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第一章 最初の街 アジンタ
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冒険者最初の依頼は無理難題。
依頼内容は、ある冒険者への手助け。
対象は二名。
一人は、神官見習い。
もう一人は
勇者。
「勇者、ねぇ」
「ん?」
俺の呟きに反応したベッキーに何でもないと告げ、俺は考える。
考えるが、途端に袖を引っ張られて横を向く。
「ベッキー?」
「んー? アルに言わなきゃいけない事があるの」
なんだろうか。
「でも、思い出せない」
なんだそりゃ!?
「おい、ベッキー、アル。ここだ」
「ん? どうしたホー・・・ク?」
今度はホークに呼ばれ、再び前を向いたが、ヤツがここ、と指差しているのはどう見ても高級ホテル。冒険者ギルドを出てから案内された、ここが安くてまだ綺麗な方の宿、と紹介された所よりもスリーランク以上高そうだ。
かなりの金額の所だと思うんだが・・・。
「アルさん。今日は本当にありがとうございました。ささやかですが、僕から改めてお礼として、この宿の一室を押さえさせて頂きました」
「・・・、ワオ」
「もちろん、支払いは僕が」
「・・・、ワオ!?」
そのホテルの受付には、いかにも金持ってそうな商人がいて、ドン、とお金が入っている小袋を受け付け台に置いていた。受け取った受付は、その袋を開けて中身を丁寧に並べ始める。それをそっと盗み見るに、大半は銀貨、五千エンテのものだが、それで目算でも二十枚はあるぞ、あれ。
つまり、最低十万エンテ以上・・・!?
一エンテ≒一円くらいの価値だから、そのまま十万円以上!?
一泊十万円とか、スイートルームか?
いずれにせよ、とんでもない金額だ。
いや、そもそもから二十万エンテの収納ポーチに、中にも現金二十万入っている。
そして今回の依頼料が、一週間で十六万エンテで、えーと・・・。
「ケン・・・、これは、やりすぎじゃないのか?」
思わず俺が尻込みしてそう尋ねるも、ケンは少し背を丸めた、一番最初に出会った時の姿勢で肩をすくめるだけだった。
商人としての態度を取る彼に、俺は察した。
「ああ、なるほど。これは借り、いや、投資か」
それほどに買いかぶってくれているのだろう。
「実はここ、うちの商会の系列でして」
「はぁ!?」
「だから僕自身の懐は痛んでないのですよ。親がやってくれました」
「それって支払い、してないじゃん! しかもそれ、今ばらす事か!?」
「あはは」
なんだそりゃ。
なんじゃ、そりゃーーー!!
「・・・、ぶっ、ははは! そうか、それなら手配してくれた親御さんに宜しく伝えておいてくれ!」
「はい、分かりました」
どうにも俺は難しく考えすぎていたようだ。
彼は善意で自分に出来ることをしてくれただけだ。なら、それは素直に受け取るのが正しい姿だろう。
「じゃぁ、名残惜しいけど、時間も遅いし帰るか」
「そうですね。僕らは明日朝から出立するのでお会いできないでしょう。ここで、お別れです」
「そうか。ま、幼馴染のことは、努力してみる」
「お願いします」
そう言って、ホークとケンは頭を下げてきた。
この態度からも、その幼馴染たちを大切に思っているのが伝わってくる。
肉体はともかく、精神は伊達に年を食っていない。肉体年齢に引っ張られているからか、それとも記憶が曖昧だからか知らないが、気持ちも随分と若々しいが、それでも経験と言うものは中々消えるものじゃない。
年長者らしく、知恵を絞って解決を図ってみますかね。
「じゃぁ、な!」
っと、ん?
俺の袖を引っ張っているのは、ベッキー!?
「ベッキー・・・、どうしたんだ?」
そう言えば、伝えなければいけない事があると言っていたが、思い出したのだろうか。
「えっとね。アルの運命の糸が、あっちの方向に続いているの」
そう言って指差した先は、北西?
「どうしたベッキー。・・・、あっちは、王都の方だな」
俺から離れないベッキーを引き剥がしにきたホークがそう呟いた。あちらが王都か。
そこに、俺の運命の糸が続いている?
これは、・・・、例の神様の加護の力か!
「でも」
でも?
「当分そちらにはいかないように、だって。運命にはまだ早すぎるって」
「そうなのか?」
「うん。それと、色の違う糸がこっちの方に続いていて、こっちを先に解決した方がいいって。放っておくと雁字搦めになって、ほどけなくなるって」
そうなのか。しかしなんとも微妙、見方を変えると不吉な神託だな。
それに、神様の言う事を俺が素直に聞くのかと言われると、そうではない。逆らう気はないが、無理に従う気も起こらない。
とは言え・・・。
「どの道、例の依頼が終われば一度そちらのルーベル方面にも向かわないといけないからな」
ケンに誘導された形になるが、この神託がなくても結局はそっち方面に行くことになっていた。
つまり、ホークとベッキーの結婚の話と同じだ。
すでに決定事項と化しているような内容を、わざわざ神託として寄越している訳だ。従う従わない以前に考える必要がなかったな。
なら、誰かの思惑だとか、そう言うのは気にする必要はない。
ただベッキーの好意、俺を案じてくれるその心だけを受け取ればいいだろう。
「それならいいの、かなー?」
「いいだろ。ほら、帰るぞベッキー」
「はーい。それじゃ、またねー」
「吉報をお待ちしています」
「ああ、期待していてくれ」
それぞれにそう挨拶をして、そして・・・。
「すっかり暗くなったな。ほい、『ライト』」
!?
剣士だと思っていたホークが光系の魔法『ライト』を使った、だと!?
つまり彼も、聖騎士なのか!?
「アルはどうしてそこまで驚いているんだ?」
「おそらく、魔法などまったく使えなさそうなホークが魔法を使ったので驚いたのでしょう」
「はぁ!? これ、ただの『生活魔法』だぞ! いくらなんでもそんな事は・・・、え、あるの?」
思わず頷いた。
そもそも『生活魔法』とはなんぞ?
「いやいや、十歳のガキでも使える魔法だぞ!? それを俺が使え・・・、そう言う事か」
「ホーク、僕も分かりましたよ。これはまた、どうしたものでしょうか」
呆れかえる二人と、何が起こってるのか分かっていないベッキー。
そんな三人に教えられ、この世界には『生活魔法』なる便利魔法がある事を知った。
「取得自体は簡単だ。教会行って教えてもらえばいい」
「そうですね。明日は街の散策がてら教会に立ち寄った方がいいでしょう」
「重ね重ねすまん。そしてありがとう」
「いいってことよ!」
三人に礼を言うが、懸案が一つ解決して、心配が二つ増えた気分だと零される。
解せぬ。
「あー、ベッキー並に心配だが、明日はダメだからなー」
「そうですね。向こうでの商談も疎かには出来ないので」
「いい歳してるんだし、大丈夫でしょ?」
そうだな、いい歳してるものな。それについては一切反論できない。
「そっか。教会のないとこじゃ覚えられないからな。わざわざ『生活魔法』を覚える為に、旅費を村で折半するような所もあるそうだし、別に珍しくもないか」
「教会側もその辺りは慣れているでしょう。向こうがいいように取りなしてくれそうですし、心配は無用ですね。それに、そもそもあそこには目的の人物もいますから、かえって都合が良かったかもしれません」
そうねー。
「んじゃ、ま、しっかりな!」
「迷子になったら見回りをしている兵士に道を尋ねるといいですよ」
「腹出して寝たらダメだよー、じゃねー」
「・・・、おう」
もうすっかりダメな子扱いだな。
しかし、この街では『生活魔法』が使えるのは当たり前なのだろう。そしてそんな当たり前が出来ないとなると、いずれ問題になるかもしれない。
これは確かに早々に取得する必要がある。
だが、教会か。
「直接向かうのも気が引けるな。先に冒険者ギルドに寄ってみるか」
もしかしたら他の手段で『生活魔法』を覚えられるかもしれない。
そんな不毛で非合理的な事を考えながら、俺はホテルの受付へと足を向けた。
依頼内容は、ある冒険者への手助け。
対象は二名。
一人は、神官見習い。
もう一人は
勇者。
「勇者、ねぇ」
「ん?」
俺の呟きに反応したベッキーに何でもないと告げ、俺は考える。
考えるが、途端に袖を引っ張られて横を向く。
「ベッキー?」
「んー? アルに言わなきゃいけない事があるの」
なんだろうか。
「でも、思い出せない」
なんだそりゃ!?
「おい、ベッキー、アル。ここだ」
「ん? どうしたホー・・・ク?」
今度はホークに呼ばれ、再び前を向いたが、ヤツがここ、と指差しているのはどう見ても高級ホテル。冒険者ギルドを出てから案内された、ここが安くてまだ綺麗な方の宿、と紹介された所よりもスリーランク以上高そうだ。
かなりの金額の所だと思うんだが・・・。
「アルさん。今日は本当にありがとうございました。ささやかですが、僕から改めてお礼として、この宿の一室を押さえさせて頂きました」
「・・・、ワオ」
「もちろん、支払いは僕が」
「・・・、ワオ!?」
そのホテルの受付には、いかにも金持ってそうな商人がいて、ドン、とお金が入っている小袋を受け付け台に置いていた。受け取った受付は、その袋を開けて中身を丁寧に並べ始める。それをそっと盗み見るに、大半は銀貨、五千エンテのものだが、それで目算でも二十枚はあるぞ、あれ。
つまり、最低十万エンテ以上・・・!?
一エンテ≒一円くらいの価値だから、そのまま十万円以上!?
一泊十万円とか、スイートルームか?
いずれにせよ、とんでもない金額だ。
いや、そもそもから二十万エンテの収納ポーチに、中にも現金二十万入っている。
そして今回の依頼料が、一週間で十六万エンテで、えーと・・・。
「ケン・・・、これは、やりすぎじゃないのか?」
思わず俺が尻込みしてそう尋ねるも、ケンは少し背を丸めた、一番最初に出会った時の姿勢で肩をすくめるだけだった。
商人としての態度を取る彼に、俺は察した。
「ああ、なるほど。これは借り、いや、投資か」
それほどに買いかぶってくれているのだろう。
「実はここ、うちの商会の系列でして」
「はぁ!?」
「だから僕自身の懐は痛んでないのですよ。親がやってくれました」
「それって支払い、してないじゃん! しかもそれ、今ばらす事か!?」
「あはは」
なんだそりゃ。
なんじゃ、そりゃーーー!!
「・・・、ぶっ、ははは! そうか、それなら手配してくれた親御さんに宜しく伝えておいてくれ!」
「はい、分かりました」
どうにも俺は難しく考えすぎていたようだ。
彼は善意で自分に出来ることをしてくれただけだ。なら、それは素直に受け取るのが正しい姿だろう。
「じゃぁ、名残惜しいけど、時間も遅いし帰るか」
「そうですね。僕らは明日朝から出立するのでお会いできないでしょう。ここで、お別れです」
「そうか。ま、幼馴染のことは、努力してみる」
「お願いします」
そう言って、ホークとケンは頭を下げてきた。
この態度からも、その幼馴染たちを大切に思っているのが伝わってくる。
肉体はともかく、精神は伊達に年を食っていない。肉体年齢に引っ張られているからか、それとも記憶が曖昧だからか知らないが、気持ちも随分と若々しいが、それでも経験と言うものは中々消えるものじゃない。
年長者らしく、知恵を絞って解決を図ってみますかね。
「じゃぁ、な!」
っと、ん?
俺の袖を引っ張っているのは、ベッキー!?
「ベッキー・・・、どうしたんだ?」
そう言えば、伝えなければいけない事があると言っていたが、思い出したのだろうか。
「えっとね。アルの運命の糸が、あっちの方向に続いているの」
そう言って指差した先は、北西?
「どうしたベッキー。・・・、あっちは、王都の方だな」
俺から離れないベッキーを引き剥がしにきたホークがそう呟いた。あちらが王都か。
そこに、俺の運命の糸が続いている?
これは、・・・、例の神様の加護の力か!
「でも」
でも?
「当分そちらにはいかないように、だって。運命にはまだ早すぎるって」
「そうなのか?」
「うん。それと、色の違う糸がこっちの方に続いていて、こっちを先に解決した方がいいって。放っておくと雁字搦めになって、ほどけなくなるって」
そうなのか。しかしなんとも微妙、見方を変えると不吉な神託だな。
それに、神様の言う事を俺が素直に聞くのかと言われると、そうではない。逆らう気はないが、無理に従う気も起こらない。
とは言え・・・。
「どの道、例の依頼が終われば一度そちらのルーベル方面にも向かわないといけないからな」
ケンに誘導された形になるが、この神託がなくても結局はそっち方面に行くことになっていた。
つまり、ホークとベッキーの結婚の話と同じだ。
すでに決定事項と化しているような内容を、わざわざ神託として寄越している訳だ。従う従わない以前に考える必要がなかったな。
なら、誰かの思惑だとか、そう言うのは気にする必要はない。
ただベッキーの好意、俺を案じてくれるその心だけを受け取ればいいだろう。
「それならいいの、かなー?」
「いいだろ。ほら、帰るぞベッキー」
「はーい。それじゃ、またねー」
「吉報をお待ちしています」
「ああ、期待していてくれ」
それぞれにそう挨拶をして、そして・・・。
「すっかり暗くなったな。ほい、『ライト』」
!?
剣士だと思っていたホークが光系の魔法『ライト』を使った、だと!?
つまり彼も、聖騎士なのか!?
「アルはどうしてそこまで驚いているんだ?」
「おそらく、魔法などまったく使えなさそうなホークが魔法を使ったので驚いたのでしょう」
「はぁ!? これ、ただの『生活魔法』だぞ! いくらなんでもそんな事は・・・、え、あるの?」
思わず頷いた。
そもそも『生活魔法』とはなんぞ?
「いやいや、十歳のガキでも使える魔法だぞ!? それを俺が使え・・・、そう言う事か」
「ホーク、僕も分かりましたよ。これはまた、どうしたものでしょうか」
呆れかえる二人と、何が起こってるのか分かっていないベッキー。
そんな三人に教えられ、この世界には『生活魔法』なる便利魔法がある事を知った。
「取得自体は簡単だ。教会行って教えてもらえばいい」
「そうですね。明日は街の散策がてら教会に立ち寄った方がいいでしょう」
「重ね重ねすまん。そしてありがとう」
「いいってことよ!」
三人に礼を言うが、懸案が一つ解決して、心配が二つ増えた気分だと零される。
解せぬ。
「あー、ベッキー並に心配だが、明日はダメだからなー」
「そうですね。向こうでの商談も疎かには出来ないので」
「いい歳してるんだし、大丈夫でしょ?」
そうだな、いい歳してるものな。それについては一切反論できない。
「そっか。教会のないとこじゃ覚えられないからな。わざわざ『生活魔法』を覚える為に、旅費を村で折半するような所もあるそうだし、別に珍しくもないか」
「教会側もその辺りは慣れているでしょう。向こうがいいように取りなしてくれそうですし、心配は無用ですね。それに、そもそもあそこには目的の人物もいますから、かえって都合が良かったかもしれません」
そうねー。
「んじゃ、ま、しっかりな!」
「迷子になったら見回りをしている兵士に道を尋ねるといいですよ」
「腹出して寝たらダメだよー、じゃねー」
「・・・、おう」
もうすっかりダメな子扱いだな。
しかし、この街では『生活魔法』が使えるのは当たり前なのだろう。そしてそんな当たり前が出来ないとなると、いずれ問題になるかもしれない。
これは確かに早々に取得する必要がある。
だが、教会か。
「直接向かうのも気が引けるな。先に冒険者ギルドに寄ってみるか」
もしかしたら他の手段で『生活魔法』を覚えられるかもしれない。
そんな不毛で非合理的な事を考えながら、俺はホテルの受付へと足を向けた。
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