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22.ソーラン節
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私の質素な部屋には、
津軽三味線のしゃみきちがいます。
そして、たまにしゃべります。。
「ケースから出してー。」
「糸が切れかかってるんじゃないかな?」
「下手だなあ。。」
「湿気が怖いよー。」
たまにじゃない、たまにじゃない。。
よくしゃべります!
それに私しか聞こえてないみたいだから、朝練の時に
しゃみきちと話してると確実に頭がおかしい娘に思われます。
すれ違う人に何度も振り返っては。。走って逃げていきます。
な、の、で、、、私はムシして外ではしゃべりません!
「ひどいなあ。。」
「ひどくない、ひどくない!
しゃみきち、あなた無口なんでしょう?」
「僕は津軽地方の生まれだから、、
ぺちゃくちゃ喋らないよ。男の子だもん。」
「よく喋ってるし。。
はい、はい、津軽は青森県だよねー。
だけど、しゃみきちさんは埼玉の職人さんが作ったって、
たるが言ってたよー。」
「ちぃっ!
あのたぬき猫めー!」
「だから、津軽弁話せないんだね。
いつも標準語だなあ~って思ってたもん。」
しーん。。。
しゃみきちは自分の都合が悪くなると黙ります。
はぁ。。めんどくさい。。
でも、対処法がみつかったから良しとしますかね。
今日は朝練です。
たるはいつも予定の時間より早く来てお茶を飲んでます。
「たる、おはよう。」
「ももちゃん、おはようにゃ。」
「撥の持ち方や叩き方はだいぶ出来るようになったよ。」
「やってみてにゃ。」
タンタンタンタン♪
「いいにゃ。まだ角度は甘いけど、次にいくにゃ。
かまし、スクイ、うち、ハジキ。」
かましは三味線ぽいです。
打って、はじいて、スクッて、はじくー。まあ、
いろいろやり方があるんだけど、よくあるパターンを
教えてもらい、
糸の張り方や糸巻きの仕方などなど。
まだ音はとれないからチューナーのお世話になりながら、
本調子を基本に二上りだったら、二下がりだったり、
調弦していきます。
「さあ、今日はソーラン節を覚えてもらおうかにゃ。」
「ソーラン節。。。?ヤーレン、ソーランかな。。?」
「それにゃ!知ってるんだね。」
「知らない、知らない。ただ何となくだよ。。」
「それで良いにゃ、最初なんだから。
ソーラン節は難しくないから、本調子でこうやってみてにゃ。」
たるはソーラン節を教えてくれました。
「歌詞は?」
「歌詞?あるにゃ。だけど、民謡は歌い手さんによって
違ったりするからにゃ。」
たるは胸元から二枚のCDを出しました。
「このCDとこちらのCDは歌詞が違うんだにゃ。
まあ、決まりはないから好きな方を覚えていいにゃ。」
「アバウトだね。」
「民謡=アバウト!なんちゃってにゃ!にゃにゃにゃ。」
たるはいつもにゃにゃにゃって笑います。
その声を聞くとねこなんだなぁって、再確認。
「たる、ソーラン節をライブで歌うの?」
「そうだにゃ。」
「盛り上がるかなあ?」
「盛り上がるも盛り上がらないのも、ももちゃん次第だにゃ。
気持ち、気持ちが大事だにゃ。
ももちゃんを応援してくれる人がみつかったら、
きっと素敵な笑顔が見られるにゃ。」
ドヤ顔。
。。。
「うっうん。分かった。」
たるといると何だか少し気持ちが強くなるよ。
ドヤ顔もよく見たら可愛いかも。。
。。。
いや、可愛いくない。
ねこなのに、さらにたぬきに見えますよー。って
教えてあげたい。
「ももちゃん?大丈夫にゃ?」
「あっうん。大丈夫。
ソーラン節覚えるね!ライブで披露出来るように!」
「その意気だにゃ!」
私の三味線の最初の曲は『ソーラン節』に決まりました。
津軽三味線のしゃみきちがいます。
そして、たまにしゃべります。。
「ケースから出してー。」
「糸が切れかかってるんじゃないかな?」
「下手だなあ。。」
「湿気が怖いよー。」
たまにじゃない、たまにじゃない。。
よくしゃべります!
それに私しか聞こえてないみたいだから、朝練の時に
しゃみきちと話してると確実に頭がおかしい娘に思われます。
すれ違う人に何度も振り返っては。。走って逃げていきます。
な、の、で、、、私はムシして外ではしゃべりません!
「ひどいなあ。。」
「ひどくない、ひどくない!
しゃみきち、あなた無口なんでしょう?」
「僕は津軽地方の生まれだから、、
ぺちゃくちゃ喋らないよ。男の子だもん。」
「よく喋ってるし。。
はい、はい、津軽は青森県だよねー。
だけど、しゃみきちさんは埼玉の職人さんが作ったって、
たるが言ってたよー。」
「ちぃっ!
あのたぬき猫めー!」
「だから、津軽弁話せないんだね。
いつも標準語だなあ~って思ってたもん。」
しーん。。。
しゃみきちは自分の都合が悪くなると黙ります。
はぁ。。めんどくさい。。
でも、対処法がみつかったから良しとしますかね。
今日は朝練です。
たるはいつも予定の時間より早く来てお茶を飲んでます。
「たる、おはよう。」
「ももちゃん、おはようにゃ。」
「撥の持ち方や叩き方はだいぶ出来るようになったよ。」
「やってみてにゃ。」
タンタンタンタン♪
「いいにゃ。まだ角度は甘いけど、次にいくにゃ。
かまし、スクイ、うち、ハジキ。」
かましは三味線ぽいです。
打って、はじいて、スクッて、はじくー。まあ、
いろいろやり方があるんだけど、よくあるパターンを
教えてもらい、
糸の張り方や糸巻きの仕方などなど。
まだ音はとれないからチューナーのお世話になりながら、
本調子を基本に二上りだったら、二下がりだったり、
調弦していきます。
「さあ、今日はソーラン節を覚えてもらおうかにゃ。」
「ソーラン節。。。?ヤーレン、ソーランかな。。?」
「それにゃ!知ってるんだね。」
「知らない、知らない。ただ何となくだよ。。」
「それで良いにゃ、最初なんだから。
ソーラン節は難しくないから、本調子でこうやってみてにゃ。」
たるはソーラン節を教えてくれました。
「歌詞は?」
「歌詞?あるにゃ。だけど、民謡は歌い手さんによって
違ったりするからにゃ。」
たるは胸元から二枚のCDを出しました。
「このCDとこちらのCDは歌詞が違うんだにゃ。
まあ、決まりはないから好きな方を覚えていいにゃ。」
「アバウトだね。」
「民謡=アバウト!なんちゃってにゃ!にゃにゃにゃ。」
たるはいつもにゃにゃにゃって笑います。
その声を聞くとねこなんだなぁって、再確認。
「たる、ソーラン節をライブで歌うの?」
「そうだにゃ。」
「盛り上がるかなあ?」
「盛り上がるも盛り上がらないのも、ももちゃん次第だにゃ。
気持ち、気持ちが大事だにゃ。
ももちゃんを応援してくれる人がみつかったら、
きっと素敵な笑顔が見られるにゃ。」
ドヤ顔。
。。。
「うっうん。分かった。」
たるといると何だか少し気持ちが強くなるよ。
ドヤ顔もよく見たら可愛いかも。。
。。。
いや、可愛いくない。
ねこなのに、さらにたぬきに見えますよー。って
教えてあげたい。
「ももちゃん?大丈夫にゃ?」
「あっうん。大丈夫。
ソーラン節覚えるね!ライブで披露出来るように!」
「その意気だにゃ!」
私の三味線の最初の曲は『ソーラン節』に決まりました。
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