三味線声優 しゃみきちとももの物語

桃香

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12.マネージャーさんのかけ

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私達はマネージャーさんを交えて喫茶店で打ち合わせを
する事が多くなりました。

お笑いライブでもバラエティーアイドルとして、芸人さんにいじってもらったり、先輩芸人さんには可愛がってもらっていました。
なので、私達にこるんのアイドル活動は正統派よりかは、
お笑いよりのライブでして、歌やダンスよりもMCに力を入れるというスタイルでした。
だから、歌を失敗しても怒られないのに、MCで笑いを取れなかったらマネージャーさんに怒られるのです。

一体私達は何者なのでしょうか?

疑問を持ってはダメなのです。ひたすら突き進むなのです。

その中、私達にチャンスが来ました。

マネージャーさんが、


「携帯アプリのグラビアの仕事をやるぞ!」

「えっ?私達がまたグラビア?大丈夫ですか?」

「時代はスマホなんだよー。スマホだぞ。DVDは売れない時代だからなあ。」

「はあ。。」

「やります!」

相変わらずるるちゃんは返事が早い。

「今回はプロのメイクもカメラマンもつくからな。スタジオもでかい所だ。これに俺はかけてる。」


マネージャーさんは私達にそう言いました。
心配は残るけど、今回のこのお仕事で1番のポイントは
グラビア撮影と私達の着信ボイスがセットになってる事。

着信ボイスといえば声優のお仕事だよーね!
やったあー!私とるるちゃんは本当に喜んだ!
心からマネージャーさんに感謝しました。

撮影は次の日。
ダイエットなんかしてる時間もない。。結局。。失敗しちゃうから。。いいんだけどねっ!てへっ

撮影のコンセプトはコスプレをしてる私達が、一枚一枚服を脱いでいくと、水着になるというものらしく、
何だかこれまた、私達には似合わないようなお仕事。
だけど、以前に写真集で水着も経験してるから、
意外と平気なもので撮影は順調にすすみます。
メイクはプロの方がやって下さったので、何だかいつもよりセクシーです。多分。。


撮影が終わると着信ボイスの収録です。
100通りの各シチュエーションのセリフをどんどん収録していきます。
私達はもともと声優志願なので収録も早いです。
あっという間に終わりました。


帰りにご褒美のラーメンを食べながら、マネージャーさんは言いました。


「写真を気に入ってもらえたら、課金でダウンロードして着信ボイスももらう仕組みなんだけどなっ。」

「ダウンロードしてもらえるかな?」

るるちゃんが、心配そうに聞きました。
してもらえるよ!とかは言えませんでした。

だけど、

「あっーしてもらえるさっ!お前達頑張ってたからなあ!」

マネージャーさんはそう言ってくれました。


だけど。。私達のダウンロード数はのびませんでした。














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