったよ。小学校からやってるしねー。応援してくれるって」
「それはよかった。
頑張って下さいね。応援してますよッ!もっ!」

びっくりした。てっきりじゅんきーも一緒に行くって思ってたから。どうやら地元で声優として夢をおいかけるって。

私また1人ぼっちになるのかな、、。


そして、、、。

時の流れは早いもので、
あっと言う間に卒業を迎えました。
私は4月から東京です。
誰も知り合いもいない東京に行きます。
ドキドキするけど、東京本社の事務所でレッスンー!
怖いけど楽しみ。
さあて。どんな東京生活になるかな、、。








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