三味線声優 しゃみきちとももの物語

桃香

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34.お見舞い

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お昼過ぎに岡山に着きました!
実家には帰らないでじゅんきーが入院している
岡山病院へ行きました。

思ってた以上に大きな病院で総合病院みたいです。

デカイ、、。

結構年期が入った感じで早く病気も治してくれそうな予感。

「もっ!」

たまたま病院内を散歩してたじゅんきーにばったり会ったのです。

「じゅんきー!元気?食べてる?やせちゃって、、。
退屈とかしてない?うわあああ、じゅんきーだあ!」

「落ち着いて、一気に質問されても答えられないよ、もっ」

「あっそうだね、、。ごめんね」

じゅんきーは笑ってた。
少し痩せてはしまったけど、屈託なく笑うじゅんきーに
私は少し安心しました。

「その背中に背負ってるのが三味線?」

「そう、そう!津軽三味線!」

「持ってきてくれたんだね。ありがとう。
弾いてくれるの?」

「あっううん。弾きたいけど病院だから、、だめだよね?」

「どうかなぁ?聞いてみるね。時々患者さんが退屈しないように
いろんな演奏者さんが来てくれるから。もしかしたらokが出るかもだよ」

じゅんきーはお医者さんに聞きにいってくれました。
じゅんきーは病気で大変なのにいつも私の事を気遣ってくれる。
あんな優しい娘を早く私の音で救う事ができるなら、、
救いたい!

「もっー!」

「あっじゅんきー!走らないで!」

「okが出ました!嬉しくて!
ただ皆さんにも聞いて欲しいからホールでとの事です」

「ほっホール!」

まだまだそんなに自信がないのに、、
ホールって、、、さすがデカイ病院、、、、
大丈夫かな?私?

「おーい。ももちゃん!また弱気になってるよ!
僕がいるだろう?しゃみきち様が」

「しゃしゃみきち、、!?うっうん。」

「自分を少しずつ変えていくんだろう?」

「そうだよ」

「じゃ、じゅんきーの気持ちに答えなきゃね」

「だっだけど、、まだまだな演奏や民謡でみんながっかりしない?」

「するかも、、だけど良いじゃない。
あんなに練習したんだし、みんなの為の演奏じゃなくて、じゅんきーの為の演奏でしょう?」

そうだった。。
忘れていた、、。いつも失敗を怖れて周りの意見ばかりを
気にしちゃうから、、。

「ごめんね!
しゃみきちありがとう!私やる!」

しゃみきちと頭での会話んしてる間、
じゅんきーは病室に戻り、りんごジュースを出してくれました。

「ありがとう!」

「ベッドからでごめんね」

「いいよ、気にしないで!ゆっくり休んで」

「早く聴きたいなあ、もっの三味線」

「まだまだだけど、私はじゅんきーに向かって弾くからね」

「もっ、、。ありがとう」

「で何時から?」

「あっごめんね、時間を言ってなかった。
明日のお昼13時からでも良いかな?」

「いいよ!いいよ!明日もじゅんきーに会えるしね」


じゅんきーは相変わらずお茶目でした。
高校の時と何も変わってない。優しい女の子です。

よーし、じゃ、、
明日のミニライブの為に練習だあー!


「わるあがきだね、、」

しゃみきちの声が小さく聞こえました。

「ぷっーう!もうっ~」
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